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社長百景 007 赤トンボ

オレは、エステの社長だけれど、むかし赤トンボだった。

赤トンボだった頃、 子猫を拾ってきたら、妹が怖がったので、 これは猫じゃない、虎だ。

仲良くしないと食べられちゃうぞ、と言ったら、仲良くしていた。

味をしめたオレは、妹がぐずると、 お前は昔ドングリだったが、オレが森から拾って来た、

泣いてばかりいると、森に帰す、と言ったら泣き止んだ。

そんな妹の旦那は、長渕剛の「トンボ」を妙に明るく歌う奴で、

わかってねぇーなぁ~、と思うけれど、

これも、オレが赤トンボだったせいかもしれないと、反省している。


赤トンボが、エステの社長になった頃、 「頑張ります!」と言うから採用したら4日目に、

友達の結婚式3つあるから、3日休ませてと言われた。

オレは、心の広いエステの社長だけれど、オニヤンマの気持ちになって、

ず~っと休んでていいよ~、と言った。


こういう日本でいいのかなぁ~と思っているので、

本当のエステティックが必要だと思っているが、 なんせ、オレはむかし、赤トンボだった。

でも、どういう訳か、 大きくなったら、エステの社長になっていた。

わっかるかなぁ~、 わっかんねぇだろうな~。 O�

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