父親に引っ張られて入社した会社が1年で廃業。取り残された僕には起業しかなかった。
世の中の起業家と言われるような人たちは、大抵「こんなことをやるために今までの大企業を飛び出した」などと用意周到に起業するものですが、29歳の僕には何の準備もなく起業するしかありませんでした。 あれはバブルが弾けて数年のこと、弾けたとはいえまだまだその余韻が色濃く残り大手金融機関がバタバタと倒産していた2000年、その兆候は僕の会社にも静かに忍び寄っていました。その前年に役員を務める父親に説得され将来の経営者含みでスカウト、といえば格好いいですが実態は先が見えない会社をどうにか引き止めようと彼も必死だんたんでしょう、引っ張り出され、まだ酸いも甘いも嗅ぎ分けられない若かった僕はそこに飛び込...