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CEOインタビュー「地域の可能性を解放する」地方創生の新しいミチシルベ

入社間もない田村(たむけい:広島事業責任者)が、インタラクティブのことをもっと知りたい、という思いでCEO臼井にインタビューしましたので、ぜひお読みください。

たむけい:早速ですが、臼井さんがインタラクティブを創業なさった経緯を聞かせて下さい。

地域の課題に可能性を見出し、沖縄で起業

臼井:元々起業したいという想いを持っていました。ちょうど前職の大手ウェブ広告会社での大きなミッションに区切りがついたこともあり、30歳を節目に挑戦しました。

「地域への想い」と共に、事業アイデア・経営資源・資金調達などの戦略面からも「地域の可能性」を感じました。当時はリーマン・ショック後で、スタートアップに投資するVCも少なく、東京は起業家も多く、競争戦略の面からも東京ではない地域にはアドバンテージもあると思っています。

たむけい:「地域」への想いとともに、戦略的に沖縄の地を選ばれたのですね。あるメンバーからは「花粉症がないから沖縄らしいです」というタレコミも来ています(笑)。

臼井:花粉が飛んでいないことも、沖縄を選んだ理由の一つです(笑)。真面目な話ですとIT企業は人材が命ですから、優秀な学生や若年層がたくさんいる地域、という視点がありました。前職で、沖縄で子会社を立ち上げ採用を行ったことがあり、沖縄の若者が持つ素直さと人の良さには、とても良い印象を受けていました。

たむけい:2009年に創業した琉球インタラクティブでは、どんな事業からスタートしたのでしょうか?

臼井:最初に手がけた事業は、前職での経験を活かしたデジタルマーケティングです。今も主力事業の一つで、インタラクティブの成長を支えてくれた事業です。沖縄でNo.1のデジタルマーケティング、クリエイティブ集団と言って頂けることも増えました。ご縁を頂き県内のトップ企業の多くで、ウェブやクリエイティブの制作・開発、デジタルマーケティングのご支援をさせて頂いております。

常にチャレンジ、新規事業を毎年生み出す

たむけい:単身沖縄にIターンして、地縁もない土地でゼロから事業を立ち上げられたのですね。ご苦労もあったと思うのですが、どんなチャレンジや困難がありましたか?

臼井:実は当初からチャレンジだらけでした。デジタルマーケティング事業を立ち上げた次は、地域経済を盛り上げたくて、沖縄の特産品を扱うECサイトを立ち上げました。自分たちで買い付けて、倉庫と在庫を抱えて、梱包も発送も自分たちでやって、、もう本当に大変な思いをして立ち上げました。最終的にこの事業は、売上高は年間約1億2千万円になり、沖縄セルラー電話様に事業譲渡しました。最近の話だと、こちらも色々と苦労しながら試行錯誤して育てた沖縄の観光メディア「沖縄Likes」を今年の春にJTB沖縄様に事業譲渡しました。

たむけい:事業を立ち上げ、地域経済を支える地元企業様にしっかりとバトンタッチなさっているのですね。インタラクティブの過去のチャレンジを、主なものだけを列挙してみましたが、毎年、必ず新しい事業にチャレンジなさってますね。ぶつかった困難という点ではいかがでしょうか?

2009 琉球インタラクティブ株式会社を設立
     デジタルマーケティング事業を開始
     ECサイト「沖縄特産品本舗」運営開始
2011 沖縄のIT人材を育成する「琉球ウェブカレッジ」を開校
2012 沖縄ファンの集うFacebookページ「沖縄Likes」を開始
2013 人材紹介サービス「琉球ウェブキャリア」を開始
2015 琉球大学と協働で「Ryukyu Startup Challenge」を実施
     沖縄の転職メディア「ジョブアンテナ」をオープン
2016 「おきなわLikes」を分散型メディアへ移行
     RyukyuInteractive Vietnam Co., Ltd.を設立
     県内企業の魅力を輝かせる「沖縄経済メディア」を立ち上げ
2017 沖縄の新たな交通広告「デジタルアドビジョン」をゆいレールで展開
2018 リージョナルマーケティング社と合弁会社・株式会社リージョナルマーケティング琉球を設立
2019 深圳琉球互动科技有限公司を設立
2020 モバイルバッテリーレンタルサービス「充電GO!」を開始
     沖縄県民による飲食店応援プロジェクト「沖縄エール飯」を立ち上げ
2021 北海道新聞社と合弁会社・道新インタラクティブ株式会社を設立
     道新インタラクティブ社が「ジョブアンテナ北海道」を提供開始
2022 福岡企業に特化した求人マッチングサービス「ジョブアンテナ福岡」を開始
2023 熊本企業に特化した求人マッチングサービス「ジョブアンテナ熊本」を開始

臼井:毎年チャレンジを続ける中で事業数が増え、色々なお仕事を受ける中で単価が低い仕事も増えてしまいました。組織が急激に大きくなる一方で所謂「ブラック」な職場に陥り、組織がガタガタと多くの仲間が去っていく経験もしました。辛い経験でしたが、そこで経営者として大きく脱皮成長できたと思います。一緒にはたらく仲間には幸せになって欲しいし、みんなの家族にも幸せになって欲しい。だから事業を整理して収益性を向上させ、ワークライフバランスも大切にしながら、みんなの所得を沖縄水準ではなく東京水準にしようと取り組んできました。その甲斐もあり、今のインタラクティブには、沖縄や拠点がある福岡はもちろん、拠点がない東京や大阪に住みながら、「地域の可能性を解放する」と言うパーパスに共感して集ってくれた優秀で素敵な仲間が何人もいます。

▼COO金田のインタビューもぜひご覧ください!

「東京は無視します」メガベンチャー出身COOが話す地域ビジネス成功のヒントとは | インタラクティブ株式会社
(カバー写真左、右は代表の臼井)取締役COO金田一平のこれまでと今ー金田さんのご経歴を教えてください。北九州市出身で、高校まで同地で過ごしました。大学進学を機に関東に移住しました。初めての勤め先...
https://www.wantedly.com/companies/ryukyu-i/post_articles/514746

沖縄の課題を解いたら、「地域の課題」を解くことに!

たむけい:今は日本全国から優秀な人材が集まるインタラクティブですが、2010年代はチャレンジの一方で、組織としては本当に試行錯誤の苦しい時代あったのですね。2021年には北海道新聞様とJV組んでジョブアンテナ北海道をスタートしています。開発拠点としてのベトナム進出などもありましたが、自社サービスの展開としては、初めての本格的な沖縄県外への展開ですね?

臼井:はい。私が北海道出身ということから、良いご縁がありジョブアンテナ北海道は生まれました。私は、北海道に生まれ、関東で育ち、沖縄で起業をしましたのでいろんな地域とご縁があります。生まれたからには日本をより良くしたい、世界をより良くしたいという想いがあり、「地域を元気にすることで、日本を元気にする」ことが私の使命だと思っています。

このような想いから2022年に「地域の可能性を解放する」というパーパスを掲げました。そして「沖縄から全国へ羽ばたく」という想いを込めて、社名をインタラクティブ株式会社といたしました。

ジョブアンテナは、沖縄で事業をする中で、人材の採用という最も重要な部分で我々自らがとても苦労した経験から生まれました。地元の求人サービスはまだ紙媒体だったり、、大手の求人サイトは地域の企業が大手企業や東京の企業に勝てるようなデザインになっていなかったり、、「地域に合ったサービスが無いなら、地域の課題に合わせて自分たちでソリューションを作ろう」と開発を始めたのがジョブアンテナでした。

たむけい:その沖縄の課題は、実は日本全国の「地域の課題」でもあったということですね。

臼井:そうです、沖縄の課題に取り組むうちに自然と日本全国の「地域の課題」にも取り組んでいたということです。2021年にジョブアンテナ北海道、2022年にジョブアンテナ福岡、2023年にジョブアンテナ熊本をローンチしてきましたが、その仮説は間違っていなかったと思います。8月には私たちの想いに共感して下さった京都信用金庫様と提携してジョブアンテナ京都もローンチ予定で、広島も控えています。広島の責任者はたむけいですね。

たむけい:すでにHITひろしま観光大使になり、広島にぞっこんどっぷりです。インタビューにお時間いただき、ありがとうございました。最後に、インタラクティブで働くことに興味を持って下さっている方々に向けて、一言お願いします。

臼井:沖縄では過去20年以上、一般株式市場への上場企業が生まれていません。沖縄には5社の素晴らしい上場企業があり、どの会社も偉大な先人たちが創ってきた、伝統のある素晴らしい会社です。一方で新しい産業、新しい企業で、大きな成功を成し遂げている企業は残念ながら存在してません。これは沖縄だけでなく、多くの地域で同じような状況だと思います。

当社は、地域で創業し、地域に本社を置き、地域の企業様の課題に向き合うことで生まれたサービスで、それぞれの地域の市場特性に合わせ展開してゆくことで、上場を目指しています。上場が実現できれば「地域からでも挑戦できる、成功できるということを証明できる」、そして地方創生の1つのミチシルベになれるのではと思っています。

もちろん上場はあくまでマイルストーンではありゴールではありませんが、「地域の可能性を解放する」というパーパスに向けて、「地域の可能性」を自分たち自身で証明する一歩になると信じています。少しでもご興味をお持ち頂けたなら、ぜひお話しいたしましょう。お待ちしています!

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