- ネットワークエンジニア
- IT Consultant
- 営業・人材獲得・マーケティング
- Other occupations (4)
- Development
- Business
- Other
こんにちは。ロボケン社員のNTです。池袋の街を歩けば、春の気配がそこかしこに感じられます。日差しは柔らかく、街路樹には新芽が芽吹き、春の訪れを告げています。
さて、今回のテーマは「100万キュービットの量子コンピュータ」。これが実現すれば、計算の世界に革命が起こると言われています。
現在の量子コンピュータと100万キュービットの違い
現在の量子コンピュータは、IBMやGoogle、Microsoftなどの大手企業が開発を進めていますが、いずれも数十~数千キュービット程度の規模にとどまっています。たとえば、IBMの「Condor」は1121キュービット、Googleの「Sycamore」は70キュービットほど。これらの量子コンピュータは、一部の計算では古典コンピュータを凌駕する可能性を示していますが、「誤り耐性(エラー訂正)」の技術が未熟で、長時間安定した計算を行うことができません。
一方で、100万キュービットの量子コンピュータが実現すれば、量子誤り訂正が可能になり、実用的な計算が安定して行えるようになります。たとえば、新薬の開発、金融モデリング、材料科学など、古典コンピュータでは計算が困難な問題を高速に解決できるようになります。
100万キュービット実現を目指す企業とその計画
現在、複数の企業が100万キュービットの量子コンピュータ開発を進めています。
1. Microsoft(数年以内)
Microsoftは2025年2月、新型量子チップ「Majorana 1」を発表しました。このチップは「トポロジカル量子ビット」を活用し、従来の量子コンピュータよりもノイズ耐性が高いとされています。Microsoftは、この技術を用いることで、100万キュービット規模の量子コンピュータを数年以内に実現するとしています。
2. PsiQuantum(2027年)
光量子コンピューティングを開発するスタートアップ企業PsiQuantumは、2025年に量子チップの大量生産を成功させました。同社は、2027年までに100万キュービットの商用量子コンピュータを完成させる計画を立てています。光を使った量子コンピューティング技術は、従来の超伝導型量子コンピュータよりもスケールアップしやすいとされており、大量のキュービットを実装するのに有利と考えられています。
3. Google(2029年)
Googleは2024年12月、新型量子チップ「Willow」を発表しました。これにより、エラー率が従来の量子プロセッサよりも低くなり、スケーラビリティが向上しました。Googleは、2029年までに誤り耐性のある量子コンピュータを開発し、100万キュービットの実現へ向けた基盤を確立する計画です。
4. IBM(2033年)
IBMは現在1121キュービットの「Condor」プロセッサを提供しており、2033年までに100万キュービットの量子コンピュータを開発する計画を発表しています。IBMはすでにドイツに量子データセンターを開設し、量子コンピュータの実用化を加速させています。
100万キュービットがもたらす未来
100万キュービットの量子コンピュータが実現すると、現在では解くのが不可能とされている問題が一気に解決する可能性があります。
- 創薬・医療:新薬の開発期間を短縮し、個別化医療の精度を飛躍的に向上させる。
- 材料開発:超伝導材料や高効率バッテリーの発見が加速。
- 金融モデリング:リスク解析やポートフォリオ最適化の精度が向上。
- 暗号解析:現在のRSA暗号を突破可能になり、新たな量子暗号技術への移行が必須。
いかがでしたでしょうか。あなたは100万ビット量子コンピュータの実現はもっと早いと思いますか?もっと遅いと思いますか?いづれにせよ、そう遠くない未来に実現しそうです。私たちロボケンは、未来を創造する仲間を求めています。春の訪れとともに、新たな挑戦を始めませんか?