Plott(プロット)は、IPコンテンツの企画から制作、ビジネス展開までを一気通貫で手掛けるスタートアップです。
『混血のカレコレ』『全力回避フラグちゃん!』はチャンネル登録者数200万人を突破。『テイコウペンギン』は2022年にテレビアニメ化され、『私立パラの丸高校』はKADOKAWAグループ運営の「次にくるマンガ大賞2024」Webマンガ部門にてU-NEXT賞を受賞しました。
YouTubeの累計チャンネル登録者数は1,000万人、月間再生回数5億回を突破しました。また、webtoon(※)事業にも参入し、新作webtoon『小さな皇子を拾ったら溺愛されました』LINEマンガ新着カテゴリ(総合)第1位を獲得。様々なジャンルで次世代ヒットIPの創出に取り組んでいます。
※webtoonは、NAVER WEBTOON Ltd.の登録商標です。
そんなPlottでは、事業成長にあわせて組織も拡大しており、新しい仲間を積極採用中です。
今回は、webtoon事業部で編集者として女性向けロマンスファンタジー作品を中心に担当するみこPにインタビュー。ゲーム業界でディレクターとして数々のIPの立ち上げ・運営を経験してきたみこPが、webtoon業界でチャレンジする理由を聞きました。
webtoon事業部 プロデューサー
内ケ崎 結良(うちがさき・ゆうら)
社内ニックネーム:みこP
ゲーム業界で10年以上、企画・開発・運用に携わりクリエイティブディレクションやプロモーションを担当。2024年5月にPlottに入社し、主に女性向けwebtoonの制作に従事。幼少期から乙女ゲームとヴィジュアル系バンドが好きで、休日はライブハウスで過ごす。好きなキャラクターはだいたい長髪。
新領域でのIP創出に挑戦!より多くの打席を求めてwebtoon編集者に
──これまでの経歴を教えてください。
前職までは、約10年間ゲーム業界でキャリアを積んできました。
学生時代から乙女ゲームが大好きで、二次元コンテンツに救われてきた人生でした。ゲームやアニメに大きな影響を受けてきて、その情熱を仕事にしたいという想いでゲーム業界に飛び込んだんです。
最初に入社した会社では、ソーシャルゲームのイラストレーターのスカウトや契約関連の事務業務をメインに担当していました。クリエイターとの関わり方やビジネス面でのサポート業務を学びながら、徐々にシナリオ制作やディレクション役割を任されるようになり、よりクリエイティブな部分に深く関わるようになりました。
その後、3社ほどゲーム企業でシナリオディレクターやコンテンツプロデューサーとして渡り歩きました。女性向けアプリゲームやメディアミックスIPにも関わり、立ち上げから運用、プロモーションに至るまで、幅広い業務に携わってきました。
──ゲーム業界での経験が長いんですね! 転職を考え始めたきっかけはどのようなものだったのでしょうか?
前職で担当していた、女性向けメディアミックスプロジェクトの立ち上げが運用フェーズに乗ってきたタイミングで、「この先のキャリアで、あと何本、IPの立ち上げに関われるだろう?」とふと疑問を感じたことがきっかけです。
ゲーム業界においては、開発に莫大なコストがかかるため、その分企画からリリースまでにも約2~3年と長い時間がかかります。
もちろん、時間をかけるからこそ生み出せる価値やクオリティーもあってゲーム制作にやりがいも感じていたのですが、新しいIPを生み出す打席に立てる回数が限られているんじゃないかと思うようになりました。
ヒットを出すためには、より多くの打席に立って経験を積み、トレンドを押さえたコンテンツ創出に携わっていく必要がある。そこで、ゲーム以外の領域でもIP創出にチャレンジしてみたいと考えました。
──webtoon編集者としてのキャリアを考え始めたきっかけはなんですか?
転職の際は、「女性向けのIPに関わること」「オリジナルIP制作ができること」「ゲーム以外の業界」という3つの軸を持って、次のステップを見ていました。
これらの軸をもとに転職先を探しているうちに、縦読みマンガ、つまりwebtoonという新しいジャンルにたどり着いたんです。
私も、韓国の縦読みマンガを読んだことがあり、webtoonにはもともと注目していました。日本でも縦読みマンガが徐々に普及してきており、今後さらに市場が広がっていくことも興味を持った理由のひとつです。
また、webtoonはゲーム業界と近い分業制作体制で、編集者の仕事もゲームのクリエイティブディレクションに似ているところがあり、これまで培ってきた経験を生かしながらも新しいチャレンジができると感じました。
読者からの反応をモチベーションに。クオリティとスピードの両立を目指す
── 現在の仕事について教えてください。
編集者として、webtoonのディレクション業務を担当しています。
具体的には、担当する作品に対して日々の制作進行やクリエイティブチェックをおこない、ヒットを目指します。現在は、ロマンスファンタジージャンルで1作品のディレクションを前任から引き継ぎつつ、自分自身が原案を担当する2作品の初期開発を進めています。
──webtoon事業部で働く中で、ゲーム制作の経験が活きる場面はありますか?
ありますね。ゲーム業界でのシナリオディレクターやプロデューサーとしての経験は、作品全体を俯瞰して見る力や、細部にこだわる姿勢を培ってくれました。
ゲーム制作では、ひとつの作品に数年をかけることが一般的です。そのため、キャラクターの成長やストーリーの展開をじっくりと練ることができましたが、webtoonは週刊連載であるため、スピードが求められます。
制作のテンポが異なる一方で、どちらも読者を魅了するストーリーやキャラクターが重要です。この点では、ゲーム制作での経験で学んだ、魅力的なキャラクターを構築するスキルを活かせていると感じています。
また、女性向けメディアミックスIPのプロモーション業務やマーケティング業務で培った、作品の見せ方や読者への訴求などを意識する目線も活かせています。ゲームのプロモーションと同様に、webtoonでもSNSを通じて話題を広げたり、キャラクターの魅力を最大限にアピールする戦略も考えています。
過去の経験は大きな武器になっていますね。
──webtoon編集において、特に注力していることはありますか?
webtoonでは、ストーリーのテンポと視覚的なインパクトを特に重視しています。
webtoonは一コマ一コマで感情を伝えることが求められるため、読者の視線の動きや、各シーンのテンポ感が非常に重要です。
例えば、ロマンスシーンでは感情の盛り上がりを強調するため、台詞の間やコマ割りの工夫が必要です。また、アクションシーンではスピード感を持たせるために、大胆なアングルやダイナミックな構図を意識します。これらの細部にこだわることで、読者により強いインパクトを与えることができます。
もうひとつ注力しているのは、クリエイターとのコミュニケーションです。
webtoonはチームで作り上げるものなので、クリエイターとの良好な関係を築くことが作品のクオリティに直結します。クリエイターの意図をしっかりと理解しつつ、自分の考えを分かりやすく伝えることを常に意識しています。
お互いの意見を尊重し合いながら、より良い作品作りを目指すことが、編集者の使命だと思います。
──現在のポジションでのやりがいや難しさなどについて教えてください。
やはり自分が関わった作品が世に出て、それを読んだ読者の反応を見ることができる点がやりがいですね。
webtoonは公開後すぐに読者の反応がわかります。これは制作におけるモチベーションにもなりますし、反応を見て次のエピソードに活かすこともできるので、作品を進化させていけるのも面白い点です。
特に、女性向けのコンテンツは読者との距離がより近く、リアルタイムで反響を感じられるので、その点が楽しいですね。
一方で、難しさもあります。週刊連載では、1週間で1本の原稿を仕上げなければならないため、非常にタイトなスケジュールです。1日1日で意思決定し、次々と進めていかないと間に合わないため、スピード感が求められます。
それでもクオリティを落とさずに進めるために、タスク管理や優先順位のつけ方が非常に重要になります。
また、ディレクションにおいては、いかにクリエイターに分かりやすく、的確なフィードバックができるかが鍵です。作品作りはチーム全体での共同作業なので、コミュニケーションスキルやその場で瞬時に判断する力が求められます。
このスピード感には最初は苦労しましたが、その分、得られる達成感も大きいと感じています。
「IPの力で人を救う」次世代のプロデューサー育成に懸ける想い
── Plottへの入社の決め手は何でしたか?
いろんな会社を受けたのですが、Plottは社内の雰囲気がとても良く、メンバーが非常に熱意を持って仕事をしている点が大きな魅力でした。
決定打になったのは、内定後のオファー面談の際に感じた熱量でした。特に「一緒に良い男キャラを生み出して、オタクを狂わせましょう!」という言葉に強く共感し、「この会社で挑戦したい」と思って入社を決意しました(笑)。
── Plottでの印象的なエピソードがあれば教えてください。
最も印象に残っているのは、入社後すぐに取り組んだ「7日間研修」ですね。
Plottのwebtoon事業部では、webtoon制作の工程を理解するために、企画から1話の脚本・ネームまで自分で制作するという研修があります。
特にネーム制作の工程が、絵が描けない私にとって非常にハードルが高かったです。正直なところ、最初はあまりの難易度に青ざめました(笑)。
でも、メンターの心強いバックアップや、チームの研修を応援してくれる暖かい雰囲気のおかげで、無事に研修を終えることができました。
とても大変な研修ではありましたが、この経験を通して、webtoon制作の工程や、制作においてどんな課題感があるのか、何を見てディレクションすればよいのかを学ぶことができました。
業務全体の解像度がぐんと上がり、結果的に現在の業務にも非常に役立っています!
── 今後の目標や意気込みを教えてください。
マネージャーへの抜擢を目指して日々邁進しています。
Plottのwebtoon事業部はまだ比較的新しい部署であり、様々な課題や変化があります。
そんな中で、メンバーたちは作品をより良いものにしようと、担当している作品に心血を注いでいます。
彼らがより働きやすい環境を整えることや、作品に没頭できる仕組み作りを進めていきたいと思っています。
もちろん、自分自身が担当する作品のヒットも目指しています。読者に愛される作品を作り、webtoon業界での存在感を高めていきたいです。
──ヒットIP創出だけでなく、マネジメントキャリアも目指しているんですね。
今後のエンタメ業界を支えていくのは、やはり若い世代だと思っていて。次なるプロデューサーを育成し、新たなIPが生まれ続ける世界を作っていきたいと考えています。
私は、エンタメ業界を衰退させたくないんです。
辛かった時や仕事でくじけそうな時も、好きなキャラクターのセリフや好きなゲームのストーリーにいつも救われてきました。そうやって自分が救われた経験をもとに、IPの力で自分以外の人のことも救いたいという強い想いがあります。
IPを生み出し続ける環境やシステムを絶やさず、後世に引き継いでいくことが私の目標です。マネージャーを目指しているのも、この目標を実現するための第一歩ですね。
── みこPのエンタメに対する熱い想いが伝わってきました!今後、どのような方に仲間になってほしいですか?
やはり、作品やIPを通じて何かを成し遂げたい、という強い情熱を持っている方が向いていると思います。
ディレクション業務には正解がなく、クリエイターや読者をしっかりと見据えた提案や挑戦が求められます。また、スケジュール管理も非常に重要なので、こだわりとスピード感のバランスが取れる方が理想です。
特に、私が担当しているチームは、女性向けジャンルへの情熱を持っている方、webtoonや漫画・アニメに対する愛情が強い方にはピッタリだと思います。その愛を作品に注ぎながら、全力で仕事に取り組んでくれる方をお待ちしています。
── 最後に、これからwebtoon業界に挑戦したいと思っている方々にメッセージをお願いします。
今のwebtoon業界は、非常にエキサイティングでチャレンジングな場所です。
スピード感もありますし、他業界のIPに比べて新しい作品を生み出すための打席の数が桁違いに多いです。クリエイターやチームメンバーとの共同作業を通じて作品が形になっていく過程は、非常にやりがいもあって魅力的だと思います。
チャンスが転がっている業界なので、自分の力をエンタメの領域で試したい人、連綿と続くエンタメの歴史の中に自分の爪痕を残したいという人には、ぜひオススメしたいですね!