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受賞者インタビューvol.1┃オフショア組織を立ち上げて、創業来、最大規模の環境移行を成し遂げた話。

ペライチでは2021年にフレームワークをCake PHP2からCake PHP4に移行しました。サービス「ペライチ」の機能開発を止めずに裏側の環境移行を進める、という緊張感のあるプロジェクトにオフショア開発メンバーと共に挑んだのが、ペライチ唯一のグローバルPMである三井さんです。このプロジェクトの成果が認められて2022年度の年間MVPに輝いた三井さんに、今日は大規模プロジェクトを進める上での心得や、ペライチのグローバルPMならでは面白味を聞きました。

三井 拓也(みつい・たくや)
新卒で富士通に入社。システムエンジニア、プロジェクトマネージャーとして銀行のシステムに係る大規模開発に携わる。その後、ベンチャーに転職して、プロダクトマネージャーとして自社プロダクトの開発を牽引することに加えて、プリセールスやサービスデリバリー、カスタマーサクセスなど、幅広い領域を経験。ペライチには2021年4月に入社。

-ペライチに入社して1年半。どのような業務を担当してきましたか?

保守開発として、フレームワークをCakePHP2からCakePHP4へバージョンアップするプロジェクトを進めてきました。社内では「ペライチ2プロジェクト」と呼ばれていたものですね。
大規模なマイグレーションではあるものの、そこに多くのリソースを割いて新規機能の開発スピードを落とす訳にはいきません。そのため、オフショアを活用して開発することになりました。入社直後からオフショア会社の選定に着手して約1か月で決定、その後チーム作りを始めて、約1年かけてバージョンアップを終えました。

参考記事)https://zenn.dev/peraichi_blog/articles/01fwfv1gwx4jnzdhst2cw0afrv

ーこの取り組みが評価されて、三井さんは2022年2QMVP、そして2022年度の年間MVPを受賞なさいました。受賞につながったポイントを教えてください

組織をイチから立ち上げて、バージョンアップをやり遂げたことですね。このオフショアチームは、現在はペライチの機能開発の一部を担っています。こうしたスケーラビリティのある組織を立ち上げ、プロジェクトを推進できた点が評価されたのだと思います。

-組織立ち上げから完了までを1年で…!どのような点に気をつけながら進めたのですか?

今回のマイグレーションはペライチの機能開発を止めずに段階的に切り替える必要がありました。ペライチ側の機能開発が進んだ分は、こちらにも取り込まないといけないため、本体側の開発サイドとは常に密に連携しながらスケジュールを調整する必要がありました。
オフショア会社の選定にあたっても、この方針に対する理解と対応力を重視して選びましたね。7社から話を聞いて最終的に1社に絞ったのですが、我々の意図を汲んだうえで、実現に向けた具体的な方式を提示するだけでなく、サンプルを作って検証までしてくれた点が決め手になりました。
また、オフショア会社の選定と並行して、全体の開発計画を立てて、それに基づく管理簿や開発機能の一覧を整える作業も進めていました。当然、ペライチ本体側のリリースのタイミングにも合わせる必要があるので、各機能の開発チームと詳細をスケジュールを詰めていきました。予め社内調整を済ませていたことで、オフショア会社が決まってすぐに開発に着手できた点は良かったですね。

-サラッとお話いただきましたが、ペライチの開発部とPdM全体に対して同時並行で調整されてきたという事ですよね。想像しただけで、ステークホルダーが多すぎて途方に暮れてしまいそうです…

ペライチ入社前も様々な案件でプロジェクトマネージャーを担ってきたので、その経験が活きましたね。プロジェクトマネジメントの基礎が身についていたことが大きかったです。
新卒で入社した富士通では、規模の大きい銀行のシステム開発を担当していました。全体で数十社1,000人規模が関わるようなシステムだったので、必然的に多くのステークホルダーと調整しながらプロジェクトを進捗させるスキルが鍛えられました。
大企業だとプロジェクトが大きいので、どうしても縦割りになってしまう。担当領域によってスキルが偏ることも多いですが、私はマネジメントをしながら、システムエンジニアとして手を動かす部分もやってきました。スタートアップは少数先鋭で進めざるを得ない分、スキルが偏っていると難しい。マネジメントしながら自分でものづくりもする、というところにこだわってスキルを磨いてきたことが、今になってすごく活きていると思います。
ただ、同じ会社であっても、私のようにマネジメントとものづくりの両方を経験できるケースもあれば、開発部分はすべて外注するケースもあるので、配属される部署やプロジェクトによりますね。

-このプロジェクトが成功したポイントはどこだと思いますか?

まずは「いいオフショア会社を選べたこと」ですね。ひと昔前だと、オフショア開発は品質が悪いこともしばしばありました。でも今は、日本の要望や開発プロセスを理解したうえで、質の高いアウトプットを出してくれます。オフショアメンバーが責任を持って高い品質でやり遂げてくれたことが、今回のプロジェクト成功の一番の要因だと思います。
あとは、「ペライチの経営陣の現場への理解が深かったこと」も挙げられます。今回のプロジェクトはリスクが大きいため、大企業であればいつストップがかかってもおかしくない規模感。トラブルが起こる度に怒られて、本筋と違う作業が増えて、結果プロジェクトが頓挫する、というのも実はあるあるです。
でもペライチの場合は、経営陣がリスクを理解・許容したうえで、建設的な提案やフィードバックをくれました。経営陣も含めて「ALLぺライチ」で進められているという安心感を持てたことも大きかったです。

-まさに心理的安全性の高さが、今回のプロジェクトの下支えになっていたんですね!このプロジェクトから得た教訓はありますか?

本来的には、今回のように全社を巻き込む規模の環境移行はやっちゃいけないんです。何かあったら取り返しがつかないですから…ただ、長年手つかずになっていて、将来的な互換性を考えると今やらざるを得なかった。
今後はこういう事態に陥らないように、こまめなアップデートを重ねていく必要があります。そのために今、全社で取り組んでいるのが「マイクロサービス化」です。ペライチを機能ごとに独立させて、システム単位で開発や運用保守を進めるものですね。これにより開発のスピードも増しますし、新しい技術も取り入れやすくなります。これまで以上に色々なチャレンジがしやすい環境になると思いますよ。

-プロジェクトを終えて、今はどのような仕事をしているのですか?

同じオフショアチームで、今度は「攻め」の機能開発にチャレンジしています。具体的にはペライチの予約機能の開発です。ちょうど初回リリースを終えて、チームとしても安定してきました。
今後は機能開発の範囲を拡大したり、保守機能開発も担うなど、オフショアチームの可能性を広げていきたいですね。ただ、それにはもう私1人では回らないのが実情で…まずはグローバルPMを担ってくれる方が必要です。
ペライチの機能開発だけでなく、サービスのグローバル展開やBFF(Backend for Frontend)を進めていくためにも、やりたいこと、やらなければならないことが沢山あります。技術的にもより高いレベル、豊富な知識が求められてくるので、そこに一緒にチャレンジしてくれる仲間を、社内にもオフショア側にも増やしていきたいですね。

-オフショアチームの立ち上げによって、ペライチ全体の開発生産性も非常に高まっていると思います。今後のプロダクト開発のスピードアップにも大いに期待が寄せられていますね。

ペライチの良さって、「なんでもできる」ことだと思うんです。私自身、開発に携わりつつ、プロダクトマネージャーとしてグローバルに関わるなど、業務の幅を広げています。キャリアは自分次第でいろんな形を作れるのだと、ペライチにきて実感しています。あれもこれもなんでもやってみたい人にとってはグローバルPMは本当に面白い仕事ですし、生き抜く力が身に付くのでおすすめですよ。
アーリーステージのスタートアップなら「なんでもできる」会社は多いと思います。でもそれって、「なんでもやらなきゃいけない」環境だとも言えます。
ペライチの場合は既に組織や人はある程度整っていて、ペライチという大きな主軸サービスがあります。しっかりと地盤がある中で、一つの領域を突き詰めることもできるし、色んな経験を積むこともできる。自らの意志で「なんでもできる」を選択できる点が魅力だと思います。

さいごに、今回のMVPは決して自分一人の力ではなく、オフショアや開発部、プロダクトマネージャーや経営陣の協力があってこその受賞です。この恩に報いるためにも引き続きペライチ全体の成長に貢献していきたいですし、そのために1日でも早く、志を共にしてくれる方を仲間としてお迎えしたいですね。

ペライチでは現在、グローバルPMとしてプロダクト開発のスピードアップを実現してくれる方を募集中です。興味のある方は是非、以下ご確認ください!

オフショア開発を活用しサービス開発をリードするプロジェクトマネージャー

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