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夢、挫折、気づき、そして未来に向けて。目標達成のための、たったひとつの心がけ

▲2018年4月より、オペレーション統括室室長となった飯高美岐

オプトの広告運用を支えるオペレーションテクノロジー部門を統括する飯高美岐(2007年新卒)。「20代の頃は、お世辞にも将来を期待される人材ではなかった」と過去を振り返る彼女が、そこから充実した現在をつかみ、具体的な将来を描けるようになるまでの経験を紹介します。

「仕事の型がわからない」「先ずやってみるが出来ない」新卒時代

「勢いのある会社で経営を学びたい」ーーそんな想いを胸にオプトに入社した飯高が最初に配属されたのは、営業部門。しかし彼女を待ちうけていたのは、そんな目標が打ちのめされてしまう厳しい現実でした。

「自分には向いていない」「会社を辞めたい」と繰り返し考える日々のなかでが出した結論は、異動届の提出。しかし、本人の意のもと環境は変われど、事態は好転ならず。そう、変えるのは「環境」ではなく「自分」と気づくまではーー

飯高 「当時はまだネット広告黎明期、オプトに限らずネット広告業界の営業は、とにかく個の力で勝負して仕事を取ってくるかのようなスタイルだったのではないでしょうか。

けれども、まだクライアントがニーズを見出していない時期に啓蒙活動をしながら売っていくのって、ちょっと押しの強さも必要ですよね。わたしはそうやって売ることができなかったんです。

さらには、『型』を理解しないと仕事を進められない性格で……。いわゆる“まずやってみる”ができなかった」

そんな理由から彼女は、入社3カ月で音を上げ、会社を辞めようとも考えました。しかし同時に、何も手ごたえを得られないままに辞めることも自分の道理に合わないと感じていたのです。

その頃ちょうど、ジョブポスティング制度の利用アナウンスが社内に流れる時期でした。新卒社員は対象外と言われてはいましたが、背に腹は代えられず、上司に黙って異動届を提出。

運よく異動することができた飯高でしたが、配属先のモバイル広告を扱う部署の営業でも、うまくはいきませんでした。

「今度こそ辞めよう」そう決めた飯高は、上司に退職の意向を打ち明けます。入社当初の熱い想いはすっかり影を潜め、思いきって職種を変えるべく専門学校から学び直すキャリアプランを伝えたのです。

しかし、返ってきたのは、応援でも励ましでもなく、叱責でした。

飯高 「『まだ何もしていないのに諦めるのが早すぎる』と指摘されました。『学校に通って学び直したいと本当に思うなら、業務後や土日に並行して取り組んでみてから決めたほうがいい』とも。その時はただ、悔しいと感じる自分がいました。もっと努力できるはずだと」

おかげで目が覚めたと言う飯高の、これまでの自分を省みる日々がはじまりました。そこで本人が気づいたことは、ゼロからすべて自分流を模索していたということ。周りを見渡せば、仕事を自分のものにして活躍する上司や同期の姿があります。

「ゼロから能力を身につけるのは難しいけれど、苦手なことは上手い人を参考に学ばせてもらおう」そう考えた飯高は、その人たちが苦手なことにどう向き合っているのかを観察し、そのノウハウを自分らしさと掛け合わせていきました。

時期を同じくして、業務内容もそれまでの営業から、仕入れ先にクライアントの意向を伝え、それに合致する広告枠の提供を受けるというものに変わりました。

飯高「ここでの仕事は、仕入れ先にクライアントの意向を伝え、それに合致する広告枠の提供を受けるというもの。チームになって各々の目標を達成するという仕事の仕方は、わたしの性に合っていました。

この業務をとおし『ひとりでゼロから1を起こすのは苦手。けれども、今あるものに手を加え、チームでより良いものをつくることは得意』『ニーズをつくり出すことはできないけれど、ニーズに応えて改善していくことが得意』という自分の適性にも気づきました。

人にはそれぞれ活躍できるフィールドがあることを改めて実感できたんです」

“ほどほど”から“全力”に。仕事観が大きく変わった30歳

▲2017年上期全社表彰にて、ベストマネジメント賞を受賞したときの様子

こうして自分の仕事の適性を認識できた飯高ですが、それでも20代のころは、いまが楽しくて、働く場所があればそれで十分というスタンス。しかし、30代を目の前に自分自身を見つめなおした結果、自分には「これを成し遂げた」と胸を張れるものがひとつも無いことに気づきます。

飯高 「くしくも同時期に飛行機の重大インシデントに遭遇しました。自分の意思の及ばない環境の中、死ぬかもしれないという恐怖の先にあったのは、『まだやりきっていない。このまま死ねない』という思い。つまるところ、それまでの自分の人生がずっと中途半端だったことに気づいたんです」

この体験をきっかけに、悔いなく生きようと決めた飯高は、さまざまな挑戦をはじめます。そうやって思考がアクティブになると、周囲にあるさまざまなチャンスにも気づけるようになりました。

社内外の研修、海外市場のリサーチなど機会のあるごとに手を挙げ、また自らもビジネス講座を受講し、書籍を読み漁るなど、学びの場をどんどん広げていきました。

2016年に部長職に立候補したのもまた、悔いなく生きていくためのひとつの挑戦でした。

飯高 「つねづね『そろそろ次を目指す時期では』とささやかれてはいたんです。ただ、そう言いながら誰も決定打を放ってはくれないんですよね。飛行機のときもそうでしたが、自分の人生なのに、なぜ他人にコントロールされなきゃいけないんだという思いがありました。

以前のわたしのままなら、『100%できる』という自信がわかない限り、手を挙げはしなかったと思います。けれども、失敗したって死にはしない。そうやって思考が変わったおかげで、行動も大きく変わりました」

オペレーション部門の価値向上、価値認識のために取り組む3つのこと

      ▲2016年4月、部長職へ昇格したころの飯高

自分の人生は、自分で決める。

飯高のこの考えは、組織にとって「自律した人材になる』ことに当てはまります。

実現のためには、組織を構成するメンバー一人ひとりが、主体的に目標を目指している状態になることが必要と考える飯高は、3つのことを大切にしています。

1つめは、一人ひとりに誠意を持って向き合うこと。

飯高が任されているオペレーターやテクノロジー部門は、年次もキャリアもさまざまな人が働くうえ、勤務地も全国3拠点に分かれており、地域性も仕事観に反映されています。

それぞれが違って当たり前ということに着目した飯高は、画一的な業務を割り振るのではなく、一人ひとりの得意分野を探し、仕事を任せることを選びました。その結果、チームとして成し遂げられることが、どんどん大きくなったと話します。

2つめは、一人ひとりを深く理解すること。

オプトでは、社員の「Will」「Can」「Must」を月次面談で対話するという習慣があります。飯高はこの場を最大限活用して、メンバーの状態と向き合うようにしています。これは飯高が、メンバーの「Will」を実現できる仕事を調達することを自らの仕事と捉えているためです。

また、各人のWillを活かすことが本人も輝き、組織の成果も生産性高く最大化できると考えているからです。そうやって用意した仕事をスタッフに引き渡すだけでなく、挑戦を促したり、伴走したりしながら、共に取り組む姿勢を持つようにしています。

3つめは、オペレーション部門の貢献度の可視化です。

飯高 「全ての職種は並列で、それぞれが光る個性を持つものと考えていますが、これを理想とするのではなく、体現できている状態を実現したいと思っています。

そのため、営業やコンサルが売り上げの大きさで存在感を発揮しているように、オペレーション部門においても価値を測れる指標の確立に取り組みました。その結果、成長度と事業上の指標を計測できるようにし、貢献度の可視化と再現性を実現しています」

そのうえでポイントになったのは、部署の役割を認識させ、目標を明示することでした。

飯高によると、オペレーション部門=縁の下の力持ち、というのは一昔前の考え。

たとえば、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスを扱う会社の利益率や業績は非常に良く、同業他社、オプトグループも含め、優秀な人が、これをビジネスとして成立させています。この背景には、業務のオートメーション化の推進があり、旗振り役を担える個人の価値もまた高まっています。

飯高 「舵取り役の存在感の大きさに気づいていない人が、当事者も含めまだまだ多いんですよね。このギャップを埋めるためには、広い視野から役割を見直す、時代の流れを理解するなど大局から考える目を養うことが必要です。

自分たちの仕事の価値や向かうべき方向を正しく理解することは、社内で正しい評価を得るうえでも大切ですから。ここは、この領域で働くメンバーにも引き続き伝えていきたいですね」

自分の目標と外の世界。どちらも見据える“目”が大事

▲自己の利益のみならず、ビジョンを掲げ、未来の社会のあり方を描きたいと話す飯高

正しい評価を獲得するうえで新しい価値観、考えを得ることは、組織のためのみならず自らの視野を広げるためにも大切です。その考えのもと、飯高自身も常に学びの姿勢を大切にしています。

飯高「内側ばかり見ていても視野は広がりません。外部の学びを得ると、いかに自分が小さな存在であるかを思い知らされます。つまりは、世の中にはすごい人がたくさんいるということ。それが外を見ることの大切さのひとつです。

わたし自身、見える範囲を広げ、知識をレベルアップさせるため、勉強を続けています。すると、入社当時の『経営に携わりたい』『経営を学びたい』という思いがだんだんとよみがえってきたんですよね。入社直後に打ちのめされたことで、しばらく忘れていましたが(笑)」

「昔の自分にもう一度出会ったかのような感覚だった」と話す飯高は、この経験から自分を見失わないためには、目標を常日頃から意識することが大切だと考えるようになりました。

飯高 「メンバーの『Will』の実現が自分の仕事と考えていますが、ここには、本人に自分の『Will』を忘れないでほしい思いもあります。面談を毎月実施しているのも、自分の『Will』と定期的に向き合う機会をつくるためです。

けれども、最初から『Will』を決める必要はなく、まずは好きなこと、苦手なことをあげればいい。そこから自分の軸を見つけて目標につなげ、目の前の課題をクリアするうちに、なりたい自分に近づけると思っています」

飯高自身の“なりたい自分”とは、いったいどんな姿なのでしょう。

飯高 「社会、産業という視点から、どういう価値を返せるのかに挑戦したい思いがあります。自己の利益のみならず、ビジョンを掲げ、未来の社会のあり方を描きたい。これからは、そこを目指していきたいです」

自信を持って前を向くその姿には、大志を持って入社したあの頃の期待を一層強くするかのような、仕事に行き詰っていた当時が報われるかのような、頼もしさがありました。

経験と知識によって裏付けられた自信が色あせることはありません。

飯高の真価が発揮される日は、きっとすぐ近くまで訪れています。



<プロフィール>
飯高美岐(Miki Iidaka)
2007年オプト入社。
営業を経て、モバイルメディアのメディア開発を担務。その後、スマートフォンに特化したソリューション開発やメディアコンサルタントを経験し、2013年準MVP賞を受賞。
その後、現部署にてオペレーション周りのソリューション開発に携わる。2016年4月部長職へ昇格し、2017年上期ベストマネジメント賞を受賞。
2018年4月よりオペレーション統括室室長となり、現在に至る。

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