1
/
5

「なぜMJEは2つの事業に取り組むのか?」2016年の決意の裏にある原体験

Wantedlyの募集記事には、募集の条件だけではなく「なにをやっているのか」「なぜやるのか」「どうやっているのか」という、理念にまつわるエピソードも一緒に掲載することができます。

この「なぜやるのか」にMJEが掲載している、事業にかける”想い”について、募集記事内に全て記載しようと思うと文字数が足りません。
それに、記事を目にする人からしてもはじめに全て読むのは大変ですよね。

そこで今回は、代表取締役の大知が自ら執筆した社内報記事の内容を元に、MJEが現在の事業を行っている理由について本記事で詳しく解説することにしました。

事業への想いの裏には、「設立10周年を迎えた時の心境」「起業時の原体験」というエピソードが潜んでいました。


目次
■10周年を迎えたタイミングで、一度立ち止まって考えてみた
■見つけた課題に対してMJEができることとは?
■起業時の原体験が、もう一つの事業のヒントに


■10周年を迎えたタイミングで、一度立ち止まって考えてみた

私たちMJEは、日本の企業の99.7%を占める中小企業に対し、各オフィスや店舗の状況に応じて最適な商品やサービスを提供する BtoBの事業を行っています。

2006年の設立から、10年間のMJEは、「勢い」そのままに、ひたすら前だけを見て突っ走っていました。法人設立当時のメンバーは4名、代表の大知は28歳と、まさに0から1を作る必要があり、設立初期の数年は「飯を食うために働く」状態だった時もありました。

そして10周年を迎えた2016年、大知はこの先も前の10年同様に走り続けるだけでは、会社の存続が難しいことに気が付きました。

そこで大知は、日ごろ行っている「会社のビジョンを実現するために何をどうするべきか?」という自問自答を、あらためて腰を据えて行い、この先の未来を見つめる時間を作りました。

また、これからの10年、MJE社の進むべき道を示すべく、世の中にある調査資料をかき集めて目を通していきました。


調査で目に留まったのが以下の情報です。

①政府の掲げる経済成長戦略の中に「これからの起業率を欧米並みまで引き上げる」という項目がある。
②日本の現在の起業率は4~5%(法人数に対して)である。
③欧米の起業率は10~12%である。
(参考:中小企業白書2014 第2章「起業・創業ー新たな担い手の創出ー」)

日本での起業後の廃業率は、一説では5年で85%が廃業、10年では94%もの起業者が廃業するとされています。
さらに日本では、一度失敗すると環境や世間体の問題から再起しにくいという「リスク」もあります。
リスクを取ってまで起業する、という人はおのずと少なくなり、結果起業率が上がりにくい傾向にあるのです。

また、中小企業庁「起業実態に関する調査資料」には以下のように記載されています。

・起業をしたいと考えている人は実は多くいるが、アイデアを昇華するための知識不足、相談相手の不在などが理由で起業に至らないケースが多い
・起業した直後にはほとんどの起業者が「ヒト・モノ・金・情報」というすべての経営資源において課題を抱えている。

上記の情報は、言い換えれば、助けてくれる人や適切な情報が起業予備軍に行きわたれば、起業率は向上、廃業率は減少していく……と捉えることができます。


■見つけた課題に対してMJEができることとは?

MJEとして、上記に課題に対して何ができるのか……

この時の大知の問いをきっかけに生まれ、現在MJEが掲げている指針が、「”中小企業が頼れる情報システム部門”として、ワークプレイスの生産性向上を支援する」です。

MJEの設立当初からあるICT事業(Information and Communication Technology情報通信領域)では、これまでに複合機(コピー機)やPCなどのIT機器、セキュリティシステムなど、ワークプレイスにまつわる幅広い商品の提案を行ってきました。

・MJEの営業担当が、世の中の動向を常にキャッチアップし、中小企業の経営者に最新情報を伝えることができたら……
・IT機器のトラブルに対応する独自サービスを展開し、「情報システム部門を持つことができない企業」のサポートをMJEが行うことができたら……

廃業の要因である、「情報」の不足を埋められるのではないか。

そのような想いから、実際に2017年に「サポート部」をMJEに設置し、商品の導入だけでなく機器やネットワークのトラブルに対して直接対応することが可能になりました。また各種研修を行い社員のITリテラシー向上にも努めています。

情報不足を補い、企業の生産性を向上させること。
2006年の設立当時からワークプレイス(働く場)を事業領域としている私たちは、その道のプロフェッショナルとしてワークプレイスの生産性向上に向き合う必要があるのだと、10周年を迎え改めて決意を固めたのでした。


■起業時の原体験が、もう一つの事業のヒントに

さらに、MJEとしてできることはないだろうか。
大知がそう考えていた時に思い出したのが、起業時の原体験でした。

MJEを起業した当初、大知がまだ20代ということもあり、手元にあった開業資金は200万円ほどと起業に十分な金額ではありませんでした。

ワンルームオフィスに事務所を設けようと思ったものの、以下を揃えるためには70~80万円ほどの費用が必要でした。

・毎月の家賃
・保証金、敷金、家賃の前払いといった初期費用
・事務机、書庫、インフラ整備などの準備費用

「法人設立の登録に必要な費用」「数か月後に入社予定のメンバーに渡す賃金」も近日中に発生する見込みとなると、あまりオフィスにはお金がかけられません。

この状況を、大知が以前からお世話になっていたある企業の社長に相談したところ、「うちの会社の大阪支店を間貸ししてあげる」という提案をいただきました。

・お洒落で広く、接客ルームがある
・事務机や複合機やネット環境など全てのインフラが整っている
・事務担当の方が常駐しているので、電話の受付や接客時のお茶出し、郵便物の整理までしてくれる

上記の環境を「初期費用なく月額2万円だけで利用させていただける」とあってすぐに入居を決め、当初オフィスを構えようと想定していた金額を大幅に削減することができました。

そして、創業初期にこのオフィスに入居ができたことは、費用面以上に、「人との出会い」という大きなメリットをMJEにもたらしました。


□メリット①:お客様を紹介してもらえた

MJE以外にも、同じように間借りをしている企業がMJEを入れて合計7社あり、業種も人材系、飲食系、不動産系、貿易系、など、すべて異なっていました。
最初はぎこちない挨拶や自己紹介などから始まったのですが、時間が経つにつれ、お互いのことをもっと知ろうという気持ちが働き、ビジネスの話をするようになりました。
業種が違うということは、得意分野が違うということです。
やがて仲間意識が醸成され、お互いに仕事や知り合いを紹介する中で、
オフィス内ではいつのまにか「オフィスや通信関係のことがあったら全部大知くんに紹介しよう」という流れが生まれました。

MJEが1年目から黒字化できたのも、多くのお客様をこのオフィスで紹介いただけたことが多きな要因でした。

□メリット②:資金調達に成功した

ある銀行の社員がオフィスを訪れた際に、入居している他のメンバーの方が大知のことを紹介したことで縁が生まれ、初めて200万円の融資を受ける事に成功しました。
この資金を元手に、新たな事業の立ち上げを行い、会社の規模も拡大することができました。

□メリット③:新しい仲間を採用することができた

綺麗な内装の接客ルームがあったことで、当時新たな社員の採用面接を積極的に行いました。その時採用されたメンバーの何名かは、現在も在籍し数十名規模のチームを束ねる責任者として今のMJEを牽引しています。
これがもし狭くて机もないワンルームオフィスであったら、MJEへの印象は奮わず、入社してもらえなかった可能性もあります。


人が集まる環境で「ヒト・モノ・カネ・情報」という経営資源を調達することに成功できた原体験から、大知はこのように感じました。

・ワークプレイス(働く場)の課題解決を主戦場とする私たちこそ、このような環境を提供するべきではないか。
・シェアオフィスを創ることこそが、MJEが、これからの10年でビジョンを達成するためにやるべき「使命」なのではないか。

この強い決意をもとに、約2年間の準備期間を経て誕生したのが「SS事業(Space Solution 空間領域)」であり、MJEが運営するシェアオフィス「billage」でした。

いかがだったでしょうか。
一見異なる領域のように見える、現在のMJEの2大事業の根底にはこのような共通の経緯がありました。

今後も「私たちが実現したいことは何か」をぶらさずに、事業活動を行ってまいります。

株式会社MJE's job postings

Weekly ranking

Show other rankings