我々Market Driveは"人類の進歩に貢献する"というビジョンのもと、"少子化を解決する"というミッションを掲げています。現在は、人々の出会いのきっかけを増やすマッチングアプリ事業の他に、子どもを育てるために不可欠な 「経済的な安定」を得られる人を増やすためにプログラミングスクールを運営しています。今回は、愛媛を拠点にプログラミングスクールTECH I.S.(テックアイエス)を立ち上げた植松洋平さんを掘り下げてみました。
①大学在学中に塾を開講⁉︎教育への想い
ー はじめに、Market Drive代表の伊藤太とはどういう繋がりなんですか?
お互いに地元愛媛でサッカーをやっていて、中学生の頃から知り合いでした。その後高校で一緒になって、同じサッカー部で全国を目指していた仲間です。太がフォワードで僕が真ん中のボランチをやっていて…。だからあいつの性格が「前・前・前!」っていう感じなのも高校のときから知っているし、少年のように我が道を行く!っていう印象は昔からありますね(笑)当時は特別仲が良かったわけではなかったのですが、お互いに大学在学中に起業したこともあり、徐々に連絡を取り合って近況報告をするような仲になりました。
(中央紺色のTシャツがMarket Drive代表の伊藤太、右隣が植松洋平。他TECH I.S.スタッフメンバー)
ー お互いに起業を始めたことで連絡を取り合うようになったんですね。大学在学中にはどのような事業をしていたのですか?
はい。「自立」した人間を育てたいということをテーマに大学四回生の時に塾を開講しました。しかし次第に、ただ「勉強」を教えることが「自立」に繋がるのか、ということを疑問を感じるようになり、そこで自分の思い描くビジョンと今の事業のズレを感じて塾を畳むことに決めました。もともと塾を始める時に、辞める時には今いる生徒の受験が終わるまではきちんと面倒を見ると決めていたので、それから三年間は在学生を送り出すために塾を続けていました。
そんな中、太と電話するうちにこれからの時代に自分で稼ぐ力を身に付けて自立するためには、プログラミングが必須なんじゃないかと思うようになったんです。そしてあと数ヶ月、次の3月で塾が片付くという2018年12月、太から電話で「俺、来年愛媛でプログラミングスクールやろうと思ってるんだよね。いや、やるんだ。」と言われました。
自分が考えていたこととすごくマッチしていて、二つ返事で協力することに決めました。もともと1人でもやろうと思っていたことだったから、あの時電話がなかったら一人でやっていただろうし、逆に太じゃなかったら一緒にやらなかったと思います。でも、太が目指している世界は自分が見ているもの以上だと感じたし、こいつと一緒にやればもっと大きなものにできるという可能性を感じました。
②愛媛でプログラミングスクールを開講
ー 学習塾を畳んだあと、なぜプログラミングスクールをやろうと思ったのですか?
僕にとって自立した人間を育てる、というのが学習塾を開いた時から現在のプログラミングスクールでもずっと共通している自分のテーマで、これからの時代、自立した人間になれる最速最短の方法がプログラミングスキルを身につけることだと思っているからです。しかし、果たして本当にプログラミングがもっとも適切な手段なのか、ということは常に自問自答しています。
毎日のように自問自答することによってやっぱりプログラミングだよな、と思えているから今は走り続けることができています。だから、この先プログラミングは違うと思ったら、すぐにメンバーに相談するし、方向を変えていくこともあるでしょう。知識を教えるだけなら、他のスクールでやればいい。自立と人材育成のためになにを教えていくか、ということが僕のテーマです。
ー その時代に合わせて、「自立」した人間を育てて行く方法を常に模索しているのですね。教育する立場として、大事にしている想いはありますか?
自立した人材を育成するためにどうしたらいいか、ということについてよく考えないといけない、という話をスタッフには共有しています。"ユーザーファースト"とか"生徒に寄り添う"とかよく言いますが、付きっ切りで側にいてすぐに答えを教えることがユーザーファーストなのか?というと違うと思うからです。今の生徒が向こう一年二年三年経って挫折しないように、TECH I.S.(テックアイエス)で学んだことを生かせるように、そんな力をつけることが真のユーザーファーストだと考えています。"プログラミングできる風"になるだけでは意味がなくて、自立=どこのプラットフォームに属さなくても自分自身の力で生きていける力を身につけることなのではないでしょうか。
③県外からも訪問者が絶えない‼︎巻き込み力の秘密
ー 植松さんは社内からの信頼も厚く、どんどん周りを巻き込んで事業を推進していますよね。チームをマネジメントする上で大事にしていることを教えてください。
スタッフにも、とにかくたくさんの人を巻き込んで、頼って、挑戦して、自分の成長の場としてTECH I.S.を使え、と言っています。TECH I.S.に所属している自分、ではなく、自分が所属しているTECH I.S.という順番を大事にして自己ブランディングをしろと伝えていますね。どの組織に所属しているかではなく、自分が何をするかが大事なのであって、それが自立ということだと思っているからです。とにかく自分のビジョンを熱く共有しています。
ー 自分のビジョンを共有して、それに付いて来てほしい?
僕は「付いて来てほしい」と思ったことは一度もないんですよね。イメージしているのはONE PIECEの麦わらの一味。付いて来てほしいのではなくて、僕のビジョンに共感して僕と一緒に走れば自分の夢も叶えられる、と感じている人と仲間になりたいです。だから僕のやることに違和感を感じたら伝えて欲しいし、分かり合えないと思ったら離れていくのも仕方ないと思ってます。
僕は太のビジョンに共感して、こいつと組めば自分の夢も達成できると思ったからMarket Driveという大きな船に乗りました。入る時には2つのことを太に伝えています。1つは、違うと思ったらいつでも僕を切ってくれということ。2つ目は、逆に僕が太に対して感覚的に違うと思ったらいつでも離れるよ、ということです。僕は太と一緒にいることでよりワクワクする世界を作っていけると感じたから、今Market Driveにいます。
④会社でPKをする異端の31才、植松さんの素顔
ー 会社でいきなりPKを始めるというタレコミがあるんですが、これは…
そんなことまでリサーチしてるんですか(笑)…TECH I.S.の取り組みは、常に自問自答しながら頭を使って考えているんですよ。今やっていることは答えが本当になくて、答えがないことに対してモヤモヤします。自分で納得できる答えがないことにストレスを感じていて、わーーってなるんですよ。そんなときにボールを蹴ったり歌を歌ったりしちゃってますね。TECH I.S.のスタッフで自分が一番幼稚なんです(笑)
ー 植松さんが一番子供だとスタッフの皆も話していました(笑)
それはなんでかっていうと、僕は美学を大事にしているからです。かっこいい、かわいい、面白い、うまいまずい、とかそういう感覚的なものをすごく大事にしていて、僕がかっこいいなと思う人たちってみんな少年のようなんですよね。ああいう人になりたいな、大人になってもふざけてアホになれる人ってかっこいいな、と思うから自分に素直に生きることにしているんです。しんどい時はしんどいし、眠い時は眠いし、わーーってなるときはわーーだし…。それを素直に表すと、PKをはじめたりいきなり歌を歌ったりしちゃうわけです。これは僕の美学に則った行動なんです(笑)
ー 肩の力を抜いて素直でいることは確かに大事ですね。仕事とプライベートのバランスはどのように考えていますか?
仕事の時間がオンでプライベートはオフ、という考え方あるじゃないですか。でも僕は生きてる以上ずっとオンだと思っています。時間は有限だし、オンとかオフではなく全てを楽しむことが大事です。お金のために働くだけだとつまらないし、心が荒んでいくということを過去の経験で学びました。そんなことより、人がちょっとでも成長したり、仕事で出会った人たちと人生を楽しくしていくことがすごく嬉しくて、その空間に自分のプライベートごと突っ込んでいるので垣根がないです。
(TECH I.S.スタッフメンバーを食べようとする植松洋平)
⑤プログラミングと愛媛の未来
ー TECH I.S.の今後について教えてください。愛媛をプログラミング大国にするというビジョンについてどのように考えていますか?
僕は「自立」した人間を育てるということを軸にずっとやってきて、愛媛をプログラミング大国にする、というのは僕にとっては通過点でしかないと考えています。プログラミングは目的ではなく手段です。これから全国にTECH I.S.を広げて、日本中に自立した人間がいるプラットフォームを作っていきたい。それはこれまでにないことで、その発信地が愛媛になればいいなと思います。
ー 現在はインドやアメリカでもTECH I.S.をグローバルに展開していますよね。
はい。僕はあくまで日本国内で思い描いていたビジョンを、太がさらに世界へ広げてくれました。テクノロジーがどんどん進歩していく未来で、最後に行き着くのは「人」だと言われています。この先の未来で、グローバルに戦っていく日本が人に困らないように自立した人間を育てて、そのネットワークを全世界に広げていく。こんなワクワクする未来はないと思います。30代でこんな楽しい世界を見せてもらっていることにとても感謝しています。
植松さん、ありがとうございました!