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IoTが不可能を可能にする。au損保とMAMORIOだからできた新しい保険のカタチ

2016年10月に開始したMAMORIO株式会社のオプションサービス「あんしんプラン」。捜索のためのサポートを受けられるこのプランのなかで注目されているのが、「紛失保証付きの盗難保険」のサービスです。au損保の協力のもと実現した今回の取り組み、その開発の経緯を辿ります。

au損保とMAMORIOが生み出した「MAMORIOあんしんプラン」

MAMORIOは「なくすを、なくす。」をミッションとしてプロダクト開発から企業連携など幅広い展開を進めています。MAMORIO Spotの拡大など紛失物が見つかるエリアをカバーすることを目的としたサービスも注目を集めていますが、紛失物そのものを補償するサービスをスタートしました。

MAMORIOとau損保様の連携によってスタートした「MAMORIOあんしんプラン」は、プラン加入費1000円を支払うことで、発見支援等のサポートが受けられるサービスですが、これらのサービスによってもMAMORIOをつけたアイテムが発見できなかった場合に、補償が受けられる盗難保険が全件付帯されています。

au損保様がMAMORIOとの連携に踏み出したきっかけは、「KDDI∞Labo(ムゲンラボ)」でした。KDDI∞Laboは大手企業のアセットやノウハウとスタートアップ企業の連携を推進する「事業共創プラットフォーム」です。10期(2016年)に事業採択されて以降、MAMORIOは11期(2017年)も継続で採択され、au損保様をはじめとした企業との共創を進めてきました。

au損害保険株式会社 商品開発部 松田 司さん

「私たちは“スマホでそんぽ”をコンセプトに、スマートフォンなどのモバイル端末やパソコンから簡単に保険加入ができることを強みとしています。MAMORIOが製品の通信技術を用いてモバイル端末と連動することを知り、お互いの強みを活かすことができるのではないか、と考えました」

“保険のベンチャー企業”として、現代が求める保険の在り方を模索するau損保様にとって、MAMORIOの強みは新しいサービスを提供することにマッチしたものだったのです。

紛失物を保証することで、安心感を付帯する

MAMORIOは物に取り付けられ、母体となるモバイル端末からそのアイテムが離れた際に通知を発信する機能が紛失を防止するために役立ちます。この機能は紛失することを防止するために効果的なものですが、紛失してしまったあとの盤石なサポート体制を作ったのが「MAMORIOあんしんプラン」です。

松田さん 「“MAMORIOに付帯された保険を設計する”ことが、私たちの描いたゴールでした。しかし、MAMORIOが提供しているものはサービスで、サービスに付帯される保険はあまり前例がありません。私たちは保険の対象とする品目の選定や金額、契約条件などをゼロから考えました」

MAMORIOとau損保様のあいだで、ユーザーが大切なものを紛失したときにどのような補償があれば安心できるのか、そしてそれは実現できるのかが検討されました。特に、新しい保険商品を作る際にかかる年月を短縮することは大きな課題でした。

松田さん 「私たちが辿りついたアイディアは、契約者をMAMORIO株式会社とし、あんしんプラン全件に保険を付帯するという契約形式でした。このような包括契約の形式をとることで、実装まで3ヶ月という短期間での開発が実現しました」

スタートアップ企業のサービス提供は、求められるものをスピーディに発信することも重要なポイントです。MAMORIOとau損保様の事業共創は、発想の転換によってその課題をクリアしたのです。

松田さん 「契約は企業同士でも、実際に保険の対象となるのはユーザーの皆様です。金額設定や内容はユーザー視点になるよう気遣い、MAMORIOあんしんプランが紛失物に対する不安を取り除ける存在になるよう心がけました」

MAMORIOあんしんプランはスマートフォン上ですべての登録が完了する手軽さと、紛失時の捜索支援のカスタマーサポートなど安心を追求したサービスが両立しています。財布、カバン、鍵など紛失時にもっとも困るものに対して補償金額が設定されていることも、MAMORIOあんしんプランの魅力です。

モノの位置を可視化するMAMORIOだからこそできること

松田さん 「今まで“盗難”を補償する保険はありましたが、“紛失”は、原則的に補償の対象外となっていました。紛失の場合、いつどこで紛失したのかという正確な状況の把握が困難なのがその理由です。保険で紛失を補償する場合には、紛失時の状況の把握が可能な仕組みを構築することが課題でした」

警察に届け出て首を長くして待たなければならなかった、紛失という災難。いざという時に備えるための保険は、現代人にとって必要なものだったのです。

松田さん 「今回のアイディアは保険業界の流れとMAMORIOのミッションが出会った結果ですね。モノを可視化するIoT商品があったからこそ、MAMORIOあんしんプランは実現しました」

モノの位置を可視化することは、MAMORIOの代表である増木大己が描いた夢でもありました。「なくすを、なくす。」という変わらないミッションを掲げ、さまざまなサービスを考案してきた増木の中でも全てのモノの位置が把握できる状況は理想の形として色濃く残っていたのです。

その夢に保険という人々の安心のためのサービスが重なることで、MAMORIOあんしんプランは生まれました。それは紛失物に関わるあらゆる不安に応えるための、それぞれの企業が編み出した結論のひとつのゴールなのです。

MAMORIOとau損保が描く未来―お客様の安心を創りたい

松田さん 「ユーザーの中にはMAMORIOの機能のみで紛失物を見つけていらっしゃる方もいますが、残念ながら見つからなかった方に少しでも私たちのサービスが役立てばと考えています」

実際にau損保様のサポートを利用したユーザーは、紛失物についての思い出や詳細な記憶を語れる人ばかり、と松田さんは振り返ります。思い入れの強いものを紛失した時の喪失感を救うことが、保険サービスの新しい役割なのかもしれません。

松田さん 「損害保険会社は本来“起こってしまったこと”に対してアプローチすることが役目です。一方で、MAMORIOは紛失を未然に防ぐことがミッションですね。その架け橋をau損保とMAMORIOでつなげることで、お客様の安心を創っていければと思います」

また、MAMORIOはみんなで探すトラッキングサービスがあるため、利用者が増えることによって紛失物が見つかりやすくなります。au損保様とMAMORIOの連携はメディアにも取り上げられ、MAMORIOの認知率を高めることにもつながりました。松田さんは、今後も利用者が増えることを期待しています。

松田さん 「2018年1月で、MAMORIOあんしんプラン誕生から1年が経ちました。“モバイルに特化した損保会社”と“紛失物防止を志すIoTスタートアップ企業”の連携が、これからもお客様の安心を創っていけるよう尽力します」

まったく新しい形の事業共創が、ユーザーの求めるサービスを生み出したau損保様とMAMORIOの「MAMORIOあんしんプラン」。誕生して間もないサービスですが、今後も紛失物にまつわるユーザーの不安を解消するための改善は続きます。

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