僕らは、古びた看板立ち並ぶ大阪下町の商店街で働いている。
リノベーション会社が、空き家を再生し、まちの飲食店や銭湯と連携することで『商店街をまるごとホテル化』している。
3月になり学生の就職活動、社会人の転職活動も賑わっている雰囲気が伝わってくる。
でも、「建築業界=デザインする仕事」と認識されていないような気がする。
よくある質問
「建築学部生じゃないんですけど、選考・入社は可能ですか?」
当社の会社説明会でよく聞かれる。
うちのスタッフの過半数は建築学部や建築系の学校を出ていない。僕自身の最終学歴は調理師学校。
学校で専門的なことを勉強しているにこしたことはないが、社会に出てからだって十分に間に合う。
【動画】10分でわかるクジラ株式会社
デザインを生業に
「何かを生み出すような仕事をしたい」と志した若者の大半が、デジタル領域のデザインに興味を持つ。
でも、考えてみて欲しい。
スマホをいらない、使わないっていう人はいるけど、住まいや空間や土地に関係ない人はいないんやで。
この広い日本や世界のいたるところに、デザインするべき余白はある。
AIも日進月歩で広がる時代こそアナログのデザインに目を向けようよ。
抽象的なデザイン、具体的なデザイン
「使いやすくする」「カッコよくする」意匠的なデザインだけでなく、『この街にどう賑わいをもたらすか』『ここに住む家族にどんなシーンが生まれて欲しいか』のようなWHYの設計も、デザインの果たすべき役割。
この未来を想像する抽象的なデザイン力は、なかなか学校じゃ教えてくれない。
そして、この抽象的なデザインから、具体的なデザインまで一気通貫で届けるのに、届けた先のひとりひとりの顔が見える距離感で仕事ができる建築って本当に尊い。
デザインの波及効果
日々、苦しいことに耐え抜いて生み出した僕らのデザインが、まさに”一石を投じる”に値している。
商店街をまるごとホテル化したSEKAI HOTELは、観光地ではなかったありのままの商店街に2025年、年間10,000人が泊まるまでに成長した。
https://www.sekaihotel.jp/celebration/
児童養護施設やフリースクールなどの子どもたちと一緒に、彼ら彼女らの過ごす空間を共にリノベーションしていくKUJILIKEでは、子どもも大人も”場づくりを通じて”成長していく。
https://kujira.ltd/magazine/30691/
僕らのやっている仕事は、大きい建物を建てるとか、象徴的な意匠を具現化することではない。
小さくても誰かの行動や心境を変化させるデザインを社会にアウトプットし続けていくとても優しい仕事である。