【メンバー紹介 Vol.9】数学科出身の4年目エンジニア_落ちてくるものを淡々と打ち返すことを楽しんでいます(インタビュー)
今回はCPS事業部東京ユニット(エンジニアリング領域)の新卒4年目エンジニア・マンハッタンカフェ(仮名)さんへのインタビューをお届けします。
マンハッタンカフェさんは数学科出身でK3参加時点ではプログラミングは初心者でしたが、持前の高い論理的思考力と数学分野の豊富な知見を活かして活躍されており、次期エース候補と期待されています。
そんなマンハッタンカフェさんにK3のこと、お仕事のこと、自身のことなどなど、色々お伺いしました。
※個人情報保護のために仮名表示をしています。
<メンバープロフィール>
仮称/マンハッタンカフェ
入社年/2022年
所属/CPS事業部 東京ユニット(エンジニアリング領域)
コメント/
データエンジニアリングやデータサイエンスに興味があります。
スポーツ全般を観戦するのが趣味で、最近はサッカー観戦することが多いです。
休日はディープラーニングを活用した競馬予想にはまっています。
<表記> I:Interviewer M:マンハッタンカフェ
参画の経緯・K3のこと
I:まず、K3に入る前の話から教えてください。
マンハッタンカフェさんは学部・大学院と数学を専攻されていましたね。なぜ数学だったのか伺ってもいいですか?
M:物心ついた頃から将棋や謎解きパズルが大好きで、小学生のころからずっと算数・数学が得意でした。課題や疑問点についていろいろなアプローチをしながら解決するのが好きで、時間を忘れて熱中することも良くありました。高校時代は数学オリンピックに出場したりもしました。それで、さらに深めたい気持ちが強かったので、大学は迷わず数学科に進みました。とはいえ数学以外にも小中学校ではサッカー部、高校では陸上部で活動していて、スポーツ観戦も好きです。
I:数学とスポーツ、文武両道ですね。うちではレアキャラかもしれません。
大学時代はどのように過ごされていましたか?
M:大学時代はやはり研究に一番力を入れましたね。学部では「グレブナー基底」、修士課程では「A超幾何微分方程式」について研究していました。大体は紙とペンで机に向かって研究をしていたのですが、同じ研究室のメンバーと問題に対して意見交換をする機会も多々ありましたね。楽しかったです。
I:なるほど、数学の研究は紙とペンという感じなんですね。
そこからどうしてエンジニアになろうと思われたのでしょう?
M:大学4年生の時に友人の研究の手伝いでプログラムを書く機会があり、そこからプログラミングやコンピュータに興味を持ち、就活ではIT企業を中心に面白そうな会社があれば話を聞いてみるという感じで進めました。
I:K3へ興味を持った点や参加を決めた理由を教えてください。
M:合同企業説明会で初めてK3を知ったのですが、話を聞いてみたところ興味が湧いてきて、それで応募しました。魅力を感じたのは、会社の雰囲気(社風)ですね。上下関係があまりないところや、服装・働き方など自由な感じが自分に合っているなと感じました。ストレスなく自由にやっていけそうだと思ったところが大きいですね。スーツとか絶対に着たくなかったので(笑)。
I:意外です。いつも普通に(?)きちんとされているので、スーツとかも大丈夫なイメージがありました。
M:入ったら入ったで適応できるとは思いますが、ストレスは感じるだろうなと思います。
I:特に雰囲気が合っていると感じた場面を覚えていますか?
M:説明会での説明や座談会の雰囲気と、あと面接ですね。
自分は話すのはあまり好きじゃないですが、対話形式で特にストレスなくたくさんお話したのを覚えています。採用面接というと一問一答で進むようなイメージがあったので、K3はあまり面接という感じがしなかったですね。
I:印象に残っている質問はありますか?
M:うーん、そうですね、具体的には覚えてないのですが、結構深い質問もされたのを覚えています(笑)。でも、だからこそ、自分の考えとか人柄とかががちゃんと伝わって、それを受け止めてくれそうという印象がありました。
I:実際に参加してからのK3の印象はどうでしたか?
M:思っていた通り、皆さん自由に働いている印象です。あと、今まで一緒に仕事した方たちは何かしら拘りを持っていたり、個性の強め方が多い印象です。普段結構無口であまり雑談とかはしない方でも、自分が質問をすると、背景なども含めて時間をかけてとても丁寧に説明してくれたりして。
I:確かにそういう方は多いかもしれないですね。
これまでやってきたことと今やっていること、自身のこと
I:では、これまで経験されたお仕事を教えてください。
M:研修後は、iOSアプリに組み込むC++で作られたライブラリの開発と保守を2年ほど経験しました。その中で、数学の知識が求められるモジュールの開発を任せてもらったのは印象に残っています。
I:具体的にはどんなモジュールでしたか?
M:地図上にユーザーが出す条件に沿って経路を作成するというもので、仕様に沿って計算式を作って経路を作っていくというモジュールでした。
簡単なプロトタイプはあったのですが、細かい仕様の決定はお客さんに詳しくヒアリングしたうえで、一緒に検討しながら進めていきました。アルゴリズムについては自分じゃないとアイデアを出せない部分がありました。その言語化が大変だったりしましたが、数学の知識を活かせたので良かったです。
I:それは良い経験ができましたね。
数学の知識を活かせたというのは、アルゴリズムのコレクション的な知識が役に立ったのか、問題を定式化するときに数学的なアプローチのスキルが役に立ったのか、どちらでしたか?
M:決まったアルゴリズムがあるわけではないので、問題を定式化する部分で、数学科でのトレーニングや知識が役に立ちました。
I:それは確かに情報系のエンジニアには難しい部分ですよね。マンハッタンカフェさんの専門が早速活かされたのですね。
ところでC++ですが、メモリ管理の生々しさを体験されたと思います。いまどきの普通の言語だと、不要なオブジェクトはガベージコレクション(GC)されるので、解放のタイミングを厳密に考えなくても何とかなります(※)。C++はその辺全然優しくないですよね。抵抗はなかったですか?
※もちろんオブジェクトの生死と、オブジェクトの提供するサービスの生死は分けて考える必要がありますが。
M:抵抗がなかったわけではないですが、自分が関わっていたプロジェクトではオブジェクトのライフサイクル管理の考え方がしっかりしていて、おかげであまり抵抗を感じることはなかったですね。
I:なるほど。そこはちゃんと規約やサポートがあるプロジェクトだったんですね。
プロジェクトを通じて、メモリ管理は実は生々しいものだという感覚は習得できましたか?それともまだ距離はありますか?
M:まだ距離はあります。
I:縮まりそうですか?
M:(仕掛けとしてはもちろん理解してますが、距離と言われると)分からないですね。ふふふ。
I:ここは数学からITに来た人が引っかかるポイントかなと思っていて。
ITの世界は無限とみなしてよいものは一つもない、どれもこれも有限さが剥き出しですよね。GC付きの言語だって無限にメモリが湧いてくるわけじゃないし、仮想記憶だってそうです。そういう中でやっていくのは息苦しくないかなと。リソースは有限だし、決められた時間内にプログラムは終わらないといけないですし。
M:それはそれで面白い部分だと思っています。制約がある中でいかに(ソフトウェアの)パフォーマンスを発揮させるか、とても面白いですね。
I:心強いです!
では続いて仕事の環境について聞かせてください。現在はどのような働き方をされていますか?
M:基本的にずっと客先で仕事しています。今は午前中に会議があることが多いので、10時~11時に出社して19時~20時に帰るという感じです。前のプロジェクトはもっと遅めで、11時とか12時に出社していましたね(笑)
I:K3側は何名のチームですか?
M:4名です。みんなすぐ近くにデスクがあるので、分からない事などはすぐに聞ける環境です。
I:それは大事ですよね。
ではチームで仕事をする中で、何か印象的な出来事や驚いたことはありましたか?
M:コミュニケーション能力が高いメンバーもいるので、見習いたいなと思いますね。でも、驚いたことは特にないですかね。
I:傍から見ていてもいつも落ち着いている印象のマンハッタンカフェ さんですが、ここでもフラットですね。
M:そもそも心配性で事前に結構想定して対策していることが多いので、あまり驚かないかもです。
I:マンハッタンカフェ さんの落ち着きは想定と対策の結果だったのか。それは興味深い回答です。
興味を持っていること
I:では多くの方に聞く質問ですが、今後の目標は何かありますか?
M:特に目標はないというか決めてないですね。目標を聞かれる場面が多いのですが、落ちてくるものを淡々と打ち返しながら楽しくやっているタイプなので、目標は特にないです。でも、もちろんその時々で興味の対象はあって、それには真剣に取り組んでいます。
I:落ちてくるものを打ち返しているなかで楽しめるのはいいですね。
では今興味をもっているものは?
M:趣味で競馬予想のプログラムを書いています。機械学習を活用していて、もう何年かずっと取り組んでいます。ほぼ毎日、時間があれば触っていますね。
I:毎日ですか、それはなかなか熱が入っていますね。データはどのくらい集めているんですか?
M:20年分くらいですかね。最初は一般的に発表されているデータを使ってやっていたのですが、それじゃ満足いかなくなったので、徐々に見直したりしながらやっています。
I:なるほど!ぜひまた進捗を教えてください。
M:はい!
I:まだまだ聞きたいことはあるのですが、今回はこの辺で。貴重なお話ありがとうございました!