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農村漁村が舞台のスタートアップ。好奇心旺盛の方お待ちしています。

東北開墾との関わり

 東日本大震災後の2012年1月、岩手県大槌町へ教育関係の復興ボランティアに訪れたことがきっかけで、1年半職員として過ごしました。そこで出会ったのが高橋博之(現NPO東北開墾代表理事)。対話を重ねるなか、いつのまにか巻き込まれ、東北開墾の立ち上げに参画することになりました。震災前はシステム会社の営業職。NPOにも、東北にも、ベンチャーにも縁のない生活からの急展開でした。

 創業から1年間、常勤職員は高橋、阿部の2名のみ。高橋の理念に賛同する、実業家、社会起業家、クリエイターなど各分野のプロフェッショナルと協働しながら、とにかく「今しなければいけないこと」をひたすら吸収して実行する、その繰り返しで事業を展開しました。現在は、食べる通信関連の事業企画、財務経理、食品の発送、システム開発を中心に、リーグ加盟団体サポート、顧客(読者)対応、広報、ファンドレイズ(寄付、助成金関連)、総務など、事業に関わるありとあらゆる分野を担当しています。

食べる通信の現場は波乱の連続

 食べる通信は生産者と消費者をダイレクトに結びつける食べ物つき情報誌。東北食べる通信には現在1400人の定期購読者がいますが、野菜や魚介類などの生モノを扱っているので、天候不順や生育状況などで出荷が予定通りに行かない時もあります。秋田県で水揚げされるヤリイカを取り扱った号は1000人分で突如不漁に。届く日を心待ちにしていただいている読者へお詫びし他の魚を代替としてお届けしました。その他、三陸沿岸からワカメを発送の号では、発送予定日に津波注意報発令、発送を延期するなどアクシデントが日常茶飯事です。日頃から紙面やSNS(フェイスブックの読者グループ)を通じて生産現場へのご理解をいただいていることはありがたいですが、それに甘えずに現場調整、読者の方へのコミュニケーション、気配りに毎号いどんでいます。

ビジョンに共鳴する全国の編集長が輝くステージ

生産者を一方的に支援するのではなく、都会の消費者が食の現場を知ることで世界が拡がり、学び、人生が豊かになる。双方がフラットな関係でモノだけでない「価値」を交換する。そこに食べる通信の価値があると考えています。 2014年度にはこうした取組が評価されグッドデザイン賞金賞を受賞。今では全国から30団体が各地の編集部の連盟組織である「日本食べる通信リーグ」に加盟し、各地でご当地食べる通信が展開されています。面白いのは、各地の通信の編集長の顔ぶれです。例えば、元リーマン・ブラザーズ証券マン、テレビ東京プロデューサー、鹿児島県長島町の30歳の副町長、漁協職員、漁師、地域メディアの編集者など多彩な面々が「編集長」として参画、それぞれ個性あふれる「ご当地食べる通信」を発刊していることです。(食べる通信のウェブサイトで各地の編集長ストーリーを紹介していますので、ぜひご覧ください。) 食べる通信のビジョンに共鳴し、可能性を感じて参画した全国の編集部をサポートし、編集長たちが輝くステージをつくることが、我々事務局の仕事です。

生産者に寄り添う現場志向。そして新しい挑戦。

東北開墾メンバーは、東北食べる通信の発刊、日本食べる通信リーグのサポート・拡充を行う一方、欧米で急速に普及しているCSA(地域支援型農業)の日本版展開と創業から数年で急速に事業が拡大してきました。たとえば2015年には、生産現場を見える化するデバイスとスマートフォンアプリを開発・提供する株式会社KAKAXIを創業、CSAの本場アメリカで食べる通信を得た知見で勝負しています。

その一方で、生産者に寄り添う現場志向は、発足当初から変わらず一番大切とするところです。成長・横展開へつながる仕組み化、システム構築を推進するかたわら、自然相手に苦労する農家、漁師の方々と密接に関わり彼らをサポートし、確実に読者に食材を届ける。保冷材や梱包をどうするのか、読者の満足度への配慮、ときには漁師さんと共に漁船に乗り沖へ出ることもあります。頭だけではなく体も使う。そこがまたワイルドでダイナミックな魅力でもあります。

東北開墾の名の通り、未知の分野を開墾する仕事です。なんでもありの気概で勝負する好奇心旺盛の方をお待ちしています。

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