What we do
ARASブランドイメージ
製品の3D-CADデータ
石川樹脂工業は、伝統的なものづくり技術とAI・ロボット・デジタル技術を組み合わせることで、新たなものづくり・ブランド構築に取り組んでいます。
■事業内容■
・樹脂製の食器、雑貨、インフラ分野向けの工業製品、仏具、各種OEM製品の企画、製造、販売
・AI/ロボット導入による工場の自動化
■新しい時代の食器の定義”ARAS(エイラス)”■
”ARAS”は、「強く、美しい、カタチ。」をメッセージに掲げ、こだわりのある人の普段使い食器を目指して2020年に立ち上げた自社ブランドです。
そこにはメーカーである石川樹脂工業の「素材で世界を変えたい」という想いとデザインを担当するsecca inc.の「素材の力で食体験をアップデートしたい」という想いの交わりがあります。
素材の力を最大限に引き出し、これまでにない食器としてカタチにすることで、より良い食体験を届けることをミッションとしています。
■「持続可能なモノづくり」を実現する■
"ARAS"はブランドでありながら、新しい概念を実現するプロジェクトです。
それは樹脂のイメージを新しく塗り替えるだけには留まらず、人々のライフスタイルや価値観にも影響を与えていきます。思想が生活に融け込むことで、世界がより良く変化することを目指しています。
昨今「プラスチック=すぐに捨てられるゴミ」というイメージのもと、海洋ゴミを筆頭に樹脂という素材は悪役として扱われています。
しかし、私たちは議論を重ねる中でプラスチックにも再生可能な素材があること、焼き物よりも低温で生成できるためCO2排出量を抑えられることなど、樹脂の素材としての魅力に気づきました。
たとえ「悪」とされている樹脂も、効果的に使用すれば今までにない価値を届けることができる。問題の本質は、「捨てる」という行為であり、「捨てられるモノ」が生み出されることでした。
「多くの人が抱く樹脂に対する偏見を素材から切り離し、新しい認識に置き換えたい」
そんなコンセプトから、”ARAS”にはガラス入りトライタン樹脂というリサイクル可能な新素材が採用しています。
また、「リサイクル」が手放しに推奨されている現状にも問いを立てました。
つくる、消費する、再生する、あらゆる工程でそれぞれにエネルギーはかかります。だからこそ、それよりも一つのモノを「永く使えること」こそが大切なのではないだろうか。
「強く、美しい、カタチ。」というキーメッセージはそうして生まれました。
■今後の展望■
サステナブルの観点から、粘り強く問いを立て続け、一つひとつ解決してゆく。そこには常にチャレンジ精神があります。「意思決定の多さと失敗の多さでは大企業に負けない」が弊社のアイデンティティです。アクティブに挑戦し続ける姿勢を体現し、今後も新たなプロジェクトを立ち上げてゆく予定です。
Why we do
ロボットによる生産システム
「循環型生産」のモデル
■「安くて、良質」という呪い■
よく目にする、安くて手間のかかった良質のモノ。
量販店では手づくりの商品が安価に販売されていること。
この現状に、なにを感じるでしょうか。
私たちは「安くて、良質」は呪いだと思っています。具体的には「手間のかかった低価格の商品」を指します。「高級品で、良質」ならわかります。安ければ消費者は喜ぶかもしれませんが、その裏では誰か(つくり手)が泣いているわけです。最低賃金やそれ以下で労働している人がいる。それは果たして正しいモノづくりでしょうか?
■ロボティクスという祈り■
これらの問題を解決する一つの答えが「ロボティクス、すなわち製造工程の自動化」です。弊社では、ロボットを導入し、人手をかけない仕組みづくりに積極的に取り組んでいます。利益を追求する手段としての大量生産ではなく、誰かが泣いている状況を回避するためのAI・ロボットによる自動化。そこには大きな違いがあると考えます。「安くて、良質」という呪いが、「技術と思想」によって祈りに変わる。そんな思いで自動化を進めています。
■さらなる展開■
検品や梱包はまだ人の手に頼っていますが、ゆくゆくはそれらの工程も自動化し可能な限り無人に近い状態を目指します。「安くて、良質」でありながら、誰も買い叩かないサプライチェーンを実現していきます。
How we do
パートナー企業であるsecca inc.とのミーティング風景
■石川樹脂工業の強み■
1.垂直統合されたサプライチェーン
弊社では、金型設計・製造・樹脂製品成形・印刷・梱包など完全に垂直統合されたサプライチェーンを構築しており、新商品開発・新ラインの立ち上げ時も業界の水準を大きく上回るスピード感で行っています。そのため、他社の追随を許さない新技術の開発・新商品の市場投入を可能とし、先が読めない市場環境でもアジャイルに対応できます。
2.強力な外部パートナーとの連携
明治神宮鎮座100年を祝して開催される神宮の杜芸術祝祭「気韻生動」にアート作品を展示した日本を代表するデザイン集団であるsecca incをはじめ、元GAFAが集まったデジタルマーケティング会社や、日本を代表するロボット企業FANUCなど、多数の強力な外部パートナーとの連携をしており、技術・ブランド・デザインにおけるオープンイノベーションを推進しています。
3.オープンでイノベーティブな企業文化
上記のサプライチェーンや外部パートナーとの連携を支える土台として、PDCA(改善)やイノベーションを尊重しています。3年間で0台→10台を超えるロボットを導入するなど、失敗を恐れず常に機敏にPDCAを回し続け、イノベーションを加速する企業文化があります。