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「編集」ってなんだ? 多様化の時代に求められる仕事って? 入社1年目が聞いてみた

こんにちは!インフォバーングループ新入社員の上田平と川原です。

私たちは就活の際に、インフォバーンの強みであり魅力であるクリエイティビティの源泉として、たびたび「編集」というキーワードをよく耳にしていました。でも、いま就活をされている皆さんは、そもそも「編集」って何か知らなかったり、その魅力に気づいていないのではないでしょうか? 私たち新入社員も入社後だからこそもっと深く知りたいと思っています。

今回は、株式会社インフォバーン エクスペリエンス部門 執行役員 / 副部門長(※所属部門は取材当時のもの。現在はコーポレート・コミュニケーション部門 部門長/執行役員)の杉浦さんに、編集という仕事とその将来性、そしてインフォバーンについてお聞きしました。

編集って、どんな仕事なんですか?

ー本日はよろしくお願いします。簡単な自己紹介をお願いします。

杉浦香です。前職は編集プロダクションにいて紙媒体の編集者をやってまして、そこからインフォバーングループに来て、14年になります。入社当初は、大手プロバイダのポータルサイトのコラムを作ったりしてましたが、どんどん仕事が変わって来た14年です。プロモーションサイトやブランドサイト、SNS運用などいろいろやって、この数年はコンテンツマーケティングやオウンドメディアといった、企業とユーザーのコミュニケーションを促進する施策の、戦略設計からお手伝いをしていました。

今年からはミッションが変わり、インフォバーンやエクスペリエンス部門の魅力や実績をもっと知ってもらって、ビジネスを拡大できるようなマーケティングの担当をしています。

ーインフォバーンの先輩は「編集者」の経歴の方がとても多く、みなさんにお話を聞くと「今の時代にとても必要とされている」と聞くのですが・・・そもそも「編集」ってどんな仕事なのでしょうか?

大きな問いですね笑 いくらみなさんのなかで本離れが進んでいるとはいえ、漫画とかファッション雑誌とかガイドブックぐらいは買ったことありますよね? 編集者というのは、普通は出版業界で「誰に、何のために、どんな情報をどんな形で届け(てビジネスをす)るか」ということを仕事としてやっていく人の職業名です。編集はその仕事の部分を表現したものですね。作業としてはとてもたくさんあってそれぞれが必要なプロセスなのですが、大事なのは、世の中の流れやトレンド、空気といったものをとらえることです。

抽象的な言葉が並んでてピンとこないと思うので、実際の仕事に置き換えて説明していきますね。

かなり昔の話ですが、担当していたお出かけ情報誌で説明しましょうか。中目黒の特集を組んだことがありました(お出かけメディアを想像してもらえば大丈夫です)。担当編集として、まずやったことはリサーチです。有名店や人気店はどこかとか、初心者が行くべき店はどこか、ニューオープンはどこか、人気スポットやその利用実態など、徹底的に調べます。私がその仕事をやってた頃は、インターネットに今ほどは情報がなかったので(だから雑誌が売れるのですが)、雑誌のバックナンバーはもちろん調べますし、友達や住人など人づてに聞いたり、いきなりお店に電話をかけたり、一日中駅の周りをウロウロして自分で実際に行って見てくることなどもしてました。そこまで情報を集めたら、自分の中で整理していくんです。中目黒ってどんな街なのか、なんで人気なのか、そこに行くことで何を得たいと思っているのか、そこに行った人がどんな気分になるのか…。これが世の中の流れをとらえる作業(インプット)ですね。

次の段階では、自分がとらえたその流れのなかで、世の中や読者が求めるポイントに特化できるように情報を選別したり組み合わせていくんです。雑誌の読者や、ターゲットとなる若者が今求めている切り口を設定し(「新進気鋭のクリエイターが集うアツい街」とか)、それが感じられるようなオススメをリストアップします。

最後に紙面としての形にしていく段階なのですが、ここからは自分の企画や狙いを表現していくことにこだわっていきます。いつ取材して何を写真に撮ってくるか、どんなエピソードを聞いてくるか、どんなものを紹介するか…。細かく想定して情報を集めていきます。想定と違うこととかトラブルはたくさんあるんですがそういうことも乗り越えて、紙面にテキストと画像を組み合わせてデザインが出来上がっていきます。

それ以降もありますが、この情報の選別とそれを形にする作業(アウトプット)も編集者の大事な仕事です。読者のニーズを満たす情報を集めてこられたか、そもそも自分がとらえた世の中の流れは本当にあっているのかを途中で考え直したりすることもしていきますね。

ー世の中って常に変化していると思うのですが、そうなるとずっとその流れを追っていなければならないですね。

そうですね、大変ですけど面白いですよ。世の中をとらえて世の中の求めるものを出していくことが編集者の仕事なので、その2つを日常的に観察し続けて変化について考え続けるのが面白いと思えれば向いていると思います。インフォバーンも、いまでこそ出版社ではなくなりましたけど、その編集という仕事が世の中に役立てられるはず!という想いで創業以来やっています。

編集に将来性はあるんですか?

ーとはいえ、編集といえば出版業界というイメージもあって将来性に疑問も…。私たちのキャリアにどんなメリットがあるのでしょうか?

さっきお伝えした「世の中をとらえて世の中の求めるものを出していく」ことが編集の仕事でありスキルとしたら、その「編集する力」の本質は「人間の感情や行動を動かす」ことにあると思うんですよね。

情報やコンテンツを届けた時に受け手の感情が動くことは、とてつもない価値じゃないかと思っています。人の「感情を動かす」ってめちゃくちゃ難しいと思うんですよ。普段InstagramやYouTubeを見ていて、それほど頻繁にではないと思いますが、心が動かされるとか、泣くとか、感情が揺さぶられることってありますよね。そんなふうに心を揺さぶられた時、すごく記憶に残ると思うし、なにか行動しようと思うでしょうし、人生に影響を及ぼすことがあるなと実感します。そういうコンテンツって昔も今もすごく求められていて、それを生み出す仕事のひとつである編集も同様だと思っています。昔ながらのアウトプットにこだわってしまっているならそれは廃れるかもしれないですけど、本質は変わらずに今もなお必要とされていると感じますね。

ー「感情を動かす」のは、私たち新入社員も「めちゃくちゃ難しい」のはわかります。そのためにはどうすればいいんでしょうか?

根幹にあるのは、人と向き合い続けることだと思うんです。この「人」にはもちろん自分も含まれます。私、この間『エースをねらえ!』の単行本を全巻会社の方に借りて泣きながら読破したんですが、もうどこ読んでも泣けるんですよ。でも途中から「(自分は)何でこんなに泣くんだろう?」と、ページをめくりながら考えて、自分とすごく向き合いました。

そもそも他人の感情の動きって表面的にわかることはあっても、全部理解できたり、本当のところは分からないですよね。自分のものしか分からないんですよ。だから自分をサンプルにするしかないんじゃないかと思ってます。自分の感情が動いた時、「自分にはこういう所に共感するんだ」「自分はなんでこんなことで泣くのか?」「これで自分の行動の何が変わるのか」といったことを考える。この自分との向き合いを通して、感情が動かされるコンテンツには何が必要なのかを考えるようにしています。

その結果として、他人の感情と向き合わなければならない時も、自分の感情についての分析をサンプルに、「あなたのもこうじゃないですか?」という会話ができて、他人の感情を理解する手助けになると思うんです。けっこうインフォバーンの人って、映画、本、音楽、ニュース、スポーツとかで感情が動かされた時にいろいろ語ってくれる人が多いんですよね。自分と違う考えや感情を教えてもらってすごく勉強になります。

ー価値観が多様化している時代と言われますが、「編集する力」はどのような役割を担っていくのでしょうか?

今の若い方がこれまで接してきた情報量と、私が同じ年齢だった時までに接していた情報量って、絶対に違うんですよね。今はインターネットに情報が溢れていて、情報の内容はもちろん、その情報に接する時や場所も多様化しています。これが価値観の多様化を招いていると思います。

そして、この価値観が多様化したなかで、伝える相手の価値観に合わせて、情報を選別して整えるのが編集だと信じています。複雑で難易度が高くなっているからこそ、まだまだこれからもビジネスで求められていくんだと思っています。情報量が多くて価値観が多様化する時代で育ってきた20代は、当たり前に受け入れてうまくものにしてきたのではないでしょうか。もしかしたら私たちより「編集する力」は強いかもしれませんね。

インフォバーングループでは、みんながコンテンツの力を信じている

ー最後に、長年働いてきた杉浦さんが考える、うちの会社の魅力ってなんでしょうか?

インフォバーンに入って14年になりますが、その頃はまだ、社員が50人もいないぐらいのこじんまりとした会社だったんですよ。今となってはグループ全体で250名ほどの社員を抱えるまでになり、どんどん企業に成長していってるなというのは肌感として感じています。

それでも変わらないのは、この会社では、みんながコンテンツの力を信じていることですね。どんなポジションの人も、人の感情や行動を動かすコンテンツの力を信頼しています。やはり自分がそういう体験をしている人が多いんじゃないでしょうか。

社員全員が「いいコンテンツは必ず人の役に立つ」と信じているし、それによってより良い世界を作りたいと思っている。これは、会社が大きくなっても変わらず受け継がれている空気感だと思います。

ー杉浦さん、ありがとうございました!

編集後記

(川原)情報を伝えることを成功させるためには二つのプロセスが重要で、それは①顧客を理解すること、②それに基いた情報の加工を行うことです。ただしこのプロセスを用いて顧客の感情を動かすためには、顧客理解ではなく内省、自分を理解することから始めなければいけない。これはとても面白い話だと思います。

(上田平)新卒採用でインフォバーンを受けようと思っている皆さんへ。
私は恥ずかしながら「編集とはなんぞや?」と首を傾げる1人だったのですが、今回のインタビューを経て、編集力はどの業務にも普遍的に役立つスキルだと学ぶことができました。
まだ入社して4ヶ月、エクスペリエンス部門に配属されて1ヶ月弱しか経っていませんが、新入社員向けの研修で編集の基礎から教えてもらえるので、初心者だからという心配はないですよ!学んだことを業務を通してアウトプットできる環境で、とてもやりがいがあります。インフォバーンが過去に制作したコンテンツもHP(https://www.infobahn.co.jp/works)に掲載しているのでぜひ覗いてみてください。

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