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30代になってソフトエンジニアからジョブチェンジ

学校を卒業していわゆるIT系のソフトエンジニアとしてキャリアをスタートさせた。オラクルを用いてクライアントサーバーシステムの構築からホームページ作成までやっていた。

ある時、ハードがらみのソフトに携わる機会があり、これは「面白い!」と感じて、こちらの方向にジョブチェンジしようと思い始めるようになった。

なぜ「面白い!」と感じるようになったのかは、“ハードは動いている実感が得られる”と思ったからだ。色々な考え方はあるだろうが、パソコン上の画面の中での動きやサーバー上での動きだけではなく、ハードに組み込まれたものが目に見えて「動く」ということが醍醐味だと思う。ソフトエンジニアからのジョブチェンジを思い立ってから秋葉原に部品を変え揃えに通ったりもしていた。

たまたま無線をやっていた会社に転職したことを契機に本格的に無線エンジニアを意識するようになった。無線では変調と復調をやらなければならない。

これは簡単にいえば“暗号をかけて、暗号を解く”ようなもので、データを電波上に飛ばし、もう一度元に戻すことだ。変調のやり方にはいろいろあるのだが、最初に想定した通りに戻った時は、パズルを解いたような感覚だ。もちろん、変調の度合いもだんだん難しくなり、当然復調も複雑になる。このため「正解がないパズル」や「なかなか解けないパズル」を楽しむような感覚だ、これまた楽しく面白い。

ただし、技術のスピードも速く、例えば無線でいえば5Gのフォーマット仕様があまり明確になっていないため、計算式を推測していくのが難しい。海外の5Gの仕様書も全部明らかになっているわけではない。このため日々勉強していないとあっという間に知識が古くなる。

組み込みソフトのエンジニアについては色々な呼称があると思うが、大きなジャンルでいえば「無線通信工学のエンジニア」といわれる。自分では「ワイヤレス・コミュニケーション・エンジニア」という呼称がしっくりする。エンジニアの中には“ソフトは好きだがハードは嫌い”という人もいる。確かにソフトは自分の失敗だけでおわるが、ハードが絡むとハードエンジニアと協議しながら作り込んでいかなければならない。このためアナログが分かっていないと「どこに問題があるのか」が解らない場合があり、ハードへの組み込みソフト設計は確かに面倒である。

もっとも「動いていることが見える」「動かなかったものが動くことになる」という“ものづくりの感覚“が味わえる。



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