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独特な当社の受託開発ビジネス(お客様のITアドバイザーとして)

Photo by Jocke Wulcan on Unsplash

当社の受託開発ビジネスは、対象業界を富山本社の結びつきが強い電力業界と電気工事業界にある程度特化しています。

平野電業の富山本社は北陸電力管轄地域の送電線工事を行う建設業ですが、鉄塔に登って作業をする職人は日本に5000人しか存在せず、少子高齢化が進む中、人材不足に悩む業界でもあります。
そもそも建設業界はIT化が非常に遅れた業界ですが、その中でも送電線工事業界はさらに遅れており、びっくりするくらい人力と紙とFAXの世界であるため「ITでなんとか効率化したい」というニーズが非常に強いのです。「IT化を進めている」と言うことでイメージアップ図って採用を強化したいという意図もあるようです。

一方でIT化が遅れた分、最新の技術の導入に積極的で、ARやVRを使って工事のシミュレーションを行なうアプリの導入なども進んでいます。
現場の職人の方がスマートフォンを持つようになり、導入の敷居が大幅に下がったことも要因ですが、何よりIT技術の進歩により、実用的な現場向けソリューションが提供できるようになったことが非常に大きいです。

ただし、こんなに狭い業界に参入してくるSIerの競合はそうそうなく、そもそも送電線工事の業務とITが両方わかる開発会社はほとんど存在しません。ニッチだけれど実は独占に近い、それが当社の立ち位置です。

また当社の主要顧客である北陸電気工事様とは資本関係もあるため、お客様にとっては「外付けのIT部門」的な位置づけでもあります。開発案件の企画は、お客様のエンドユーザー部門から例えば「AR技術を使ってこんなことはできないか」という打診から始まります。ここで注意しなければならないのは「技術的にはできる」という回答は意味がないことです。
この仕事をしていると「技術的にはできる」というのと「仕様は満たす」というのと「現場で使い物になる」間には、かなり大きな壁が存在することに気がつきます。実際、お客様に言われるがまま作ってしまうと「技術的にはできるが、それって便利なの?」というものができあがってしまうことも往々にしてあり、私たちの役割は「頼まれたものを作る」のではなく「ITの専門家としてアドバイスを行い、現場に寄り添いながらお客様と一緒に製品を企画する」ことなのです。

また、電力業界は担当地域が明確なため、他地域の同業他社は競合ではなく仲間という意識が強いことが特徴です。各社がIT化した成果は発表会などで公表され、他地域の工事会社から「うちでも使いたい」というお問い合わせを受けることも多く、SIとしての横展開も可能です。
ケースによって他地域への提供については、当社提供の自社サービス扱いで展開することもあるため、サービス提供のインフラ作りも重要な役割となります。例えば現在対応中の案件では、規模自体は小さいながらAWSを使ったサーバレスのシステムをバックエンドの仕組みとして採用しています。

立ち上がったばかりの受託開発ビジネスで苦労も多い時期ではありますが、私たちと一緒にビジネスの方向性を考えながら力を貸してくださる方を求めています。

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