みなさんこんにちは、365日タビナカウェア、夏は毎日水シャワー、広尾を歩く青い人でおなじみの清水です。タイトルとアイキャッチは完全に釣りです。笑
2年ぶりに自分の事を話そうかと思うんですが、素質の特性に気付き、それを使えるようになるまでに2年かかった話をしたいと思います。
自分を信じる事に盲目過ぎた2年間
清水がまだ青くなかった頃。左から藤谷、近森、清水。みんな若いな〜。
みなさん仕事をしていてなんか調子が出ないなとか、努力している割に成果に現れないなって思ったことありませんか?実際、僕もこの悩みに2年悩まされました。2年半前、タビナカに元学生起業家として入社した訳なんですが、今思うと事業の事なんて全然理解していなかったのに、気持ちは経営者気取りで事業伸ばしたるー!という思いで自分の事をCGO(Chief Growth Officer)とか名乗ってました。若さってすごいよね。
実際本当になんでもやらせてもらって、1年半でCSチーム立ち上げ、マーケティングチーム立ち上げ、海外子法人立ち上げ、PM(開発)チーム立ち上げ、人事・広報などなど、関わった事がない部署が無いくらい幅広く業務に携わっていました。
さてさてお気付きだと思いますが、僕が関わっていたフェーズはすべて「立ち上げフェーズ」で、それ以降はチームを離れているんですね。それは意図してそうした訳ではなく、すべてGrowthフェーズで成果を出しきれなかったからです。おいおいCGOってやんやねんって感じですよね。
自分の強み一つは信念で、立ち上げという不確実性が高い領域を突破できたのは、成功へのイメージを信じる力が強かったからだと思ってます。そしてこの信念こそが2年間悩み続けた元凶であり、チームという局面ではマイナスに働きまくってました。
具体的に言うと、個人で動いていた時の癖がそのまま出てしまっていて、とにかく目の前の短期的な成果を出す事に必死な状態。メンバー特性も考えずに仕事を分配して、できなければ自分が動く事で解決しようというスタイル。結果一人では負いきずキャパオーバーになって瀕死。バトンタッチという流れを繰り返してました。
「清水さんの考えている事が分からない」とか「清水さんは感情が無い」とか言われてました。そして自分も自分で「なんでできないのか分からない」「マインド低くない?」なんて事を考えてた始末。そりゃうまく行きませんよね。でもこの時期は本当にどうしたら良いのか分からなくて、風邪なんて全然引かない自分が、人生で初めて胆膵炎という病に陥り入院した程でした。
※いつもワースな状態で引き継ぎをして、立て直してきた藤谷さん(現マーケティング責任者)と近森さん(現執行役員)には感謝してます。
元凶はマイナスに働く強み、という事に気付くのに1年
立ち上げ以降のフェーズになるとどうも調子が出ない、一生懸命やっているのに上手く行かない。そんな事を思い続け過ごす訳ですが、日々の感情とそうなった原因をノートに書きなぐってみたり、強みや弱みを自己分析をしてみたり、いろんな事をやってみたのですが、根本的な解決には繋がらず刻一刻と時間だけが過ぎていってました。成果を出せていない苦しみと原因が分からないもやもやで、妻と喧嘩する事もしばしば。
そんなある日、とくにこれと言ったきっかけもなく、ひらめいたように気付いた事は、本当の問題は自分の弱みではなく、マイナスに働いてしまっている強みだという事でした。
どういう事かというと、確かに自分は弱みとして、計画性が弱いとか、楽観的だとか、立ち上げ期以降での活躍を難しくしている要因はあったんですが、この弱みを扱えるようになることにはさほど意味はなく、一番の要因は自分の強みと捉えていた間違った「信念」つまり自分中心の成果への執念だったという事です。
自分を信じる事、自分が努力する事、自分で状況を変える事、すべてに「自分で」というワードが就いている通り、自己中心的な考えで、他者への計画性以前にチームで動く事の価値を理解していなかった。でも当時はそれを自分の強みと勘違いしていて、恥を忍んで言えば自分は仕事ができると思い込んでしまってました。
自分が正義だと思っている事ほど変えにくいものって無いですよね。そして強みを思ってしまっているからこそ、これを改善する事が自分を否定するかのような感覚に陥りかなり怖かったです。
生まれ持った素質は簡単には変わらない、変えれるのは扱い方という事に気付くのにもう1年。
そんなこんなで、上手く行かない原因っぽいものが見えてくる訳ですが、実はそれでも事態は良くなりませんでした。意識はしているものの、やっぱり局面で自己中心的な考えが出てしまう。今度は、分かっているのに変えられないという地獄の日々が続きました。自分とは働きにくいという声を聞く度に胸を痛めてましたね。(泣)
生まれてから20年以上経ってたりすると、素質ってかなり奥深くまで染み付いていて、なかなか変えれるものではないんですよね。なのに当時の自分は信念が悪い!と考えて信念を消そうとしていました。とことん不器用なんですね。
挙げ句の果てには、はっきり言わないと行けない局面なのに、信念を消そうという雑念がちらついて、優柔不断になってしまうなんて事もありました。正直何をやっても成功する自信が無かったです。
そんな中、信念を消そうではなく、逆に信念ととことん付き合おうと考えるようになったのは、COO今野の一言でした。
まこちゃんは自分以外に信念を使えるようになると良いかもね
始めは言われている事の意味が分からなかったんですが、考えていく内に、信念は信念のままで良くて、それを自分の為に使うのではなく、他人や社会に向けて使えるようになれば、みんなが幸せになるかもって事に気づき、その瞬間、自分の殻が破れたような感覚があって、すーっと心に刻まれたような気がしました。
そう考えるようになってからはこっちのもので、もともと信念が強い事もあって、他人を信じたいから好きな所、得な事を探し、信じたいから信じれる理由を考え抜き、やるからには成果を出してもらいたいから、日々の変化をウォッチして、困ってそうだったら声をかけて、なんてことを自然にできるようになっていきました。
個人に対してそう思えるようになってからは、チームや組織に対しても同様な感情が出てくるようになってきて、今では仕事のスタイルが2年前とはかなり変わってきている実感があります。
素質を変える必要はない、上手く扱えるようになれ。
それが2年間タビナカでの生活を通して悩みに悩んだあげく僕が心の底から気付いた事です。(ちょっと時間かかりすぎ?笑)
期待と機会、ベンチャーの醍醐味と社会的責任
タビナカは大きなミッションを成し遂げようとしている会社で、これまでの個人や組織の実績・信頼が評価され、資金や人材面で社会からの期待を受け、多くの機会を得てきました。成し遂げようとしてる事が大きいからこそ、いつもできていない事だらけでかつ慢性的に人員不足、石を投げれば機会にぶつかるくらい機会に溢れています。
そんな中、採用面談などでベンチャーの醍醐味を「機会があるから成長できる」と思っている人がいますが、これはちょっと強引なだなと思っていて、機会を得るという事は、これまでの信頼を使うという事であり、同時に成果へのコミットという社会的責任も生まれ、それが実現できた時に結果として成長するし、信頼が生まれ個人としても組織としても次の機会を得れる。こうやって期待と機会をスピード感もって大きくしていけるのがベンチャーの醍醐味なのかなと考えてます。
そしてこの2年間でいろんな壁にぶつかりながら絶えず考えてきた結果、胸に刻まないといけないと思った事は、優秀なメンバーがいて、大切な資金を預けてもらい、社会レベルで見た時にリソースをたくさん使っているのだから、絶対に成功するんだという執念だけは絶やさず、覚悟を持って望んで行かなければいけないという事です。
僕が毎日タビナカポロシャツを着ている理由は、役職が代表や役員であろうがなかろうが、期待を受けている会社に所属している一人の人間として覚悟を持って望む事の意思表示であり、その日会ったすべての人にとっては自分が代表なのであり、その覚悟にふさわしい言動を心がけようという思いの現れでもあります。
感謝と決意
最後に、いつもタビナカを応援してくださっている顧問・投資家・関係者の皆様、ご利用頂いてる旅行者の皆様、支えてくださっている家族・親族、そして大好きなタビナカメンバーのみんな、いつも本当にありがとうございます。こうやっていろんな事に気付けたのは間違いなくみなさんのおかげです。まだまだ未熟な私ですが、今日もタビナカポロシャツを着て頑張るので、今後ともよろしくお願いします。