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東京大学に通うオシャレボーイが、社員人数1桁のベンチャーでインターンして得たもの

ずっと交わることのないと思っていた2つの言葉は、この男によって相まみえる。

東京大学2年生の南葉 優作(なんば ゆうさく)は、2019年の6月からここ有限会社エキストラで、インターンとして働いています。

「東京大学」の学生の働く先といえば、世間一般的には官僚や大手銀行、商社、メーカーなど、どうしてもお堅くて安定したイメージが強いです。

実際、彼ら彼女らの就職先上位には、誰もが聞いたことのある超有名企業がズラリ。

(参考:http://todai.kawai-juku.ac.jp/todai/graduate/graduate.php

しかしそれとは真逆の、いつ潰れてしまっても不思議ではない「少人数のベンチャー企業」で働くことを選んだ南葉。

エキストラで働くことになった経緯や、具体的な業務内容、今後の目標などについて話を聞きました。

自分が一番、揉まれそうな環境だったから

――南葉さんとエキストラは、どういう経緯があって出合ったんですか?

南葉:友人から、エキストラの代表の角本(かくもと)を紹介してもらったことですね。その友人は、自分よりも先に別の会社でインターンをしていて、その会社の社長と角本が知り合いだったんです。友人自身も角本と面識があったみたいで、自分がインターンをしたいという話をしたら、角本をつないでもらいました。

――南葉さんがインターンをしたいと思った、そもそものきっかけは?

南葉:一言でいうと、すごく暇になったことですね笑。というのも、自分の行ってる東京大学は、2年生の5月末から学部決定の時期に入って、そこから9月までほとんど大学に行かなくなるんです。

――たしか東京大学って、1年生と2年生のときは全員が教養学部で、3年生から各専攻に分かれていきますよね。

南葉:そうですね。それで6月からは時間に余裕ができるから、その時間を使ってインターンをやってみたいなと思いました。「インターン」というものに対する、ちょっとした憧れがあったんです。

――そのなかで、少人数のベンチャーであるエキストラを選んだ理由はなんですか?

南葉:自分が一番、揉まれそうな環境だなと思ったからです。インターンと一言で言っても、その形はいろいろあると思っていて。たとえば、大企業のなかで、1つのプロジェクトに関わらせてもらったり、エキストラと同じベンチャー企業でも、大人数の学生が主体として動いているものだったり。でも自分はそういった形態よりも、社会人が主体になっている企業のなかに、1人だけ学生として飛び込むほうが、得られる経験やフィードバックがたくさんあるんじゃないかなと。そういう意味で、少人数でありながら一人ひとりが専門知識を持っていて、個々の能力の高い人たちが働いているエキストラは、自分にとって良い環境だなと思いました。

1日に届くメール件数は、約1,000件

――いまエキストラではどの事業に関わっていますか?

南葉:SES事業(エンジニア派遣サービス)ですね。具体的には、エキストラに送られてくる企業側からのメールと、エンジニア側からのメールを照らし合わせて、どのエンジニアと企業をマッチングさせるべきなのかという精査をしています。大学では理系の学問を専攻するので、インターンではあえて文系的な仕事をしたいなと思っていました。

――南葉さんの専攻は、何に決まったんですか?

南葉:理科一類のシステム創成学科です。自分の所属は理系なんですけど、このシステム創成学というのは、文系的な面と理系的な面の両方があります。経済問題や環境問題などの文系的な社会問題に対して、統計や科学技術などの理系的なアプローチも用いて解決しようという学問です。

――ちなみに、企業から送られてくる「こういうエンジニアを求めている」というメールと、エンジニアからの「こういう案件に取り組みたい」というメール、合わせると1日に何件くらいエキストラに届くんですか?

南葉:全体だと1,000件くらいですね。

――1,000件!

南葉:そのなかで、実際にエキストラが処理できるのは1日に10件程度です。メールの送受信自体よりも、両者の求めるものをすり合わせるところに、一番労力を割いています。ただ、いまはこの企業とエンジニアのマッチングに関して、新しい取り組みを任せてもらっていて。

――新しい取り組みとは...?

南葉:メールの文面だけで、マッチングを成功させることです。これまでは、こういったメールでのやり取りに加えて、エキストラのSES事業担当者が、実際に会って企業やエンジニアに細かいニーズをヒアリングすることによって、マッチングを行っていました。でもそれだとやはり、1日にできるマッチングの量に限界があって。これをメールの文面だけで行えるようになれば、将来的にはロボットにメールの文章を読み込ませて、より多くの企業とエンジニアを結びつけることができます。いまはその前段階として、自分が人力で文章を読み込んでマッチングを行っているという状況ですね。

――エキストラにとって、ものすごく重要なプロジェクトを任されているんですね。


アウトプット同士に関連を持たせる

――エキストラで働き始めて、実際に身についたなと感じるスキルはありますか?

南葉:アウトプットの能力が上がった、という実感はありますね。たとえば、先ほどのメール上でのマッチングに関しても、具体的なやり方は自分で判断して、自分で動く必要があります。その過程をたとえば角本へ共有にするにあたって、自分はどういう意図でこの施策を実行して、結果的にこんな良い面と悪い面があって、次回の改善点はここですといったアウトプットを繰り返してきました。

――自分の頭のなかで考えていることを、分かりやすく言語化して相手に伝える能力、ということですね。

南葉:そのスキル自体は、たとえばインターンではなくてバイトでも求められるスキルではあると思うんですけど、社会人の人たちに混じって実際のプロジェクトのなかでやるほうが、よりレベルの高いものを要求されると思います。そういった意味で、エキストラのインターンを通じて、アウトプット能力が上がったという感覚は強いですね。

――では最後に、南葉さんの今後の目標を教えてください。

南葉:まずは引き続き、アウトプットの能力を上げたいです。それに加えて、今後はいろんな意味で「アウトプット同士に関連を持たせる」役割を担えればいいなと思っています。たとえばこれから先、自分よりも後にエキストラに入ってくる人たちに対して、いまエキストラ内にある個々のアウトプット同士に関連を持たせて、体系化したいですね。あとは、既存のエキストラのメンバー同士でも、個々の役割がハッキリしているという良い面が、ときには一人ひとりが違った方向に行きやすいという悪い面として出ることがあるかもしれません。そういったときでも、会社として1つのゴールに向かうために、エキストラのメンバー同士のアウトプットに対して、自分が関連を持たせられたらなと思います。

――南葉さんがひとつの核となって、エキストラ内での連携をスムーズに行っていくということですね。

南葉:「個々のアウトプット同士を関連づける」という行為は、結果的には自分が学問として取り組んでいる、システム創成学に求められる「文系分野と理系分野の学問の統合」というところともつながってくるので。この能力を身につけることができれば、今後いろんな問題の解決に、汎用的に使えるんじゃないかなと思います。

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