※この記事は、株式会社エブリーのオウンドメディア「every.thing」にて2021年1月15日に更新されたものです。(https://everything.every.tv/20210115/)
『MAMADAYS』のデザインチームでUXデザインやサービスデザインを主に行っている齋藤です。 今回の「every.thing」では、いつものインタビュー形式ではなく最近策定、定義を行ったエブリーにおけるデザイナーのキャリアステップについて紹介したいと思います。組織の中で働いているデザイナーの方やデザイン組織を作ろうと様々な工夫をされている方の少しでも参考になればと思っています。
デザイナーのキャリアステップ作りの起点
エブリーにはこれまで全社員におけるキャリアステップは存在したものの、デザイナーのような専門職におけるキャリアステップは存在しませんでした。そのため、専門性と具体性の無いキャリアステップや等級設定と等級毎の役割(求められること)が不透明であるという課題がありました。
それらの課題は、組織内での個人の役割と成長に影響すると捉え、デザイナーのキャリアステップを定義することとなりました。キャリアステップ定義にあたっては、エブリーのマネージメント層含め一部のメンバーで方針及び定義を作り、出来上がったものに対してメンバーにQ&A形式で意見を聞き、最終的に皆が納得するものを定義しました。
エブリーのデザイナーに求められる能力
デザイナーはビジュアルデザインができれば良いというわけではなく、プレゼンテーションの能力も必要ですし、エンジニアやプロダクトマネージャー(以下、PdM)といった様々な専門職の方々と円滑に意見の交換が出来る優れたコミュニケーション能力も重要なスキルとなります。
現在のデザイナーには、全体を理解し、多くの情報を整理しながら、重要なことをピックアップし、情報設計やビジュアル化を通して最適なコミュニケーションを行う能力が必要とされます。デザインの領域において、コミュニケーションは大きなカギを握っているのです。恐らくデザイナーの仕事のうち、多くの部分をコミュニケーションが占めていると言っても過言ではないかと思います。
デザイナーの仕事の工程を簡潔に表現すると、最初のステップがユーザーの方々やPdMから正しい情報を引き出すことで、次のステップが情報設計やUIデザインなどといった実際のデザイン作業となり、そして最後のステップが出来たデザインをチームに正しく伝える事になります。この工程を経ることで、はじめてしっかりとしたデザインが作り上げられます。つまり、最初と最後のステップは、コミュニケーション能力にかかっています。アウトプットの見せ方、伝え方といったプレゼンテーションの部分もデザイナーが考える必要があります。
また、デザイナーとして表層だけではなく、事業に踏み込んで人やお金、法などの話を理解しようとする人材でいられるかどうかも重要になってきます。競合や市場のビジネス理解や、データを取り入れた提案力、品質・コスト・スケジュールの管理、開発や戦略やユーザー視点などのバランスを取りながらプロダクトデザインの決断ができる能力なども必要となってきます。
デザイナーが成長し続けられる組織を目指して
デザイナーに多岐にわたる能力が必要となってきている状況下で、各個人が成長し続けられる組織、成長のための機会を生み出せる組織である必要があると考えています。デザイナーはもちろんのこと他の職種でも成長するためには自分で成長していく意志があるかどうかが重要となってきます。とはいえ、目指すべきキャリアステップが明確に提示されているのといないのとでは、大きな違いが出てくると思います。
先に述べたように、これまでエブリーにはデザイナーのような専門職におけるキャリアステップは存在しなかったため、専門性と具体性の無いキャリアステップや等級設定と等級毎の求められることが不透明であるという課題がありました。これらの課題は、組織内での個人の役割と成長に影響すると捉え、スキル分類の再設計、等級毎の役割の明文化といった改善に取り組んできました。
エブリーでは、UIデザイナー、UXデザイナーの各々のキャリアステップを前提とすることで、各デザイナーがスペシャリストとして、またはマネージャーとして成長する選択肢を提供できる状態を目指していきます。スペシャリストやマネージャーとしてデザイナーが挑戦し続けられる組織を実現するためには、以下の2つの環境を整える事が大切であると考えています。
・目指したいキャリアプランを思い描ける環境
・専門性や得意分野を追求することが、会社から求められることの達成に繋がる環境
エブリー社内にデザイン組織の定着と組織におけるデザイナーのポジションを確立し、デザイナーが成長し続けられる組織を目指して行きたいと思います。
デザイナーの自立的な成長を促すために等級ごとの「求められる役割」を定義
デザイナーの組織だからこそ、組織をデザイナーひとりひとりの自立的な成長を促すものにしたいと考え、今のエブリーに合う形で等級に対する呼称と役割をマッピングしました。そのようにすることで、「役割に対して何をすべきか?」という部分で、会社と個人の意識やスキルが噛み合わないケースが発生しにくくなり、より自立的な成長を促すことが出来る組織になるのではないかと思います。
具体的には、以下の表のように等級ごとに呼称が付き、役割と求められること、求められることから分解されたスキルを明文化することでキャリアステップを定義しました。
このキャリアステップはUIデザイナー及びUXデザイナーそれぞれで定義されており、これまでより各デザイナーが自身の目指したいキャリアプランを思い描けるようになったのではないかと考えています。
最後に
今回は、エブリーのデザイナーのキャリアステップについて紹介させていただきました。エブリーでは、引き続きデザイナーが挑戦し続けることができ、自立的に成長し続けられる組織を実現することを目指していきたいと考えています。そのような組織として前進していける状態であれば、エブリーの各サービスをデザインの力で成長させるとともに、『DELISH KITCHEN』や『MAMADAYS』などのサービスを使っていただいているユーザーの方々によりよい体験を届けることが出来るのではないかと考えています。
エブリーでは、デザイナーの採用募集も引き続き行っています!多くのユーザーの方に使っていただいているtoCサービスを作っていきたいデザイナーの方や一緒にデザイン組織を作りたい、チームでデザインをしながら成長していきたいデザイナーの方是非ご応募よろしくお願いします。