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エブリーCTOが聞く!ビッグデータを扱うシステム開発の魅力とは!?

※この記事は、株式会社エブリーのオウンドメディア「every.thing」にて2020年12月9日に更新されたものです。(https://everything.every.tv/20201209/

インタビュアー
梶原 大輔
執行役員 CTO 開発本部長

2006年4月、ヤフー株式会社に入社。2007年2月、グリー株式会社に入社後、エンジニアとしてゲーム・インフラ・技術基盤の開発に従事、 2014年より同社執行役員に就任しインフラストラクチャ本部長、開発本部長を歴任。2016年より複数の子会社の代表取締役・取締役として新規事業の立ち上げを行う。2017年同社退社後、10社以上の企業の社外取締役・技術顧問・出資支援を行いスタートアップ企業の成長支援に携わる。2018年5月、株式会社エブリーに入社し、同年6月取締役CTO就任。

島田 雅年
開発本部 システム開発部 データ&AIグループ マネジャー

スマホアプリのデータエンジニア、広告系システムのプログラマやアーキテクト、プロジェクトマネージャを歴任。ドメイン駆動設計やアジャイル開発を軸にした開発手法の導入支援、Scala入門者向けの教育や新人教育などに携わる。2017年株式会社エブリー入社後、「DELISH KITCHEN」のデータウェアハウスアーキテクトとしてデータ基盤構築を担当し、開発本部システム開発部データ&AI マネージャー就任。

CTOである梶原が、開発本部メンバーにインタビューしていくこのシリーズ。エブリーのコアコンピタンスのひとつである「テクノロジー」を担うエンジニアメンバーに、今までのキャリアやエブリーでのやりがいなど詳しく聞いていきます。

未経験からSIerとしてキャリアをスタート!

梶原:島田さんがエンジニアになろうと思ったきっかけは何でしたか?

島田:大学は工学部工業化学科に在籍し化学者を目指していましたが、4年生の時に有機溶剤を使った実験をしていたらそれが体に合わず、しばらく大学に行けない状況になってしまったんですよね。

そこで中学生の時にマイコン部という部活に所属していたことを思い出し、パソコンに馴染みもあったのでインターネット企業に興味を持ちました。特に経験があったわけでもなかったのでまず新卒でSlerに入社し、プログラミングを始めた事がエンジニアを目指すきっかけでした。


梶原:Slerでキャリアをスタートしたんですね!

島田:はい。そこでは、主に官公庁や金融派生商品のシステムを開発していました。例えば、会社を設立する時に必要な商業登記のシステムの共通部品を作ったり、金融派生商品(デリバティブ)を扱うシステム設計などを行っていました。上司からレビューを受けながら何度もプログラムを書いていましたね。辛くて辞めようかと考えたこともありましたが、周りの先輩方からたくさん刺激を受けながらプログラミングの面白さを知っていきました。

その後、システム設計の先端に携われるようなことをやりたいと思い、2011年フリーランスに転身します。フリーランスになってからは、融資審査、ソーシャルゲーム、アドテクノロジーに携わってきました。

梶原:toB向けの基幹システム系からうって変わってtoC向けのソーシャルゲーム・アドテクノロジーに携わられたとのことですが、大きな違いはどんなところでしたか?

島田:1番はユーザー規模の違いですね。金融系のシステムは、企業内で従業員が業務で使う社内ツールなので、ユーザー数が100人から多くても200人くらいなんですよ。一方、ソーシャルゲームの場合は同時接続者数が1万人程の比較的大きなサービスだったりするので、規模が違います。

もう1つは、優先させる部分が違いましたね。金融系のシステムは特に品質を重視していました。一円単位で数値がずれてしまってはいけないので、1つのプログラムを納品するために10万ケースある単体テストや複雑なテストシナリオのある結合テストを検証しながらも上手く納期に合わせることが大事でした。一方でソーシャルゲームの場合は、ゲーム内企画を消費するスピードが速く、できるだけ速く市場に機能を提供するスピードを重視していました。

ビッグデータが事業躍進のカギになる

梶原:そこからエブリーへの入社は何がきっかけだったんですか?

島田:前職ではtoB向けのサービスに携わっていたのですが、もう一度toC向けのサービスに携わりたいなと考え始めたんです。そして2010年頃からビッグデータと呼ばれる概念が流行し始め、同時期にAIが流行し第3次AIブームと言われていました。エンジニアとして新しいものに携わりたい、toC且つビックデータに携われる仕事をしたいと思いが強くなりました。

しかし、当時フリーランスでできる仕事の中ではデータに関わる仕事があまり多くないような状況でした。企業内のデータを自由に扱えて、且つ事業に貢献するには、フリーランスでは難しいなと思ったんですよね。また、メディア運営にも興味を持っていたこともあり、その頃ちょうどSNS等でもクローズアップされはじめていた動画メディアに注目していました。データが溜まってそうな会社もしくは溜まりそうな会社を探してエブリーに出会ったんです。


梶原:なるほど。そこから本格的にデータ分析を行うようになったんですね。データ&AIグループは元々DELISH KITCHENカンパニーの中にありましたが、『MAMADAYS』や『TIMELINE』などのデータも包括的に扱い、全社の生産性を上げていくことを目的にシステム開発部の中に新設しましたよね。

島田:そうですね。DELISH KITCHENカンパニーの中にあった時は『DELISH KITCHEN』のアプリを分析する専門チームのようになってしまっていたんですよね。エブリーには『DELISH KITCHEN』以外にもサービスがあります。より幅広くデータを活用してもらえるように横断組織に位置付けられた感じですね。

梶原:現在エブリーの各部署向けに様々なデータを提供していると思いますが、例えばどんなデータを提供しているのですか?

島田:データ&AIグループは、「情報を未来のコンパスに」というスローガンを掲げて、情報に関連する事業貢献を目標としています。例えばプロダクトマネージャー向けには、ユーザーが「なぜ(Why)」「どのように(How)」「どんな(What)」満足度が得られたかをデータから可視化する仕組みを提供したり、MSの営業メンバー向けにはクライアント毎の配信実績のインサイトを提供してレポート資料作成に生かす材料づくりを手伝うなど、幅広くデータ活用による直接的・間接的な経済的価値を産み出すことを対象領域としています。

梶原:島田さん自身は今どんなことに注力していますか?

島田:データ&AIグループは組織の中でも、大きくデータエンジニア・データサイエンティスト・データアナリストという3つの職種に分かれています。在籍するメンバーが適切にコミュニケーションできるマネジメント全般と、データ基盤の設計などを担当しています。

簡単に説明すると、データエンジニアがデータを集めてきて、データサイエンティストが加工し、データアナリストわかりやすい形にするという役割になっています。人によって「データ」と聞いた時に思い浮かべるものが違ってくると思うのですが、それを範囲が発散しないように定義し、包括的に管理することがマネージャーとして求められていることだと思っています。


「情報を未来のコンパスに」

梶原:データ&AIグループで現在技術的にチャレンジしていることは何かありますか?

島田:技術面では、イベントストーミングと呼ばれるドメイン駆動設計の最新技術をデータ分析手法に適用することや、施策の因果推論を数理モデルから算出する仕組みを提供するなど、ビジネスの枠組みのなかで多種多様な技術を取り入れて対応しています。

機械学習で解決できる大まかな課題の分類として、「識別」「予測」「実行」の三種類があります。その中でも「識別」に注力しており、例えばSNSでプレゼントキャンペーンをすると仮定した時に、因果推論を用いて「キャンペーンをしたらどれくらい効果があるか」という反実仮想を機械学習や統計的手法で作り出し、キャンペーン効果の推定できる仕組みがあります。そういったSNSに因果推論を適応させたりしていることなどはチャレンジングな取り組みだと思います。

梶原:そんなエブリーで得られるキャリア・経験はどういったものがあると思いますか?

島田:エブリーは、データアナリスト・データサイエンティスト・データエンジニアにとってかなり自由度の高い会社だと思っています。成長しつづけるビジネス領域から発生するデータを、自由に取得して計算できる基盤があり、データを利用した研究開発からビジネス貢献までできる環境がそろっています。自社メディアで且つ事業が揃っていて、自由にデータを見れるというのが魅力ですね。

また、エブリーではインターンや新卒など、若いメンバーも多いですが、学術的な視点をビジネスに応用できるという点も1つの魅力だと思います。どうしてもビジネス的なことを優先していこうとすると、新しい技術だとか視野狭窄になりがちだと言われますが、一方で学術的なことを優先するとしても、自分たちの研究ばかりに没頭してビジネス的なインパクトを起こせないということもあります。その2つを上手く融合して事業に生かしていければと思っています。

梶原:裁量やどのデータを使うかなど、色んな面で自由度が高いですよね。今後、データ&AIグループをどのように発展させていきましょう!?

島田:まずは「情報を未来のコンパスに」を実現し、事業の中でデータから導かれる統計情報の結果を、空気のように活用できる状態を目指したいと思っています。ユーザーのための施策やクライアントのための提案など、様々な施策を実施する前に判断できる材料を揃え効率的な事業推進に貢献したいですね。

梶原:様々なデータを活用してよりユーザーやクライアントのニーズに寄り添える提案をし続けたいですね。ありがとうございました!

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