高齢化が進む地域社会において、自家用車や地域交通は、毎日の買い物や通院、仕事などを支える切実な移動手段です。
一方で、加齢や体調の変化に伴う運転リスクにどう向き合い、いかに安全を守っていくかは、地域社会全体にとって大きなテーマとなっています。これまでの解決策は、高齢による「免許返納」という選択肢が強調されがちでした。
しかし、本当に「返納か、運転継続か」の二択しかないのでしょうか?
株式会社enstemは、スマートウォッチ等から取得する生体データを活用し、ドライバーの健康状態や運転状況を可視化することで、長く安全に運転を続けられる“健康運転寿命”の延伸に向けた取り組みを行っています。
今回、導入事業者である豊栄交通様、ならびに豊田市・関係コンソーシアムと連携したコミュニティカーシェアのトライアルを通じて、当社のドライバー向け安全管理サービス「Nobi for Driver」を活用した実証結果を発表しました。
今回は、この取り組みの背景と、現場で見えてきた変化、そしてenstemが目指す未来についてご紹介します。
「自己流の安全」から「客観的なデータ」へ。現場で起きた意識の変化
従来、安全運転の取り組みといえば、運転技術の指導や交通ルールの遵守が中心でした。しかし実際の運転リスクには、睡眠不足、疲労、体調不良、集中力低下といった「ドライバー本人の身体の状態」が深く関わっています。
enstemが提供する「Nobi for Driver」は、ウェアラブル端末から心拍などの生体データを取得・分析し、体調変化や眠気などのリスク兆候をリアルタイムで検知・可視化するサービスです。
今回の実証実験では、シルバー人材センターを通じて参加したドライバーを含むコミュニティカーシェアの利用者や、実際の運行現場から、非常に前向きな声が届きました。
参加ドライバー・現場からの声(一部抜粋)
- 「自分の運転がスコアやデータとして客観的に可視化されることで、普段以上に慎重な運転を意識するようになった」
- 「自分の運転が安全かどうかを確認し、家族にも知らせたい」
- 「今もアラートが出ないようなイメージで気をつけて運転している」
- 「健康運転寿命を延ばす取り組みは非常によい機会になった」
さらに興味深い変化として、今回の取り組みをきっかけにスマートウォッチを購入し、日々の睡眠時間などを日常的に確認するようになった参加者も現れました。
データで自分の状態を知ることが、単なる「監視」ではなく、ドライバー自身の自主的な安全意識や、日々の健康行動の変化へつながることが実証されたのです。
運行管理者とドライバーをデータでつなぐ
今回の取り組みでは、ドライバー本人だけでなく、事業者の運行管理・運営側の視点でも大きな手応えが得られました。
導入事業者である豊栄交通様からは、ドライバーの状態をリアルタイムに把握し、必要に応じて「声かけ」や「休憩促進」といった適切なアクションを取れる点が、安全管理上有効であると評価いただいています。
体調不良や疲労は、本人が自覚しにくかったり、現場で言い出しにくかったりすることが少なくありません。客観的なデータという「共通言語」があることで、管理者は根拠を持ったフォローが可能になり、現場の安全水準を仕組みとして底上げすることができます。
日常業務の中に自然に組み込み、社員が自発的に健康や安全に向き合える環境をつくる――。これこそが、enstemの目指すプロダクトの姿です。
代表・山本が語る、テクノロジーで果たす社会のインフラとしての役割
今回の取り組みにあたり、enstem代表の山本寛大は次のようにコメントしています。
代表取締役 山本寛大
「高齢化が進む地域社会において、移動手段を守ることは、生活の質を守ることでもあります。安全性を担保することを大前提に、テクノロジーによって本人の状態を可視化し、必要なタイミングで気づきや支援につなげることで、より安心して運転を続けられる社会をつくれると考えています」
enstemは「人の身体に眠る情報を、日常の力に変える。」をミッションに掲げ、生体データを活用した事故予防に取り組むスタートアップです。
私たちがつくっているのは、単なる労務管理ツールやITシステムではありません。
テクノロジーの力で、働く人や地域で暮らす人の「健康と安全」を守り、移動や社会生活のインフラそのものをアップデートしていく挑戦です。
答えのない課題に、挑戦し続ける面白さ
生体データ×現場DXという領域は、まだ世の中に明確な正解が確立されていない新しい市場です。
だからこそenstemでは、自社プロダクトの開発・提供にとどまらず、交通事業者、自治体、大学・研究機関、損害保険会社など、多様なステークホルダーと手を取り合いながら、新しい仕組みを社会に実装しています。
- 自分の仕事が、誰かの生命や事故防止に直結している手応え
- 現場産業(物流・交通・製造・建設など)の構造課題に向き合うリアル
- ゼロから新しいサービスや社会インフラを形にしていく手応え
これらにワクワクできる方にとって、enstemは非常にエキサイティングな環境です。
私たちは現在、導入規模の拡大とともに、通信制約を超えた安全インフラの構築に向けて組織を強化しています。
「社会課題を解決する事業に携わりたい」
「生体データを使った新しい価値創造に挑戦したい」
「enstemのメンバーがどんな思いで働いているのか聞いてみたい」
少しでも興味を持っていただけた方は、まずはカジュアルにお話ししてみませんか?
ぜひお気軽に「話を聞いてみたい」ボタンからご連絡ください!