※こちらは2026年4月時点の記事です
エイトノット 船舶知能化事業部の原野です。エイトノットは今年、日本政府が展開するスタートアップ海外展開支援プログラムに参加しており、その一環としてフィンランド・ヘルシンキへ渡航してきました。
渡航の目的
大阪府産業局様に招待いただき「90 Hour Helsinki」というプログラムに参加。プログラムのテーマは「フィンランドの商習慣・文化を知る」というものでしたが、エイトノットではフィンランドの海事・自律航行エコシステムへの参入可能性の調査と、現地の主要プレイヤーとのネットワーク構築も大きな目的としていました。
フィンランドは、世界トップクラスの自律航行技術を持つ企業や、海事分野に強みを持つ研究機関が集積する、海事テクノロジーの先進国です。また、政府としても「グリーン海事」と「デジタル化」を最重要投資領域と位置づけており、自律航行技術に対する制度的・資金的な追い風が強い環境です。
現地でのネットワーキング
今回の渡航では、企業・コンソーシアム・大学・研究機関など、フィンランドにおける自律航行関連の主要プレイヤーとコミュニケーションができました。
世界的な海洋機器・自律航行システムメーカーや、推進・電動化システムの大手メーカーとの会話では、技術成熟度の確認を前提としつつも、スタートアップを協業パートナーとして受け入れることに前向きな姿勢を示してくれました。また、各社ともにフィンランドでの実証実験の技術認証者として、また将来的には日本やシンガポールなど別市場での実証・共同プロジェクトへの参加者として、連携を深めていくことで合意しています。
業界コンソーシアムともコミュニケーションを図り、エイトノットの技術領域について話をしています。その結果、規制・標準化・認証の動向をいち早く把握できる、自律航行の業界提言に関与できる、そして対外的な認知向上につながるなどの観点から、参画を強く勧められました。コンソーシアムへの参画についても、検討したいと考えています。
大学・研究機関との会話も非常に実りあるものでした。複数の大学がGNSS遮蔽環境での自律航行や遠隔操船支援、複数センサー統合といった領域に取り組んでおり、いずれもエイトノットの技術で解決できる課題を抱えていると感じました。既存プロジェクトへの参画や、共同での実証実施といった具体的なネクストステップの合意に至った機関もあります。
また、北欧最大級の応用研究機関の方々ともお会いし、自動運転から自律航行への技術転用の可能性や、欧州の主要舶用機器メーカーとの共同プロジェクトへの参画可能性について議論を深めることができました。
今後に向けて
フィンランドは、エイトノットが主要機関や企業と議論を進めているシンガポールと同様に、スタートアップやイノベーションに対する許容度が高く、エコシステムへの参入がしやすい環境だと感じました。現地の主要な自律航行関連プレイヤーの多くと繋がりができ、関係構築に向けた種蒔きができた手応えがあります。
今後は、大学・研究機関の既存プロジェクトへの参画検討、大手メーカーへの実験艇乗船案内、現地政府機関と連携した補助金獲得スキームの整理、そして現地アクセラレータープログラムへの応募検討を進めていく予定です。
北米(ボストン・ニューヨーク)と並ぶ有力な海外での事業展開先として、フィンランド・ヘルシンキでの動きを加速させていきます。