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国際マメ年の「手間味噌」を率いる男・村瀬峻史

株式会社 大地を守る会では毎年さまざまなイベントが行われている。

「日本一手間のかかる味噌作り」(通称・手間味噌)は2014年からスタートしており、大地を守る会のイベントとしては新しい部類となる。

じぶん大豆の栽培から味噌作りをスタートしようというチャレンジだ。 それをけん引しているのは入社4年目の村瀬峻史。

正念場のイベント3年目となる今年は奇しくも国連の定める「国際マメ年」に当たる。 http://www.fao.org/japan/portal-sites/pulses-2016/jp/

「手間味噌」にかける思いを、村瀬に聞いた。

どうして手間味噌をやろうと思ったのですか?

この企画は当初「大地を守る会」と「ほんものの食べものくらぶ」という2団体で始まりました。 テーマは「耕作放棄地 × 食と暮らしのDIY」です。 日本の農業は深刻な後継者不足で、耕作放棄地が増えている現状があります。 一方、私たちの暮らしは便利になりましたが、安心な作物を育て、豊穣を祝い、食卓を囲み、おいしさを分かち合う文化は消えつつあります。 私たちの暮らしと食は切り離された関係になってはいないでしょうか? 手間味噌は自給率の低い大豆をテーマに、耕作放棄地を楽しむ食のDIYプロジェクトです。 畑と暮らし、農家と生活者の課題を結びつける挑戦でもあります。 私自身は企画当初より参加し、2年目はコンセプトデザインやファシリテーターなどを担当しました。

2年間でどのような苦労がありましたか?

肝心の大豆が発芽しないという問題が起こりました。笑 農家さんに教えてもらいながら、みんなで大豆を播きました。 しかし。2年連続3割程度の面積は発芽しませんでした。 素人とプロフェッショナルの違いを感じた経験です。

それから、移動距離の問題。 畑は千葉県山武市という都内から2時間かかる場所に位置します。 小旅行にもなる距離に加え、イベント経費を賄うため参加費もいただきました。 時間もお金もかけて来てくださる参加者に、どうやったら喜んでもらえるのか、必死で考えた2年間でした。 その結果、農家のお母さんがお手製料理をふるまう「農家の母ちゃん飯」や、発酵界を賑わす発酵デザイナーや味噌屋さんをゲストに迎えたトークイベントが誕生しました。

どんなイベントに育てていきたいですか?

イベントで暮らしと食のつながりを体感してもらうのはもちろんですが、参加する一人ひとりの頭・心・体もつながっている、ということを実感できる場にしていきたいですね。 頭【みんなが先生、みんなが生徒。子どもから大人まで学び合う教育の場】 心【農家と生活者が信頼関係を結ぶ、出会いの場】 体【大豆を育て、味噌を仕込むことを全力で楽しむ実験場】

今年の「手間味噌」は7月31日(日)よりスタート。 村瀬の熱い1年が、また始まる。

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