3回もの転職を繰り返した末に、ダイレクト出版に辿り着いた小畑さんは、高校生のころに抱いた夢を胸に、新しい世界を切り開いてきた。
彼が見つめるのは、目先のことだけではなく、壮大な日本の未来だった。
小畑 寿哉 Toshiya Obata
1982 年、北海道生まれ。早稲田大学卒業。
株式会社リクルートへの就職を皮切りに、ジブラルタ生命保険会社、東進衛生予備校系列学習塾を経て、2015 年にダイレクト出版入社。
自己啓発事業部を経て、現在はPRIDE and HISTORY 事業部マネージャー。ダイレクト出版の「自由」と「責任」がある働き方が気に入っている。
学校の先生になりたかった高校時代の夢
私は、高校時代から学校の先生になりかったんです。北海道の片田舎で育ったのですが、私が通っていた高校は、大学に行く人がほとんどいませんでした。卒業後の進路について、きちんと指導された経験がありません。それで生徒の進路を指導できる教師になりたいと思ったんです。国語の教員免許も持っています。
でも、世の中のことをある程度知ってから先生になったほうがいいと思い、まずは企業で働くことにしました。最初に就いたのは求人広告会社の営業職です。教師になりたいと思ってはいたものの、4年ほど働くうちに、徐々に営業の仕事が楽しくなってきました。次に選んだ転職先も生命保険会社の営業でした。
でも30歳を手前にして、これからの仕事について考えるようになりました。もしこのまま教育以外の道を進んだら、死んだときに後悔するかもしれない。そう思い、教育の道に戻ることを決意したんです。
ところが……。当時の保険のお客さんには学校の先生が多かったので、現場の話を聞く機会があったのですが、どうも私のイメージするものとは、ちょっと違ったのです。私は働くことや将来について、生徒と一緒に考えたいと思っていたのですが、実際の現場では難しい面もあり、理想と現実は違うようなのです。
結局、私は学習塾に転職することに決めました。学習塾というと、大学に合格することが一番というイメージがありましたが、その学習塾は、将来どうなりたいかを考えて、そのために勉強をする。そういう考えをしっかりと指導していたのです。ですから、学習塾に不満はありませんでした。副校長という立場で、塾の経営から生徒の進路相談まで、いろんなことをさせていただきました。
一冊の本で人生が変わった
学習塾で、どうしたら生徒を集められるのを考えていたとき、たまたまネット広告で目にした本がありました。それが、ダイレクト出版の『インターネットマーケティング 最強の戦略』(小川忠洋著)という本です。インターネットマーケティングをしていたわけではないのですが、その本には生徒を集めるための原理原則が書かれていました。生徒募集のチラシや広告を作るとき、ヘッドラインの書き方、お客さんの声を集めることなど、とても参考になりました。
他にもダイレクト出版の教材を買ったり、セールスライティングの講座も受けました。また、原田隆史さんの『達成する人の法則』というDVDブックも買いました。そこには、目的や目標の意義と立て方など、生徒に対してどう教えていけばいいかといったコーチングについて書かれていました。今まで学んだことがなかった内容ばかりで、学校教育や塾教育の現場で使えると思いましたし、こういう世界があることを新しく知ることもできました。
それらのおかげで、生徒の数は一気に増えたのですが、そんなときに体調を崩してしまったのです。1人で何でも頑張りすぎたのかもしれません。自分ですべてを抱えるのはよくない。自分の強みを活かしながら、他の部分はそれが得意な人に任せたほうがいい。改めて、そう感じるようになりました。自分自身がそれほど働かなくても、うまく回るようにしないといけない。しばらく仕事を休んでいるあいだに、そういう考え方に変わっていったのです。
また、ダイレクト出版で出会った商品を使うたびに、自分の状況が変わってきたので、これは本物だと実感していました。
学習塾で100人単位の生徒たちの将来を変えていく。やりがいを感じる仕事です。でもその一方で、自分がダイレクト出版の商品を通じて味わった変化を日本中の人に広めていきたい。そのことで世界が変わるのならば、そのほうが価値があるのではないか。そう考えるようになり、ダイレクト出版に転職することに決めました。
事業部として、マネージャーとしてできること
現在は、歴史や政治の分野を扱っているPRIDE and HISTORY事業部(以下、P&H事業部)でマネージャーをしています。スタンフォード大学に、フーヴァー研究所という優秀な教授が集まった研究所があるのですが、そこに日本人でただ1人、40年以上も研究を続けている西 鋭夫先生がいらっしゃいます。
じつは、フーヴァー研究所には膨大な資料が残されているんです。第二次世界大戦で負けたとき、もともと日本にあった多くの資料がアメリカに持っていかれ、そこに保管されているわけです。その資料を西先生がずっと研究されていて、私たちP&H事業部は、それを日本に広めるためのお手伝いをしています。
西先生は、歴史的な出来事が起きた背景や裏側を、大きな視点で語ってくれます。それは自分が知らないことばかりなので、つねにパラダイム・シフトが起きている状態です。
私が経験しているそういったパラダイム・シフトを、日本中のお客さんにも感じてほしい。1億2,000万人のうち、1,000万人くらいの人に広がると、今のテレビや新聞、雑誌の在り方も変わってくるのではないか。1人ひとりの考え方や行動が変わるのではないか。引いては日本が変わるかもしれない。西先生の研究は、本当に日本人の内面に影響を与えるものばかりです。そういう内容を広めていくのも、教育と言っていいのかもしれません。
P&H事業部にいる14人のメンバーとは、週に1回、30分程度、コーチングの時間を取っています。この1週間で取り組んだことを振り返ったり、メンバーが悩んでいることを聞いたり、将来どうなりたいかといった話もします。メンバーの能力が一気に引き上がるときがあるのですが、そのときほどテンションが上がることはありません。
私自身が広告を書くこともあるのですが、自分ひとりで抱えることがないようにしていきたい。そのために、メンバーを指導しながら、任せていかないといけない。私が全体を見てマネジメントするほうが、トータルとしての成果は確実に上がります。ついつい手を出してしまうこともあるのですが、それをどれだけ制御できるのか、メンバーに任せられるのかは、私自身の課題です。あえて「やらない」という選択肢を取れるようにしていきたいと思っています。
また、P&H事業部をずっと日本に残していきたいとも考えています。正確な歴史を知ることで、日本人としての誇りを取り戻すことになる。それは日本人にとって、本当に素晴らしいことだからです。
月に1回、若手マネージャーを集めた経営塾のようなものがあります。講師の先生からマネジメントや経営について学んでいるうちに、自分がダイレクト出版でできること、もともとしたかった教育、現在の業務内容などを統括的に考えるようになってきました。
現在35歳なので、私自身はあと50年くらいしか生きられないと思います。でも、この事業部が100年以上続くことは可能です。そのためには、目先の売上を上げることも大事ですが、この先も日本でずっと有り続けられる組織体を作っていく。そのためのチャレンジをしていきたいですし、そこに面白みも感じています。