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宮下公園は「MIYASHITA PARK」へ。日本初となる人工地盤公園として賑わいを見せ、かつてはデートスポットでもあった宮下公園。当時の面影を見ることができないくらい老朽化し、訪れる人も減り、すこし不安さえ感じる場所となっていましたね。都民の憩いの場としては、機能が著しく低下していました。そこで2020年に「MIYASHITA PARK / RAYARD MIYASHITA PARK」として生まれ変わり、また新たな価値を地域に提供していくことになりました。弊社は事業前から事業コンセプトのワーキングのお手伝いをしてまいりました。いまは足元に最新のショップや飲食店が軒を連ね、人気のスポットとなっていますね。
このように、現在、都市公園における様々な行政課題が顕在化しています。例えば、人口減少による税収低減の将来不安もその一つ。公園はそもそもお金を生みませんよね。公園は行政にとって、維持管理でお金が出ていくだけです。その上、人口減少によって将来収入が減っていくことが見込まれている中で、公園の維持管理は大きな問題です。そこで登場したのが「Park-PFI」といわれる国交省の制度です。「Park-PFI」とは、平成29年の都市公園法改正により新たに設けられた、飲食店、売店等の公園利用者の利便の向上に資する公募対象公園施設の設置と、当該施設から生ずる収益を活用してその周辺の園路、広場等の一般の公園利用者が利用できる特定公園施設の整備・改修等を一体的に行う者を、公募により選定する「公募設置管理制度」のこと。PPP事業の一環です。この「Park-PFI」事業で日本最大規模なのが、名古屋市の中心地にある大通公園、「Hisaya-odori Park」。弊社はこの事業のコンセプト開発を行いました。南北におよそ1kmもある細長い大通公園ですが、そこにテーマの異なる気持ちの良い広場空間を5つ設け、新たな市民の居心地を創造するとともに、TV塔を鏡写しにするミスト噴水のある巨大水盤も創り、名古屋の新たな景観資源も創造しました。
また弊社は現地に「Hisaya-odori Park DESIGN CENTER」を設立し、公園と市民とコトをつなぐトライセクターとしての活動をはじめています。その一環として、パークワゴンの運営も行っています。
公園での読み聞かせや、本を通じてコミュニケーションを育む「Book Wagon」や、広場での居心地を創るハンモックやピクニックテントを貸し出すワゴン。これがあれば、ランチタイムはいつでもピクニックランチになります。
また、アーバンピクニックを楽しんでいただけるように、様々なゲームの貸出を行う「Game Wagon」。これらの運営スタッフはすべてボランティアの皆さんで成り立っています。
また弊社では、パークデザインにもこだわりました(建築構造物は弊社担当外)。ロゴマークはもちろん、ワゴンのデザインも然ることながら、ボランティアスタッフだけがもらえるオリジナルキャップや、T-シャツ、トートバッグなどにもこだわりました。
また、公園特有の禁止サインは楽しい気分を阻害する、とてもうんざりするものなので、この際アップデート出来ないかと、数種類の禁止サインをアップデートしました。例えば、芝生に犬が入れないため、犬が可愛そうです。なので、犬向けに犬語での禁止サインをデザインしました。人間にはわかりませんが、「ごめんねぇ〜。上がうるさくてさ、ここは入れないんだよ。みんながルールを守るようになって、いつかそんな事言われなくなる、公の園になるといいね。今はごめんね。。。」って書いてあります(w)。
↑サインの赤い部分を拡大すると犬語が(^^)。
パークブランディングは「Hisaya-odori Park DESIN CENTER」の活動を通じて、まだ始まったばかりです。また、公園への想いは人それぞれですから、地域の様々なハレーションも顕在化しています。だからこそ、我々のトライセクターとしての活動が重要です。これからも、市民にとって、地域にとって、子どもたちににとって、素敵な公の園となるように、みなで汗かいていきますね。