インセンティブプログラムを効果的に運用することで、同じ金額を広告に投下するよりも売上を最大1.5倍に増やすことができることをご存知でしょうか。インセンティブプログラムの運用方法によって、そこから得る収益は大きく変わります。インセンティブと言っても、豪華な賞品を用意したり、ポイント制だったり、売上に対する奨励金だったりと多岐にわたるプログラムが存在します。豪華に見えるインセンティブが全く効果がなかったり、地味なインセンティブが指数関数的に売上を伸ばしたり、ということが多々あります。ここからは、インセンティブプログラムを導入する際に考慮すべき、シンプルですが重要な4つのヒントをご紹介します。
1. インセンティブを販売フェーズごとに用意すること
顧客アプローチからクロージングまでの販売プロセスは複数のフェーズから成り立っており、それぞれの段階に合わせたインセンティブを用意することが重要です。
- 見込み顧客情報に対するインセンティブ – 魅力的な賞品や情報の数に応じた臨時報酬を用意するなど、インセンティブにゲーム要素を取り入れましょう。ただし、インセンティブが現金や高価な賞品の場合は、報酬目的に不要な情報を提出される恐れもあるので気をつける必要があります。
- 営業案件・デモに対するインセンティブ – 必要に応じて、技術情報の提供や製品デモの実施件数に対してインセンティブを用意しましょう。この役割を担う専門チームは全てのパートナーに存在するわけではないので、場合によってはリード(見込み顧客情報)の提出と関連付けても良いかもしれません。
- 見積書の提出に対するインセンティブ – 成約率を高めるために、この段階でも報酬を用意することが効果的です。営業担当者が見込み顧客から予算情報を入手するためのモチベーションにもなりますし、お客様の購入を後押しすることができます。
- 契約の獲得に対するインセンティブ – 契約の獲得に対して報酬を支払うことは一般的ですが、単に報酬を用意するのではなく、パートナーのモチベーションを意識することが重要です。用意した報酬を使って、パートナーに行動を起こさせるような仕組みを取り入れましょう。例えば、指定された期間内に取引が完了すること、新規案件であること、販売量が多いこと、追加サービスを販売することなどにインセンティブを出すことで、営業担当者の行動を刺激しましょう。
2. インセンティブの請求に手間がかからないこと
インセンティブ請求のためのツールや、パートナー向けポータルサイトをお持ちでしょうか。インセンティブ請求の処理は手作業でしょうか。支払いは自動化されているでしょうか。パートナーがインセンティブを利用しない主な理由は、複雑な支払い請求プロセスにあります。インセンティブ請求の処理に担当者の時間が取られるようであれば、請求処理を担当する専任者やサービスの活用を考えましょう。また、請求窓口はパートナー向けのポータルサイトを使うと良いでしょう。ポータルサイトはパートナーが使い慣れており、利便性が向上します。インセンティブ請求を自動化するシステムを用意するのが最も効果的ですが、それを構築するためには時間と費用が必要です。なお、メールや請求フォームを使って請求書を受け付けてから手作業で処理をすることは、エラーが発生する可能性が高まるため、避けたほうが良いでしょう。
3. わかりやすい仕組みのインセンティブプログラムを用意すること
インセンティブの仕組みが複雑な場合、プログラムへの参加者が少なくなります。ですので、全てのパートナーが御社の実施しているインセンティブプログラムの仕組みを理解できることが重要です。Eメール、チラシ、パートナーポータル、製品のログインスクリーン、ニュースレターなどを使って、インセンティブの仕組みについて分かり易く説明しましょう。そこに含めるべき情報は次の通りです:
- 対象となる製品
- 対象となる販売期間
- インセンティブ請求にかかる時間
- 具体的な請求プロセス
- インセンティブ金額
- 支払い方法
- 支払いまでにかかる時間
- 例外や不適合条件
- 問い合わせ先
4. 請求書の提出から支払い完了までの時間をかけないこと
取引先がインセンティブの請求書を提出してから支払いまでの期間が短いほど、インセンティブプログラムへの参加率が高くなります。支払サイトが短ければ、報酬がギフトカードや現物でも、プログラムを毎週実施しても、インセンティブはその効力を発揮します。重要なことは、支払サイトを短くして、パートナーのモチベーションを可能な限り維持することです。
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