弊社代表の山田篤が「株式会社しあわせな家」を創業して1年半後に書いたコラムの紹介です。
募集するポジションは当時とは変わってきつつありますが、会社の理念や以下の想い、一緒に働きたいと思う方の人物像は変わらずにいるので、弊社に興味を持っていただいた方にはご一読いただければと思います。
■ 自分の立ち位置 ■
サラリーマン時代にいつも感じていたことは、自分の立ち位置で成績が変わるということです。
この業界で営業経験のある人はピンとくると思いますが、無い人のために少し掘り下げてみます。
私なりの言葉で表現すると、「お客様」寄りに仕事をするか?「会社」寄りに仕事をするか?
この業界で取り扱っている商品(不動産)は、非常に個別性が高く、専門知識を身に付けなければ理解することが困難なため、売側と買側の情報格差が著しくあります。
そのため、お客様に伝える情報は営業担当者のサジ加減で、グレーを白にすることもできれば、隠してしまうこともできます。
(当時)弊社の取締役、不動産コンサルタントの長嶋修氏がこういうことを言っています。
「自分の家族や親戚に話をするのと同じように、正直にお客様と話をしているか?」
私には溺愛している(笑)3歳の娘がいますが、
サラリーマン時代の私を思い出してこの質問に答えると「No」になります。
自分では、「お客様」寄りに仕事をして、どこまでの成績を残すことができるかを挑戦してきたつもりです。
しかし、店長になり責任が重くなるにつれ、この想いを忘れて仕事を取りに行くことが多くなりました。
会社から目標という名の高いノルマを与えられている人。
金額的に高いものを売らなければならない人。
基本給が少なく、歩合給がなければ生活が困難な人。
逆に言うと、のんびりとやりたいようにやっていいよ!という人はまず居ないはずです。
■「会社」寄りに仕事をすると ■
一番怖いのは資金計画の話です。
ここ最近、住宅ローンの支払いが困難になる人が増え、競売・任意売却物件が激増しています。
前々から書いている通り、住宅ローンの相談は「売りたい人」「貸したい人」つまり「販売担当者」「銀行担当者」とするだけでは足りず、中立な立場のファイナンシャルプランナーなどにも相談するのがベストです。
フラット35の場合、完済年齢80歳までの住宅ローンが組めてしまいます。
40代半ばの人が現在支払いに問題が無くとも、定年が60歳の場合、それ以降の支払いはどうなるのか?
退職金を全部使ってしまうとどうなるのか?
昔は不動産の価格が右肩上がりでしたから、このことは問題にはなりませんでした。
でも、これからは一部の地域を除いて、不動産の価格は少しづつ下落していく可能性が高いでしょう。
そうなるとどうなるか?
リタイア後にエンジョイするために、現在頑張っている人も多いと思います。
そのプランをいとも簡単に破壊してしまう可能性があります。
■「お客様」寄りに仕事をする ■
本気で「お客様」寄りに仕事をしようとすると、会社から与えられた決められたものを売るというスタイルでは、限界があります。
どうしても、物件金額にお客様の予算を合わせるテクニックに走ってしまいます。現状、少し勉強をするだけでこれは容易にできてしまいますから。。。
このことにストレスを覚えながら、自分の心の中にしまっている人は案外多くいるのかもしれません。
私はそれに耐えきれず、おもいきって外に飛び出し、理想の追求を始めました。
そのお客様にとってベストな借入額はいくらか?
戸建が合っているのか?マンションが合っているのか?
購入せずに、賃貸の方がよいのでは?
売却せずに、住み続けた方がよいのでは?
ググッと、おもいっきり「お客様」寄りに立ち、本気で仕事をしたらどうなるのか?
会社を存続していくことができるのか?
大きな不安を抱きながら、これを実行し始めました。
■ 弊社のルール ■
私が決めたことの内、いくつかご紹介すると、
「早く契約をしてください」
「他のお客様が検討中なので、明日までに返事をください」
など、お客様に冷静な判断を許さない状況は絶対につくらないこと。
内覧し、気分が盛り上がってしまい申し込みをしたいというお客様には、
「今は気持ちが高揚されているので、一晩眠って、明日の朝、同じ気持ちであった場合は申込書を書いてください」
こう伝えること。
こんな不動産屋は他には無いはずです。
■ 同志を求む ■
私の想いに共感してくれる人。
一緒に理想を追求してみたいという人。
お金は後からついてくるさ!と考えることができ、おもいっきり「お客様」寄りに仕事をしてみたい人。
そんな人と一緒に仕事をしたいと思っています。
今までには味わったことのない、新しい毎日になると思います。
もし居ましたら連絡をください。
■ これから ■
目の前に起こるすべてのことを、
おもいっきり「お客様」寄りに考えてみる。
さらに、これにとどまらず、「お客様」にかかわるすべての人のしあわせを考える。
創業時に掲げた弊社の理念は、
「かかわるすべての人々が、しあわせを感じる不動産取引をプロデュースすること」
すべての行動はこれが基になっています。
そして今後は、会社がどういう規模になっても、
「自分の家族や親戚に話をするのと同じように、正直にお客様と話をしているか?」
この問いに対して社員全員が自信を持って「Yes」と答えられる。
そんな会社にしていきます。
とは言え、現実的に先立つものがないと・・・。
と思われる方が多いと思います。
その方々にはこう答えたいと思います。
「この業界で不動産仲介業をやっていくということに限って言うと、
この考え方、やり方こそが、世の中に求められているものであり、
これこそが、不動産仲介業で成功するための秘訣なのではないか。
何の根拠も無いそんな手応えを感じている今日この頃です。」
未来が楽しみで仕方ありません。
頑張ります!
平成21年12月 山田 篤