昨年の12月のことになるのですが会社設立9年目にして初めて寄付することができました。
弊社は2010年1月の設立ですが、設立当初より寄付することを目的にしていました。
会社設立時、はじめに資本金を会社の口座に振込むわけですが、自分のお金で事業をする以上、社会に貢献するような会社にしたいという強い思いがありました。
それまで会社員だったわけですが、会社の代表としてお客様やパートナーと話をする時も、どこの会社のどの担当者も自社の利益を少しでも増やすことを躍起になっていると感じていました。ひどい場合は自分の会社さえよければパートナーの利益は関係ないと考える社長もいました。
当時はリーマンショックあとの不景気でそのような状況は当然といえば当然なのかもしれませんが、自分の会社も小さな会社だったので割を食った感がありました。
そのような時に出会ったのがセールスフォースで、セールスフォースドットコム社では社会貢献活動として1-1-1モデルという製品の1%、株式の1%、就業時間の1%をコミュニテイに貢献するという取り組みをされていました。創業当初からされているとのことで当時の私も大変感銘を受けました。
あくまでも推測ですが、セールスフォース・ドットコムの従業員の人自分の会社の利益さえあればというような人は極めてすくないような気がします。ボランティア活動が影響しているかどうかわかりませんが、顧客やパートナーのことも考えながら仕事をする人たちに感銘を受けました。
弊社が寄付したのは「京都大学iPS研究所」です。
ここに寄付した理由はもちろん京都、地元というのもありますが、山中伸弥教授のお話を講演会で聞く機会があり、そこで「iPS細胞の特許は京大が保有しているが、普及するために無償またはリーズナブルな価格で提供し誰でもiPS細胞を作れるようにした」というお話を聞きました。
自社の儲けよりも社会に貢献することを選択されたすごい英断だと大変驚きました。
そこから弊社で寄付ができるようになったらiPS細胞研究所にすると決めていたわけです。
創業から9年と長い時間がかかってしまいましたが、2月の下旬頃に山中教授から感謝状が届きました。すごく感動しました。寄付は今回だけでなく継続できるようにできればと思います。