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こんにちは!株式会社フィルダクトです。
今回は、半年の業務委託を経て今年度からCAO(Chief Alliance Officer)として歯科医院や企業とのアライアンスの責任者を担当している山谷神奈さんにお話を伺いました。大企業やヘルスケアメガベンチャーからスタートアップへとキャリアをシフトした彼女が、なぜフィルダクトを選び、今どんな手応えを感じているのか。 その選択と想いに迫ります。
山谷神奈さん
新卒で日本生命保険相互会社に入社し営業企画等を経験した後、デロイトトーマツコンサルティングにて厚生労働省の政策支援に従事。さらに、JMDCにおいてヘルスケア領域の新規事業の立ち上げを通じて医療業界に深く関わり、今年4月にフィルダクトにジョイン。フィルダクトでは、アライアンス責任者として全国の歯科医院と信頼関係を築き、オーラルヘルスの社会実装を推進している。
― 現在の役割について教えてください。
現在は、フィルダクトでアライアンスの責任者を務めています。全国の歯科医院や企業と連携し、矯正治療にとどまらない“オーラルヘルス”の社会実装を推進しています。
私たちが目指しているのは、プロダクトの提供に留まらない、歯科医院との信頼関係に基づいた共創です。ただの営業活動ではなく、歯科医療の未来を共に考え、構造的に支えるパートナーとして機能すること。その視点を持ちながら、一つひとつの連携を丁寧に築いています。
― フィルダクトへの入社のきっかけはどのようなものでしたか?
前職では、プロダクトマネージャーとして複数のプロジェクトを推進していました。非常にやりがいのある環境でしたが、次第に「事業の意思決定や価値提供の源流に、より深く関わっていきたい」という想いが強くなり、転職を考えるようになりました。
ちょうどその頃、当時業務委託という形で関わっていたフィルダクトから「一緒に会社を大きくしてほしい」とお声がけいただきました。ただその時は、コンサルティングファームから内定をもらっていたこともあり、一度はお断りしたんです。
しかし、半年間の副業期間を通じて、フィルダクトの事業に強く惹かれ、自分の中から自然とアイデアが湧いてくるような感覚がありました。COOの春名さんが、私のこれまでの経験や強みを踏まえ、「私が加わることで組織にどのような価値がもたらされるか」を非常に解像度高く言語化してくださったことが後押しになり、最終的に入社を決断しました。
― 入社の決め手となった要素をあらためて整理すると、どのような点でしたか?
大きく分けて3つあります。
1つ目はビジネスモデルに強く共感したということです。マウスピース矯正を提供してる会社は他にもあると思うんですけど、フィルダクトは、単なる“サービスプロバイダー”ではありません。治療を提供する側の「歯科医院」の業務効率化(DX)支援と、受ける側の「患者さん」の体験向上、双方へのアプローチを通じて、良質な歯科矯正・オーラルヘルスを身近にすることを実現しております。歯科医院、患者さんどちらにとっても価値のあるビジネスを広げているということが非常に面白いし、社会意義もあるなと惹かれていました。
2つ目は経営陣であるお二人です。春名さんと金子さんには、人としてもビジネスパーソンとしても大きな魅力を感じました。「この方々と一緒に働きたい」と強く思えたことが、入社を決めた理由の一つです。
COOの春名さんは、医師としての視点と経営者としての冷静な判断力を併せ持ちつつ、仲間一人ひとりをよく見てくれる方です。私についても、過去の経験やスキルだけでなくパーソナリティを含めて理解してくれており、人の本質を見抜く力に優れている方だと感じております。「山谷さんがいることで、みんながモチベーション高く働けるような環境をつくっていける」と言ってくださったときは、単なるスキルフィットではなく、組織に与える影響や文化づくりの観点からも評価してくれたことがとても嬉しかったです。
また、CEOの金子さんは、学生時代に起業し、ゼロから事業を立ち上げ、ここまで成長させてこられたからこそ、私にはない視座や発想力を持っていて、常に独自の切り口で物事を捉えていると感じます。自分自身、このまま前職の延長線上でキャリアを積む道もありましたが、金子さんと働くことで、これまでの自分では見えなかった景色や、踏み込めなかった挑戦に出会えるのではないかと思いました。
3つ目は覚悟を決めたことです。結局、最後は覚悟でした。正直に言えば、前職を含めこれまで働いてきた企業とは異なるスタートアップに飛び込むことに、不安がなかったわけではありません。スタートアップでは、一人ひとりの意思決定や行動が、会社全体に大きなインパクトを与えます。
ただ、裏を返せば、自分の行動次第で状況を打破し、より高い成長を目指せるフェーズでもある。だからこそ、自分の手でこの環境を築き上げていく挑戦に、本気で向き合おうと決めました。
― 入社後に感じたギャップはありましたか?
CxOとして入社して、業務委託のときには気がつかなかった部分もあります。最も驚いたのは、「この少人数でここまでの成果を出しているのか」という点でした。正直、他社であれば倍以上の人員が必要になるような業務量やスピード感を、わずかなチームで実現していることがわかって、いい意味でギャップでしたね。
ただ闇雲に働いているのではなく、業務の効率化や仕組み化を徹底し、業務委託の方々とも高い連携体制を築いていることがわかりました。インターン生も非常に優秀で、単なるサポートではなく、時にはプロジェクトのリーダーとして主体的に動いていることにも驚かされました。そうした人材が育ち、活躍できる環境を整え、共に価値を出していくこの組織の在り方に感銘を受けました。
― 今までのご経験を踏まえて、フィルダクトのチームの文化について感じていることを教えてください。
フィルダクトでは、日々の業務の中で本質的な議論が活発です。スピード感を持って事業を前に進めているからこそ、少しの方向性のズレが後々大きな差異につながってしまうリスクがあります。だからこそ、プロジェクトの初期段階からお互いに納得するまで徹底的に議論しています。私も、ずれなく進めていくことが大事だと実感しています。
事業の意思決定だけではなく、採用においても同様に、スキルや経歴だけでなく、候補者がフィルダクトというチームにどう馴染み、どう貢献していけるかを丁寧に見極めています。
スピードを重視しながらも、決して妥協せず、結論が出るまで向き合う姿勢は、この組織の良さの一つだと感じています。
私は前職でも新規事業の立ち上げに携わっていましたが、やはりうまくいくことばかりではありませんでした。市場との適合性やプロダクトの質といった要素も言わずもがな重要ですが、最終的に事業を前に進めるのは、「それを本気でやり切る人がいるかどうか」だと痛感しています。
フィルダクトには、まさにその“やり切る熱量”があると感じています。まだ事業としては発展途上の部分も多くありますが、「これをやる」と決めたことに対しては、チーム全体がものすごいスピード感で向き合い、実現に向けて走り切ろうとする文化が根付いています。
時には、「本当に来月からそれやるの?」と思うようなスケジュールであっても、「やると決めたからには、やり切る」と皆が迷いなく前に進む。この一体感と推進力は、これまで経験してきた会社よりも強く感じていますし、それが事業の成功確率を確実に高めている要因だと思います。
― この人たちと一緒にやってよかったな、と思う瞬間はありますか?
社員はもちろん、インターン生や業務委託の方々も含めて、皆が本当に高い熱量でプロジェクトに関わってくれていて、もはや“ほぼ社員”という感覚で一緒に動いています。
何かを「任されているからやる」のではなく、「より良くするにはどうしたらいいか?」を一人ひとりが本気で考えてくれているんです。ポジションや契約形態に関係なく、サービス向上に向けた意識がすごく高いと感じます。そうしたメンバーと一緒に仕事ができてよかったなと感じます。
― 最近の取り組みで、印象的なものは何ですか?
最近は、リモートで矯正の進行状況を把握できる「デンタルモニタリング」という新しいサービスの普及を担当していました。これは、患者さんが自宅でスマホを使って口腔内を撮影することで、矯正の進捗を可視化できる仕組みです。
このサービスの導入を進める中で、私が特にやりがいを感じているのは、歯科医院の先生方との関係性です。私たちよりも現場の最前線で患者さんに向き合っている先生方は、時に厳しいフィードバックをくださることもありますが、それはすべて「患者さんのためにより良い治療を届けたい」という真摯な想いから。だからこそ、そうした対話を重ねていく中で、「それなら一緒にやってみよう」と共に歩んでくださる先生が多くいることに、深いパートナーシップを感じます。
そして何より、多くの先生方がDPEARLのビジョンに共感して、前向きに受け入れてくださることが本当に嬉しいです。チームやプロダクトに込めた思想が現場にきちんと伝わり、共感として返ってくる瞬間は、この仕事をしていて嬉しい場面の一つです。
― 現在の業務で特に面白さを感じるのは、どんな点でしょうか?
事業の広がりをすごく感じています。
外から見ると「マウスピース矯正を提供している会社」という印象を持たれがちですが、実際には矯正歯科領域にとどまらず、オーラルヘルスを起点に全身の健康へとつながるような、より広範なヘルスケア領域を見据えた事業戦略を描いています。
実際、アカデミアや民間企業、行政といった様々な方と連携しながら、日々新たな可能性を模索しています。歯科医院の方々とも議論することがあり、この先に広がるサービス展開の可能性に、大きなワクワク感とやりがいを感じています。
― 最後に、フィルダクトへの入社を検討している方へのメッセージをお願いします。
今、私たちは「マウスピース矯正サービス」を主軸に事業を展開していますが、フィルダクトの目指す未来は、その先にあります。東京科学大学発のベンチャーという背景もあり、アカデミアからの知見を活かしつつ、いろいろな企業のアセットを組み合わせながら、歯科業界全体をより良い方向へ導くことを目指している会社です。
単なる治療手段の提供にとどまらず、全国に存在する多くの歯科医院が、より良い診療を、より良い働き方で提供できるような支援を行い、最終的には患者さん一人ひとりの口腔健康、ひいては全身の健康を支える。そのようなビジョンを、日々の意思決定にも落とし込みながら、着実に前進しています。
このフェーズでジョインするということは、業界構造そのものを変革していくチャレンジという観点から見れば、唯一無二の経験になると思います。自分自身の力で未来をつくっていく、貴重な機会ではないでしょうか。少しでもご興味があれば、ぜひ一度お話ししましょう。