「ダイサンって、足場の会社ですよね。」
私たちはよくそう言われます。
1975年の創業以来、ダイサンは「ビケ足場」のリーディングカンパニーとして、建設現場を仮設から支えてきました。安全な足場を提供することは、人の命を守り、建物づくりを支えること。その使命は創業当時から変わることなく受け継がれています。
一方で、現場に足を運び続ける中で、私たちは建設業界が抱える課題を目の当たりにしてきました。
人手不足、高齢化、紙を中心とした業務、技能継承の難しさ、そして生産性向上への期待。
「このままでは、現場を支え続けることが難しくなる。」
「現場をもっと安全に、もっと効率的にできないだろうか。」
そんな想いから生まれたのが、ダイサンのデジタル事業部です。
現場を知っている会社だからこそ、見えていた課題
建設業界では今もなお、紙や電話を中心としたアナログな業務運用が多く残っています。施工・安全・人員管理など多岐にわたる情報を扱う一方で、現場ごとに運用ルールが異なることも珍しくありません。
「書類を探すだけで時間がかかる。」
「同じ情報を何度も入力している。」
「現場と事務所の連携がスムーズにいかない」
現場では、こうしたストレスや非効率が日常化しています。
しかし、単に一般的なシステムを導入すれば解決するわけではありません。実際の現場には、職人さんの動きや協力会社とのやり取り、長年の慣習といった「リアルな事情」があるからです。
だからこそ、現場を知らないデジタル支援では、本当に使われるシステムは生まれません。 半世紀近くにわたり現場に寄り添ってきたダイサンだからこそ、「現場が本当に必要としているもの」を形にできる。
それが私たちの最大の強みです。
DXは目的ではない。「人と現場を守り抜く」ための手段
私たちはDXそのものを目的にはしていません。
目指しているのは、デジタルの力を活用して、人と現場をもっと安全に、もっと働きやすくすることです。
これはダイサンのパーパスである「人と現場を守り抜く」そのものです。
足場事業では、人の安全を守るための商品やサービスを提供してきました。
デジタル事業でも、その想いは変わりません。
自社の業務変革を通じて培ったデジタル技術やノウハウを多くのお客様へ還元し、建設業界をはじめとした人手不足業界を盛り上げていきます。
「デジタルと人財」で社会課題に挑む
デジタル事業立ち上げの背景について、代表取締役社長の藤田武敏は次のように話します。
ダイサンは1975年の設立以来、足場事業を中心に建設業を支えてまいりました。しかし近年、建設業界は労働力不足や高齢化という大きな課題に直面しています。こうした社会課題を解決するためには、デジタルの力を活用し、業界全体の魅力を高めていくことが重要だと考えています。これまで培ってきた経験を活かし、人手不足業界のデジタル化を推進するとともに、『デジタルと人財』というキーワードで持続可能な社会づくりに貢献してまいります。
テクノロジーだけでは社会課題は解決できません。
そこに人の知恵や経験が加わることで、本当に価値あるDXが生まれる。
ダイサンはそう考えています。
「攻め」と「守り」のDXを両輪で推進
ダイサンのデジタル事業では、「攻め」と「守り」の2つのDXを推進しています。
攻めのDX:お客様へのシステム開発・サービス提供やR&Dを通して、新しい価値を生み出す挑戦。
守りのDX:自社業務の効率化やセキュリティ強化、生産性向上を実現する基盤構築。
お客様を支援するだけでなく、自分たち自身も自社の現場でDXを実践・検証する。そこで得られたリアルな知見やノウハウを、お客様への提案やシステム開発へ還元していく。 このサイクルこそが、ダイサンならではのデジタル事業の進め方です。
「足場とデジタルの会社」を目指して
デジタル経営戦略本部 本部長の小林和哉は、今後のビジョンについてこう語ります。
デジタル事業部は、DXをより強力に推進するために立ち上がりました。建設業界においてDXは、これからの成長に欠かせない重要な取り組みです。私たちはテクノロジーを活用し、ダイサンのパーパスである『人と現場を守り抜く』を体現していきます。そして、『足場とデジタルの会社』として認知される企業を目指しています。
私たちが目指すのは、単なるITベンダーになることではありません。
長年培ってきた「現場力」と「デジタル技術」を掛け合わせ、これまでにない新しい価値を生み出す企業になることです。
まだ完成していないからこそ、挑戦できる
ダイサンのデジタル事業部は、まだ立ち上がったばかりの新しい組織です。
体制もプロダクトも、完成されたものではありません。
だからこそ、メンバー一人ひとりのアイデアや発想が、そのまま組織やサービスづくりに直結します。
「もっと現場の作業がラクになるアプリを作れないか?」
「AIをこう活用できるのではないか。」
「お客様のこの悩みを解決する新しいクラウドサービスを立ち上げよう」
決まった正解がないからこそ、自ら考え、試行錯誤し、カタチにしていく面白さがあります。
今後の展望――次の50年をつくる挑戦
ダイサンは現在、第4次中期経営計画「Reborn」のもと、足場事業で培ってきた現場力とデジタル技術を掛け合わせ、新たな価値の創出を進めています。
単に業務を効率化するだけではなく、自社現場で見つけた課題をAI・クラウド・データの力で解決し、そこで得た知識を新しいプロダクトとして世の中に還元していく。そして建設業界全体の安全性・生産性・働きやすさを底上げしていく。
この好循環を生み出すことこそが、ダイサンのデジタル事業の役割です。
今後は建設業界にとどまらず、人手不足や業務効率化といった課題を抱える、さまざまな業界にも挑戦の幅を広げていきます。
「足場の会社が、デジタルにも取り組んでいる」のではありません。
人と現場を守り続けるために、「現場力とデジタル」の両方を私たちの核(コア)にしていく。
まだ答えのないフェーズだからこそ、自分で組織やサービスを創り上げる手応えを感じられるはずです。
私たちは、ともに挑戦する仲間と、「足場とデジタルの会社」という新しいダイサンの姿をつくり、次の50年へ歩みを進めていきます。