「IT業界って、時間に縛られない働き方ができるって本当?」「フレックスタイム制と裁量労働制って何が違うの?」 IT・システム業界は、比較的柔軟な働き方がしやすいと言われています。 その代表的な制度が「フレックスタイム制」と「裁量労働制」です。 この記事では、それぞれの制度の仕組み、メリット・デメリット、そしてIT業界における実態を詳しく解説します。 自分に合った働き方を見つけるための参考にしてください!
フレックスタイム制とは?~働く時間を自分でコントロール~
フレックスタイム制とは、総労働時間を定められた期間(通常1ヶ月)内で満たせば、日々の働く時間を自分で自由に決めることができる制度です。
基本的な仕組み
総労働時間 1ヶ月あたりに働くべき時間の合計が定められています。
コアタイム 必ず勤務していなければならない時間帯(例:11時~15時)。企業によって異なります。
フレキシブルタイム コアタイム以外の、始業・終業時間を自由に決められる時間帯。
清算期間 通常1ヶ月で、この期間の総労働時間が所定の時間と一致するように調整します。
メリット
通勤ラッシュを避けられる 始業時間をずらすことで、混雑を避けて通勤できます。
プライベートとの両立がしやすい 自分の都合に合わせて働く時間を調整できるため、通院や趣味の時間などを確保しやすくなります。
集中しやすい時間帯に働ける 朝型、夜型など、自分の最も集中できる時間帯に業務に取り組めます。
柔軟な働き方への満足度向上 自分で時間をコントロールできるため、仕事へのモチベーション維持につながりやすいです。
デメリット
自己管理能力が求められる 自分でスケジュール管理を行い、総労働時間を満たす必要があります。
チームとの連携が必要 コアタイム以外は不在の場合もあるため、チームメンバーとの情報共有や連携を密に行う必要があります。
企業によってはコアタイムが長く、自由度が低い場合もある フレックスタイム制を導入していても、コアタイムの設定によっては自由度が低くなることがあります。
IT業界におけるフレックスタイム制
IT業界は、比較的早くからフレックスタイム制を導入している企業が多い傾向にあります。 プログラマーやデザイナーなど、個人の裁量に任される業務が多いため、柔軟な働き方がしやすい土壌があると言えるでしょう。 求人情報を見る際には、「フレックスタイム制」「コアタイム〇〇~〇〇」といった記載を確認しましょう。
裁量労働制とは?~時間ではなく成果で評価される働き方~
裁量労働制とは、実際の労働時間に関わらず、あらかじめ労使間で合意した時間(みなし労働時間)働いたとみなされる制度です。 業務の進め方や時間配分を労働者の裁量に大きく委ねる必要がある特定の職種に適用されます。
基本的な仕組み
みなし労働時間 労使間で合意した、1日あたりの労働時間とみなされる時間。
適用職種 企画、立案、調査、分析を行う業務など、専門性が高く、労働時間管理が難しい一部の職種に限られます。(IT業界では、システムエンジニア、プログラマー、研究開発職、コンサルタントなどが該当する場合があります)
成果主義 労働時間ではなく、業務の成果によって評価される傾向が強くなります。
メリット
働く時間や場所の自由度が高い 業務の進め方を自分で自由に決められるため、働く時間や場所にとらわれにくいです。
成果を出せば早く退社することも可能 効率的に業務を終わらせれば、みなし労働時間よりも短い時間で退社することも可能です。
専門性を活かせる 自分の専門知識やスキルを最大限に活かして、主体的に業務に取り組めます。
成果に対する意識が高まる 時間ではなく成果で評価されるため、より質の高いアウトプットを目指す意識が高まります。
デメリット
労働時間が長くなりがち 成果を出すために、自己管理を徹底しないと長時間労働になる可能性があります。
時間管理が難しい 働く時間を自分で決めるため、オンオフの切り替えが難しくなることがあります。
成果が出ないと評価が下がる可能性がある 時間管理だけでなく、成果を出すことが求められます。
適用職種が限定されている 誰でも裁量労働制で働けるわけではありません。
IT業界における裁量労働制
IT業界では、高度な専門知識やスキルを必要とする職種、例えばシステムエンジニア(特に上流工程)、プログラマー(特に設計・開発リーダー)、データサイエンティスト、ITコンサルタントなどで裁量労働制が適用されることがあります。 求人情報を見る際には、「裁量労働制」「専門業務型裁量労働制」といった記載と、適用される職種を確認しましょう。
自分に合った働き方を見つけるために
フレックスタイム制と裁量労働制は、どちらも柔軟な働き方を実現するための制度ですが、その仕組みやメリット・デメリットは異なります。
時間の自由度を重視するなら フレックスタイム制
成果への裁量を重視するなら 裁量労働制
IT業界への転職を考える際には、これらの制度の有無だけでなく、自分の働き方の希望やライフスタイルに合わせて、どちらの制度がより自分に合っているかを検討することが大切です。
求人情報には、これらの制度に関する情報が記載されていることが多いので、しっかりと確認しましょう。 また、面接の際に、制度の具体的な運用方法や適用条件などを質問するのも良いでしょう。
まとめ
フレックスタイム制と裁量労働制は、IT・システム業界で働く魅力の一つとなる可能性があります。 それぞれの制度を理解し、自分に合った働き方を見つけることで、より充実したキャリアを築けるはずです。
私はそれぞれ裁量権のある仕事が理想だと考えています。自由と責任が表裏あり、結果にコミットする仕事です。このような働き方ができると、もっと業績が上がるイメージがあります。みなさん、ぜひ目指してください。