白石 朋輝|Tomoki Shiraishi
大学卒業後、業界大手の総合印刷会社に入社。新規事業領域におけるシステム開発・保守運用を経験したのち、既存webサービスのクラウド移行プロジェクトを担当。現在は株式会社アサインにてIT企画を担当し、社内課題の解決に従事。
こんにちは!今回は、アサインの拡大をテクノロジーの力で支える、デジタル戦略室の白石 朋輝さんにお話を伺いました。
白石さんのアサインでの役割を教えてください
デジタル戦略室で、エンジニアとして事業の創出・拡大をリードしています。全社横断の部門として、経営層から現場担当まで幅広く関わりながら、デジタルイノベーションの創出やビジネスプロセスの改善に取り組んでいます。
どのようなデジタルイノベーション事例がありますか
エージェントが日々使用する、顧客データ管理システムの高度化が挙げられます。単に顧客情報を管理するためのツールではなく、エージェントがより実価値を顧客に提供できるよう設計しています。
例えば、候補者様の履歴書や職務経歴書の添削は、今までエージェントが手作業で行っていましたが、出身業界や職種によって、書類上で記載すべき情報やアピールポイントは似通ってきます。そこで、いくつか項目を選択すれば、活かせる経験や業務の再現性が文章化され、書類に落とし込まれる機能を導入しました。結果、書類添削から応募までのリードタイムを大幅に削減できています。
その他にも、求職者様とのコミュニケーションに紐づいて発生するオペレーション業務はもちろんのこと、選考対策資料の作成といったカスタマイズ性の高い業務にいたるまで、システム上から対応できる機能を搭載したことで、エージェントの業務工数を大幅に削減しています。
他にも様々な事例がありますが、顧客価値の向上に繋げることを目的に、求職者様との初回のご面談から、企業提案、書類応募、選考対策、内定承諾、退職交渉、入社後の伴走支援といった、エージェントと求職者様とのすべてのコミュニケーション接点を、一貫してシステム上で管理できるよう設計しています。
そうすることで、求職者様との面談やキャリアプランの策定、そして企業様とのコミュニケーションなど、エージェントが本当に時間を割くべきところに、効率的に注力できるようになります。
私もエージェントとして、業務効率が劇的に上がり感動しています。デジタル化するうえで意識されていることはありますか。
「顧客にとって実価値に繋がる改善か」という点は意識しています。
キャリアは千差万別であり、転職活動も十人十色です。正解がないからこそ、エージェントの介在度合いが高く、顧客にとっての実価値もエージェントに紐づく部分が大きいため、誰が介在するかに価値があります。一方で、「実力のあるエージェントの支援を受けたい」というのが、顧客に共通するニーズであるとも思います。
だからこそ、的確さやスピードが求められる業務において、仕事の品質基準を高く揃えられる仕組みがあれば、エージェントの業務負荷が減り、顧客に届く支援品質を全体的に向上させられます。アサインは、両面型のエージェントとして支援を行うからこそ、エージェント一人ひとりの業務負荷を軽減し、採用企業と求職者の双方に向き合う時間をいかに創出できるかが、仕組み作りのうえで重要であると考えています。
人材業界はマンパワーで成り立つハードワークな業界だという印象を抱かれている方もいらっしゃると思いますが、それは企業の仕組み次第で十分に変えられます。「実力のあるエージェント」と「優秀な仕組み」の両輪があるからこそ、高い支援品質を担保したまま、組織としても拡大を続けられるんです。
人と技術の両輪があるからこそ、組織が正しく拡大するんですね。技術だけでなく、エージェントのことを理解して仕組みに落とし込んでくれるエンジニアの存在は、心強いです。
仕組みは、事業や組織の成長とともに育っていくものでないと、意味がないと思っています。
前職でもエンジニアをしていましたが、システムに関わる人たちの方向性が揃っていない中で、上から下へと伝達された指示に沿って手を動かすという感覚が強くありました。その結果完成するシステムが、顧客にとって本当に価値のあるものになっていないと感じる場面も多く、そうした違和感が重なり転職を考えました。そして、企業ビジョンがサービスにしっかりと反映されていて、このサービスをもっと世の中に届けるために、自分がオーナーシップを持ちたいという思いが自然と湧いたことで、アサインへの参画を決めたという経緯があります。
私は、転職活動を通じて、「転職は、正しい情報さえ揃っていれば、正しい一歩を踏み出せるわけではない」と実感しました。学生の頃から、自分で情報を収集して、比較検討して答えをだすことが得意な方だったので、情報さえ十分に揃えられていれば、自ら答えは出せるものだと思っていました。しかし、いざ転職市場に身を置いてみると、色々な情報が溢れる中で、情報を正しく取捨選択し、全てを比較することはあまりに困難でした。
非公開求人などもある中で、正しい情報へのアクセスの仕方や、情報の取捨選択の仕方、どんな軸で比較検討するべきなのか、、、。転職は人生における重要な意思決定だからこそ失敗したくないと誰もが思う中で、たった一つの企業を選ぶことは容易ではありません。
そんな折に、判断に必要な情報を過不足なく渡してくれて、そのうえで自分にとって正しい比較検討の軸を整理してくれる、そんなエージェントの存在があったからこそ、自分なりに納得できる答えを出すことができたと思っています。
転職において、「自分にとって正しい一歩を踏み出すために、正しく背中を押してくれる」存在がいることは、とても重要だと感じました。そして、それは人だからこそ担える役割であり、その役割を担うエージェントが、正しく意思決定のサポートができるよう、私はテクノロジーの力で貢献したいと思っています。
白石さんが仕事にかける熱い思いが伝わってきました。最後に一言、お願いします!
デジタル技術というのは、「綺麗事を実現するための道具」だと思っています。
人の力だけでは限界があることでも、デジタル技術を活用すれば、多くの理想は実現できてしまうものです。だからこそ、その技術を活用する側の、考え方や能力が試されています。
アサインは、エージェント事業という個々のカスタマイズ性の高い事業が核にあることから、システムの複雑性も高いです。加えて、システムの改善による効果が分かりやすく数字で測れないことも多く、エンジニアとして難しさや大変さを感じることも当然あります。今自分たちが苦労して向き合っている改善は、本当に正しい方向に進んでいるのかどうか、自信が持てなくなるときもあります。ただ、そんな時に立ち返ることができるビジョンがあることで、ブレずに判断することができ、自分たちを信じて進むことができるんです。
「人が個性や可能性を発揮するための、サポートを担う」
これはビジネスサイドもテックサイドも、アサインのサービスに一貫するビジョンです。このビジョンが、エンジニア一人ひとりにも浸透しているからこそ、技術を正しく活用しながら、スピード感を持って事業も組織も拡大することができます。
今後益々、事業も組織も拡大を続けますが、それと共に育っていくことができる仕組み作りを、これからも担っていきたいと思います。