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掲載:日経産業新聞に治験の服薬コンプラインス向上とバーチャルCRC機能搭載アプリ『スタディ・コンシェルジュ』が掲載されました。
8月27日の日経産業新聞に、9月中旬リリースの治験参加患者支援+バーチャルCRCアプリ「治験参加患者支援アプリMiiLike Study Concierge(ミライク・スタディ・コンシェルジュ)」が掲載いただきました。
治験での服薬コンプライアンスの向上、CRCさんの業務負担軽減ができるサポートツールとなっています。
■ 治験参加者の脱落によるリスク
治験では患者さんの協力が必要不可欠です。厚生労働省への新薬承認申請に有効なデータを集めるために、決められた治験薬の適切な用法用量の服用が必要とされています。しかし、登録した治験参加患者の4人に1人が治験参加後に脱落(治験中止症例)している実態が明らかになっています(2017年3月29日 薬事日報 https://www.yakuji.co.jp/entry57222.html)。何十億円もかけて医薬品を開発し治験を行ったとしても、治験参加者が脱落することによって有効データが集まらない場合、治験そのものが中止になってしまう可能性があります。
当初の計画通りに治験を進めるためには、参加者の脱落を未然に防がなくてはなりません。本アプリでは、アラート等のお知らせによる服薬コンプライアンス向上(服薬忘れや飲みすぎの防止)だけではなく、治験コーディネーターを中心とする治験スタッフ側、業界初の試みとなる製薬企業側からのメッセージ機能を備えることで治験参加患者への心理的負担を防ぐと同時に、治験参加意識の維持や医療機関や治験スタッフとの密な関係性維持を実現します。
■ 治験コーディネーター(CRC)の不足と取り巻く実情
世界一とも言われる日本の治験データ品質。これを支えるのが治験市場の最前線で働く治験コーディネーター(CRC)です。しかしながら、昨今、CRCの人材不足が顕在化しています。医療機関内でも看護師などに比べて、まだまだ評価や認知度が低く、将来のキャリアパスが描きづらいという悲観的な課題が存在しています(2017年7月28日 薬事日報https://www.yakuji.co.jp/entry59489.html )。多くのCRCは女性ですが、彼女たちがいなくなったら、新たな治療法を必要とする患者さんに新薬が届くスピードが遅れてしまいます。業務量も増えており、家庭と仕事のバランスを取ることも困難な実情があります。このような現状を当社のアプリがもつ「バーチャルCRC的機能」で少しでも解消することで、業務負荷を軽減してまいります。そして、1日でも早く新薬を必要とする患者さんに医薬品を届けることができる世の中を目指します。
■ 治験管理アプリの特徴
治験管理アプリは治験コーディネーターの業務をサポートし、治験参加患者と医療機関、製薬企業(治験依頼企業)を繋ぐアプリです。現在は参加者が来院した時にのみ確認している飲み忘れや飲みすぎ(服薬コンプライアンス)を、アプリのプッシュ通知やアラート機能を用いることで事前・個別に治験参加患者に知らせることができます。また、治験管理アプリには治験スタッフ側からのお知らせ機能を設けているので、現在は医療機関や治験コーディネーターが電話などで行っている身体の異常の有無や来院日の調整などをアプリ上で完結させることもできます。これらの機能以外にも、事前に次回検査時の持ち物や検査内容などの事務的な連絡も行うことができるため、医療機関や治験コーディネーター側の業務の負担が大きく軽減されます。
さらに、業界初となる試みとして治験を実施する製薬企業(治験依頼者)がアプリを通じて、製薬業界のレギュレーションを遵守し、個人を特定しない形で治験参加患者に対して『ありがとう』のメッセージを伝えることができる『サンキューレター機能』も搭載。治験参加同意時、参加中、終了時などに直接的に製薬企業からの感謝を伝えることが可能です。これは製薬企業の掲げるペイシェントセントリシティの一環として、製薬企業と患者さんをつなぐ初の架け橋機能となるものです。
治験参加患者も本アプリを利用することで、自分の疾患の改善状況や治験の進捗を知ることができる上、遠い存在だった製薬企業からのメッセージを受け取ることによる心理的ストレスを減らすことができます。
本アプリは患者さん自身のデバイスにダウンロードして利用するため、製薬企業側のコスト削減、患者さん側の治験用のデバイスを持ち歩く直接的なストレスもありません。
さらに、昨今注目される基本来院を必要としないバーチャル治験・在宅治験でも治験コーディネーターの代わりや、患者さんのサポート、治験スタッフ側と患者さんとの架け橋を果たす役割も想定しています。
そして今後は本アプリで、治験参加後も継続して利用ができるよう、患者さん自身の疾患管理・診療記録など、健康状況を管理することのできるようなバージョンアップをしていく予定です。