皆さん、こんにちは。
ニッポン手仕事図鑑の広報(見習い)です。
今回は、私たちニッポン手仕事図鑑で働くことのリアルを知っていただきたく、プランナーとして活躍する近藤さんのインタビューをお届けします。
とことんリアルを追及するため、良いことも、大変なことも(編集長に直してもらいたいところも)お話してもらいました。
ではさっそく、お話を伺いましょう!
#架け橋となる
ーーまずは、具体的な仕事内容を教えてください!
ニッポン手仕事図鑑のプランナーは、自治体や産地、個々の職人さんが抱えている課題に対して、真摯に、そして丁寧にヒアリングし、産地や伝統工芸を守るための取り組みを行っています。
僕の役割は、そのきっかけづくりです。
全国の自治体や産地の方々にニッポン手仕事図鑑の取り組みを知っていただき、伝統工芸の未来と可能性を残すべく、日々尽力しています。「僕がニッポン手仕事図鑑の、そして産地の情報を届けられるか否かで、伝統工芸や産業が途絶えてしまうかもしれない」大げさに聞こえるかもしれませんが、そのくらいの使命感を持って仕事に取り組んでいます。
その他にも民間企業の案件として、映像・WEBの営業、企画、制作の進行管理などを行っているのですが、そこで得た知識や経験も、産地のために活かしています。
ーー産地や職人さんのための仕事、具体的にどういうことでしょうか?
例えば、昨年初めて開催した「職人さんのためのオンラインショップ制作講座」は、職人さん自身がオンラインショップを制作、運用する知識を身につけることで、継続的にオンラインで商品を販売できるようにすることを目的に開催しました。
単純にオンラインショップを開設しても、商品が売れることはありません。パソコンに不慣れな職人さんが自ら継続して商品登録して、お客様対応ができて初めて、価値あるオンライなショップになります。もちろんこれだけでなく、職人さんファーストかつ本質的な課題解決をすることが本当の意味での産地や職人さんのためになり、ニッポン手仕事図鑑の存在価値だと考えています。
#成功体験を作る
ーー仕事の中で一番大変なことは何ですか?
「今、産地のためにやるべきことを!」と考え、常に複数のプロジェクトが並行して動くため、スケジュール管理と頭の切り替えが大変です。
「明日では間に合わないことも、今日やれば、産地の未来につながる!」という使命感で、日々の仕事に向き合っているため、一刻も早く進めなくては!と常に忙しくしています。
ーー正直、辞めたいと思ったことありますか?
正直、辞めたいと思ったことはありません。
プロジェクトが次から次へと動き出し、期限に追われているときは現実逃避したくなりますが、その先に職人さんの笑顔があることをしていますし、何よりも自分が関わる産地や職人さん、地域の人たちとの出会いが増えていくことがう嬉しいし、楽しいです。
マイナスな現状さえも、自分たちのアクションでプラスの未来に変えていくことができますし、職人さんの喜ぶ顔を見るとやっぱり頑張ろう!と思います。一緒に飲むお酒も美味しいです。
ーー仕事の一番のやりがいはなんですか?
自治体や職人さんの成功体験を作り、他産地に共有できるときです。
ある日、後継者インターンシップを開催したある焼物の産地で後継者になった男の子が、テレビに出演している姿を観ました。自分がつなげた人が産地で活躍しているのはやっぱり嬉しいですし、心からやりがいを感じます。余談ですが、仕事を通してさまざまな地域へ行き、地域の美味しい食や地酒を味わうのも至福のひとときです。まだまだ行ったことのない場所も多く(ちなみに編集長は47都道府県を制覇しました。羨ましい!)、初めて訪れる町ばかりなので、いつも新鮮な気持ちです。
#職人さんファースト
ーーニッポン手仕事図鑑の仕事は、どんな人に向いていると思いますか?
まずひとつ目は、”職人さんファースト”の考えを持てる人。“どんなに利益に繋がることでも、職人さんのためにならなければ、ニッポン手仕事図鑑としての価値はない”というビジョンとミッションに共感してくれる人と、僕は一緒に働きたいと思っています。
ふたつ目は、常に新しいことを考え、スピード感と使命感を持って実行に移せる人。
ーーでは、オブラートに包まず教えてください。逆に向いていない人は?
指示されたことだけをやる人。何が何でも定時に帰りたいという人は向いていません。
動画メディアや伝統工芸の後継者インターンシップ事業など、ニッポン手仕事図鑑の仕事内容にキラキラしたイメージを持たれるかもしれませんが、実際は頭が痛くなるくらいに企画を考え続けたり、全国の学校に知ってもらうための情報発信をしたりと、地道な作業が多いです。書類作成やポスターの発送業務などの業務も少なくありません。そういった部分までイメージができていないと、入社後のギャップに悩まされるのではないかと思います。
ニッポン手仕事図鑑のメンバーはみんな、本当に汗まみれ、泥だらけになりながら、日々産地を想い、仕事をしています(物理的な意味ではありません…)。
#モノ作り
(近藤さんがどんな学生時代を過ごしていたのか気になります…!)
ーー学生時代、熱中していたことはありますか?
中学高校はバスケ部に所属していました。高校時代、雑貨を見ることが好きで、作る側になりたいと思い、デザインを学べる大学へ進学しました。大学時代は授業の一環で毎週のように文房具のモデルを作ったり、デザインコンペに参加したりして、充実した日々を過ごていました。
ーーそこから、どのような経緯でニッポン手仕事図鑑に入ったのでしょうか?
前職は企業の人材採用支援をしていました。町工場が集まる墨田区の企業支援をしていたとき、ガラス工場や製本工場、ボールペンの部品会社など様々なモノ作りに触れる機会がありました。それぞれが個性的で素晴らしい技術を持ち、生活に根ざしたものである一方、社会からの認知度はまだまだ低く、もっと社会に広めることができたら…という想いを強く持っていました。
そんな中でニッポン手仕事図鑑を見つけ、求人情報はなかったのですが、ツイッターから編集長の大牧に連絡を入れてみたのです。実際にお会いして話を伺ったとき、職人さんと学生をつなぐ後継者インターンシップを行っていること、今後その取り組みを全国の産地に広げていきたいと、熱く語ってもらいました。
下町の中小企業だけでなく、全国の伝統工芸や職人さんの担い手を見つけるお手伝いができる。「前職で不可能だと思っていたことが、ニッポン手仕事図鑑でなら実現できる!」
そう確信して、ニッポン手仕事図鑑の一員として働きたいと思いました。
ーー休日のリフレッシュ方法を教えてください。
アウトドア派なので、まとまった休みには家族でキャンプへ行きます。必然的にデジタルデトックスができるのでリフレッシュできます!職人さんの商品を使えるのも楽しみです。
ーーニッポン手仕事図鑑のプランナーならではの、こだわりの仕事道具はありますか?
名刺入れはもちろん、日本を代表する伝統工芸品のひとつ、上田紬のものを使っています。
その他にもだるま、こけし、赤べこなどの郷土玩具が好きで、MY伝統工芸品コレクションも密かに集めています。まだまだ増やしたいですね!
あとは、最近ゲットした骨伝導イヤホン。BGMを聴きながら仕事をしたい派なので、長時間着用しても疲れにくく、外部の音も拾えるのでメンバーとのコミュニケーションもとれる快適グッズです。
ーー将来の夢はありますか?
これは即答で、47都道府県制覇!
出張が多いこともこの仕事の魅力なので、各地域で会いに行ける人を作り、伝統工芸に関わる人の輪を広げたいです。今年は東北エリアに進出していきます!
#全力。本気。
(ニッポン手仕事図鑑にどんな人がいるのか気になります!)
ーー一緒に働くメンバー/環境について教えてください。
十人十色です。物静かな人、明るい人。インドア派からアウトドア派まで。共通しているのは、全員が仕事に対して全力で、妥協する人がいないということでしょうか。あと、酒好き(笑)
ありきたりな表現になりますが、風通しはいいと思います。出張が多い分、お互いが何をしているのかを把握するために気にかけて声をかけ合っていますね。誕生日の祝い方は異常ですが、これは入社したときのお楽しみということで…。
(言いづらいと思いますが…)
ーー上司の尊敬しているところ/直してほしいところを教えてください。
尊敬しているところは、本気さ。
利益を度外視しているわけではないですが、”産地、職人さんのため”という想いを突き詰め、いかに自分たちがコミットできるかを考えているところは本当に尊敬しています。
直してほしいところは、机の上に飲みかけのペットボトルが数本溜まっていることです。
ーー最後に、未来の仲間たちへメッセージをお願いします!
大変なことも多いですが、僕たちの仕事は、職人さんや未来の後継者のターニングポイントに携わることができ、伝統工芸の未来を切り開ける、やりがいのある仕事です。
何事もそうですが、”なんとなく”は続きません。なんとなく地方創生に携わりたい、なんとなく伝統工芸品に興味があるではなく、”産地や職人さんのため”という強い想いを持って行動できる方に、ぜひエントリーをしてほしいと思います! 一緒に仕事をしましょう! お待ちしています!
▷編集後記
「えっ、インタビュー対象者は本当に僕でいいのかな、こんなことまで話して怒られないかな…」と終始気にしていた近藤さん。物腰の柔らかい穏やかな人柄の中に、仕事への熱量が溢れ出ていました。
私たちのこと、産地や職人さんへの想い。グッと身近に感じ取っていただければ嬉しいです。
今後も「ニッポン手仕事図鑑」のリアルを発信し、読者の方にとっての「疑似体験」をお届けいたします。