目次
▍Chapter4|「察しビリティ」という新しい価値提供
AI共生時代に、インターフェースはどう変わるのか?
前編では、社名変更の背景や「Melt Interfaceを世の中の当たり前にしたい」という話を伺いました。
では、その先にある「人とテクノロジーの境界が融けた状態」とは、具体的にどんなものなのか。AIが急速に広がる今、新しいインターフェースの姿についてお話を伺いました。
▼4-1|AI時代は最大のチャンス
ー前編でも「Melt Interfaceの製品を世の中に浸透させたい」という話がありましたが、改めて5年後や10年後のMelt Interfaceはどんな姿を目指しているのでしょうか?
迫田さん:
やっぱり、Melt Interfaceの製品を誰もが使っている状態にすることが理想ですね。
世の中の変化がないタイミングで新しいインターフェースを普及させるのは難しいと思います。
でも今は、AIによって人とコンピューターの関わり方そのものが変わり始めている。
毎日のようにAIを使う人が増え、「もっと自然に使えないか」「もっと便利にならないか」というニーズも高まっています。
だからこそ、新しいインターフェースを社会に広げるチャンスですし、会社としても大きく成長できるタイミングだと思っています。
▼4-2|2つのアプローチ
ーその未来に向けて、どんなアプローチを考えているんでしょうか?
迫田さん:
既存のものをより良くすることと、新しいインターフェースを作ること。
大きくはこの二つを並行して進めていきたいと考えています。
一つは、既存のインターフェースを改良していくことです。
例えば、マウスやキーボードのように、すでに多くの人が使っているものを、より自然で使いやすい体験へと進化させていく。
「Melt Mouse」もその考えから生まれた製品です。
もう一つは、今まで存在しなかった入力方法そのものを、0から創り出すことです。
詳細はまだお話しできませんが、今までとは違うコンピューターとの接点を作る研究を進めています。
▼4-3|「察しビリティ」という新しい価値
ーAIと共生する時代に、Melt Interfaceだからこそ提供できる価値って何でしょう?
迫田さん:
僕の知り合いが使っていた表現なんですけど、「察しビリティ」という言葉があって。
これが、僕たちがやりたいことをうまく表していると思っています。
今のインターフェースは、人がコンピューターに合わせて指示・使用することが前提ですよね。
でも僕たちが目指しているのは、その逆。コンピューター側が、人間の意図や状況を自然に察してくれている状態です。
それが、「人とテクノロジーの境界が融ける」ということだと考えています。
人が機械に合わせるのではなく、機械の方が人に寄り添ってくれる。
「何かを入力しなきゃ」と意識しなくても、自分の意図がコンピューターに伝わっている。
それが、僕たちにとっての「察しビリティ」なのかなと思っています。
▍Chapter5|若い会社が成熟した組織になれた理由
「若い会社」と「成熟した組織」は両立できる
学生時代の起業から5年。
今のMelt Interfaceには、それぞれの領域で経験を積んできたプロフェッショナルが集まっています。そんな組織がどのようにできたのか、お二人に聞きました。
▼5-1|全社員がプロフェッショナルである
ーどのようにして現在の組織になっていったのでしょうか?
迫田さん:
今は、社員の多くが僕たちよりも年上で、それぞれの分野で経験を積んできたプロフェッショナルが集まってくれています。
創業当初は、僕や浅野が技術面で優位に立つ場面もありましたが、今は僕たちだけで意思決定をすることはほとんどありません。
学生起業の会社と聞くと、「年下に偉そうにされたくない」と感じる方もいると思います(笑)
だからこそ、年齢や肩書ではなく、お互いを一人のプロフェッショナルとして尊重できる組織を意識してきました。
自分たちにはない知識や経験を持った方が集まってきてくれているので、これからもそういう仲間と会社を作っていきたいですね。
▼5-2|ボトムアップとのバランス
ープロフェッショナルが集まっているからこそ、意思決定の方法も大事になりそうですよね。
Melt Interfaceでは、ボトムアップのスタイルを重視しているとのことですが、なぜそうした文化を大切にしているのでしょうか?
浅野さん:
そうですね。ボトムアップのスタイルは重要視しています。
優秀な方ほど、自分なりの考えを持っているので、「納得感」が大事になると思っています。
単純に指示を受けて動くのではなくて、「自分はこうしたい」と納得したうえで動ける方が、圧倒的に力を発揮できます。
なので、「自分たちで提案して、自分たちで会社を作っている」と思える状態を意識してきました。
ー一方で全てをボトムアップにする難しさもありますよね。
浅野さん:
ありますね。完全にボトムアップにすると、議論が対立し続けることがあります。
特に、強いこだわりを持っているメンバー同士がぶつかると、お互い譲れなくなってしまう。
そういうときには、トップダウンで決めることもあります。
大事なのは、ボトムアップかトップダウンか、どちらか一方に意思決定の方法を決めてしまうことではなくて、その場面に応じて、最適な方法で意思決定ができることだと思っています。
▼5-3|スピードと品質の両立
ー組織が大きくなってきたからこそ、向き合っている課題も変わっていきますよね。
現在のフェーズだからこそ、特に意識していることはありますか?
迫田さん:
一番大きいのは品質ですね。
これまでに3〜4製品の量産を経験していて、累計では1万台規模の生産にも取り組んできました。
なので、「量産する」という壁は、ある程度乗り越えられたと思っています。
ただ、その先にある「品質」が難しくて。
数を作るだけならできるんですけど、Apple製品のように、品質まで含めて高い水準のものを量産するのはまだできていない。
製品をたくさん作れることと、品質を保ったまま量産できることは、全く違う難しさがあります。
だから今は、スピードを少し抑えてでも、品質の土台を作っていくフェーズだと考えています。
とはいえ、時間をかけすぎても会社としては続かない。
なので、組織を大きくして、複数の製品開発を同時に進められる体制を整えながら、品質を高めていきたいと思っています。
▼5-4|問い続けることをやめない
ー組織が大きくなっても、変わらず大切にしていることはありますか?
迫田さん:
やっぱり一番は、「これはMeltかどうか?」という問いを持ち続けることですね。
社名が変わってから、この言葉が会社全体の共通言語になりました。
開発の途中でも、デザインでも、ものづくりの進め方でも、「これって誰が見てもMeltらしいと言えるのか?」ということを何度も考えています。
浅野さん:
そうですね。
3つの事業部があって、それぞれ取り組んでいることは違いますが、共通しているのは「Meltらしい体験を届ける」という価値観だと思います。
迫田さん:
技術も組織も変化し続けるからこそ、その軸だけは変えない。
それが、これからもMelt Interfaceであり続けるために一番大切なことだと思っています。
▍Chapter6|未来の仲間へ
▼6-1|今、Melt Interfaceに入る面白さ
ーここまで、Melt Interfaceが目指している未来や、今の組織について聞いてきました。
改めて、今このタイミングでMelt Interfaceに入社する魅力や面白さってどんなところにあると思いますか?
浅野さん:
一番は、自分が作ったものに対するフィードバックを得やすい環境があることだと思います。
実際に製品を使ってくださっている方から、直接声をもらう機会も多く、開発したものが誰かの体験を変えていることを実感できます。
今はまだ製品も事業も成長の途中だからこそ、ユーザーの声を受けながら、一緒に製品を磨いていける。そこは今のMelt Interfaceならではの面白さだと思います。
ーありがとうございます。迫田さんは、いかがですか?
迫田さん:
僕は「今いる環境ではなかなか挑戦ができないことがある」と感じている人に来てほしいですね。
大企業ではどうしても、すでに事業として成立しているものや、実績のあるものに注力することが多いと思うんです。
一方でMelt Interfaceでは、まだ世の中にないものを作ることに本気で取り組めます。
国内では、コンシューマーエレクトロニクスの新規開発そのものが少なくなってきている中で、これだけ難しいテーマに向き合える環境はかなり限られていると思います。
「ものづくりが好き」という人にとっては、これ以上ない面白い環境だと思っています。
▼6-2|Melt Interfaceで活躍できる人材
ーでは、今後Melt Interfaceで一緒に働くとしたら、どんな方が活躍できると思いますか?
浅野さん:
もちろん、技術力や専門性が高いことは大切だと思います。
それだけではなく、今ある仕組みを当たり前だと思わず「もっと良くできないか?」と考え続けられる人は活躍しやすいと思います。
例えば、目の前の仕事をこなすだけではなく「ここが会社全体の生産性を下げているんじゃないか」とボトルネックを見つけて、自分から改善しようと動ける人。
目の前の開発に集中しながら、ときには一歩引いて、組織全体を見渡してみる。
「本当に今のやり方が最適なのか?」と考えながら、自分でも手を動かせる人は、これからのMelt Interfaceでも大きな力を発揮してくれると思います。
▼6-3|応募者へのメッセージ
ー最後に、この記事を読んでくださった方へメッセージをお願いします。
浅野さん:
僕たちが作りたいのは、単に便利な製品ではありません。
人の能力を拡張して、その人が本来持っている力をもっと引き出せるようなインターフェースです。
そういうものづくりは簡単ではありませんが、実現できたときの価値は大きいと思っています。
本当に社会に必要とされるものを作りたい。
そんな想いを持っている方と、一緒にものづくりができたら嬉しいですね。
迫田さん:
例えば、義手や義足は、人ができることの可能性を大きく広げる技術ですよね。
僕たちも同じように、PhysicalAIを人ができることの範囲を広げるツールにしていくためのインターフェースを、より発展させていきたいと考えています。
AIと共生する時代だからこそ、人が自分の能力をもっと自然に発揮できる世界を実現したい。
そのためのインターフェースを作ることが、Melt Interfaceの使命だと思っています。
技術が好きな方、新しい価値を世の中に届けたい方、そして難しい課題に本気で向き合いたい方。
「人とテクノロジーの境界を融かす」未来を、一緒に作っていけたら嬉しいです。