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【メディア掲載】Financial Adviser(近代セールス社)/精緻な顧客像を作り上げ受け手ごとに最適な情報を〝設計〟する

FP/FA業務に従事される方向けの金融専門誌であるファイナンシャル・アドバイザー2020年秋号(近代セールス社)に、代表永田ゆかりへのインタビュー記事が掲載されました。

以下、近代セールス社FP事業部様からのインタビューを当メディアでもご紹介いたします。

——————以下、掲載本文——————

精緻な顧客像を作り上げ 受け手ごとに最適な 情報を〝設計〟する

「データサイエンス」が脚光を浴びる昨今だが、各種データの分析結果の活用には、それを他者に伝わるかたちへと視覚化することが欠かせない。『データ視覚化のデザイン』の著者・永田ゆかり氏にその心得を聞いた。


データを事業などに活用しようという人たちにとって、視覚化は非常に価値がある技術である

——データの「視覚化」に焦点を合わせたのはなぜでしょうか。

データを視覚化すると、目にしたときの理解の深さや読み取れる情報の量・質がまったく異なるからです。
実際、コンサルティングを行う中で、視覚化のおかげで、より良い施策が生まれたケースを何度も経験しています。

しかし多くの組織や人は、ただ数字を並べただけの資料を使っているのが実態です。数字は毎日更新されるけれど、比較もしていなければ、その値の意味もよくわかっていない——。
そういう状況を変えて、データを事業などに活用しようという人たちにとって、視覚化は非常に価値がある技術だと感じていたので、テーマを「視覚化」に絞りました。

——もともとデータの分析や視覚化を専門にされていたのですか。

以前の勤め先で偶然データを扱う部門に配属され、初めて分析業務に触れました。
分析ツールを使ったのもそれが最初です。

私はいわゆる〝文系〞でしたので、データエンジニアといった人たちと比べると何もわからないところからのスタートでした。
数学・統計学は大学受験のように地道に勉強し、視覚化の技術は国内外のデータ分析者とやりとりをする中で磨いていきました。分析ツールユーザーのコミュニティで相談したり、視覚化した作品を海外のコンペに投稿したりもしていました。

実態を正しく表現できれば初級は卒業

何が正確な表現かを知り、基礎的なことを徹底する

——グラフづくりの初歩的な注意点から、ダッシュボードのUI/UXまで、著書に書かれている内容のレベルは幅広いですね。

視覚化に初めて取り組む人から玄人まで、どんな人にも何かしら新しい発見をしてもらえるように意識して書きました。

基礎的な話を丁寧に解説したのは、データを視覚化するうえで何が正確な表現で、何がそうでないのか、知らない人が意外に多いからです。例えば円グラフなら、印象操作になるから3Dにしてはいけない、といった点です。

機械学習エンジニアのような人は、基本は押さえていますが、分析結果の効果的な見せ方に悩んでいるという実情があります。そこで、日常的にデータを扱っている人たちにも満足してもらえそうな知見を後半に盛り込みました。

——データの扱いに関して初級レベルの人は、どんなところから始めればよいでしょうか。

まずは正確に表すこと。これに尽きます。

棒グラフはゼロから始める、立体化しない——こういう基礎的なことを徹底するだけでも違ってきます。それさえできれば、「初級卒業」と言って差し支えないでしょう。

FPのようにセンシティブな情報を扱う人にとっては、印象操作をしないことが特に重要そうですね。
また、仮定の数字を多く使うお仕事だと思いますが、仮定を重ねるほど数字の精度は低くなります。「ほぼ確実に言えること」と「ざっくりとした数字」を意識して区別するのも有効だと思います。

何が必要なのかを突き詰めて情報を〝設計〟する

精緻な顧客像を作り上げ、今あるデータが誰のどういう行動につながっているのかを整理する

——FPはよくCF表などの提案書類を作ります。読者には、何に気を付けてほしいですか。

どんな人が、何のために、どんな気持ちでその情報を見るのか。精緻な顧客像を作り上げてみるといいでしょう。

私がお客様の支援をするときは、まず現場担当者にインタビューして、今あるデータが誰のどういう行動につながっているのかを整理します。そのうえで、情報の受け手に応じて見せるべきものを定義し、受け手が脳内でどんな認識をするのかを想定して最適な配置・表現方法を検討します。いわば、〝情報設計〞をするわけです。

もしFPの方から私に依頼があったら、その人へ相談に来るクライアントごとに、何が判断を左右するのか考えることをアドバイスするでしょう。20代の独身男性と40代の主婦では必要としているものがまったく違うはずですよね。

それと、クライアントが知りたいのは、CF表の1個1個の数字ではなく「将来、自分がどうなっているのか」「いつまでに何をすればよいのか」という情報のはずです。あえて結論だけ伝えるのもいいのではないでしょうか。

(聞き手・構成/本誌・佐伯暁生)

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