こんにちは!SSIP弁理士法人の人事担当です。 今回は、当事務所の代表弁理士である石橋克之にインタビューを行いました。
メーカーの開発職から一念発起して弁理士へ転身し、34歳の若さで事務所を承継。独自の「グローバル明細書®」で競争力を高め、現在では自らPythonを書いて事務所のDXを推進する異色の所長です。
なぜ、あえて厳しい環境に飛び込み続けたのか? なぜ、特許事務所にテクノロジー(DX)が必要なのか? そして、これから入社する「次世代の幹部候補」に何を求めているのか?
今の環境で「もっと事業に踏み込んだ知財支援がしたい」とくすぶっている方や、知財の力で社会実装を牽引したいと考えている学生の方、必見のストーリーです!
▍「自分が社会にどう貢献しているか」を知りたくて、弁理士の世界へ
――石橋所長はもともとメーカーで研究開発をされていたんですよね。そこからなぜ弁理士に転身しようと思ったのですか?
石橋: 大学院で化学工学を専攻した後、住友ベークライト株式会社というメーカーで、半導体パッケージ向け新規材料の開発をしていました。尊敬できる先輩たちに囲まれ、人生に対する考え方が180度変わるほど仕事にやりがいを感じていたんです。
ただ、ふと「自分がやっている仕事が、直接社会にどう貢献しているのか」が少々見えにくく感じる時期がありました。
そんな入社2年目のとき、自分が関わっていたプロジェクトの発明について、弁理士の方にヒアリングをしてもらう機会があったんです。直接発明者と向き合い、技術を権利という形に昇華させていく。「こんな仕事があるのか。これならダイレクトに人の役に立てる実感を持てる!」と衝撃を受けました。思い立ったら即行動のタイプなので、会社を辞めて1年間試験勉強に集中し、なんとか合格してこの業界に飛び込みました。
▍「守られた環境」への危機感。あえて厳しい道を選んだSSIPへの移籍
――合格後、最初に勤務した特許事務所から、わずか2年で現在のSSIP(旧:高橋松本&パートナーズ)へ移籍されました。なぜ規模の小さい事務所へ移ったのでしょうか?
石橋: 最初の事務所は規模も大きく、尊敬できる素晴らしい先輩方に恵まれました。でも、それが逆に危機感を生んだんです。
先輩方が矢面に立ってくれるので、自分はお客様からの厳しい意見を直接受けることがない。気楽な立場でしたが、「このまま守られた環境にいたら、一人前の弁理士に成長できない」と強烈に焦りました。
だからこそ、もっと厳しい環境に自分を置き、自分の責任の重さを感じながら成長したいと願い、当時弁理士が2名しかいなかったSSIPへの転職を決意しました。若いうちから失敗を恐れていてはダメだと思い、自分自身の可能性を信じて飛び込んだんです。
――そこから数年でパートナーに、そして34歳で代表に就任されました。代表として、どのように事務所の競争力を高めていったのでしょうか?
石橋: 代表になってまず考えたのは、「他の事務所との明確な差別化」です。目の前の仕事をこなすだけでは、事務所の未来は作れません。
そこで目をつけたのが外国出願でした。当時、アメリカの弁護士資格を取ろうとカリフォルニア州まで試験を受けに行ったんです。でも、周りのネイティブたちの凄まじいタイピング速度を見て「これは正攻法では勝てない」と1日目で悟りまして(笑)。2日目はホテルに籠って、ひたすら作戦を練り直しました。
そこで閃いたのが「グローバル明細書®」という着想です。 日本出願の段階で、アメリカ、ヨーロッパ、中国など各国の実務・補正要件の違いを見越した明細書をドラフトしておく。これにより、外国出願時に明細書を作り直すお客様のコストと時間を大幅に削減できます。この取り組みが評価され、多くのお客様から信頼をいただけるようになりました。
▍「作業」をゼロにし、「思考」に没頭する。所長自らDXを牽引する理由
――近年は「DX」に猛烈に力を入れていますよね。所長自らPythonやReactを学び、フルスタックで業務アプリを開発していると伺いました。
石橋: はい。特許事務所の業務って、いまだにアナログな部分が多いんです。でも、これからの時代に「今までと同じやり方」は通用しません。
小手先のRPA導入ではなく、業務フローそのものを根本から見直す「真のDX」を実現するためには、外注ではなく自分たちでコードを書き、内製化するしかないと考えました。だからこそ、私自身が手を動かしてシステムを作り、今は専任のPythonエンジニアや社内SEも採用して、事務所の「OS」を丸ごと書き換えようとしています。
――なぜ、そこまでDXにこだわるのでしょうか?
石橋: 弁理士が本来やるべき「クリエイティブな業務」に100%没頭できる環境を作るためです。
特許事務所における弁理士の真の価値は、過去のフォーマットに沿って文章を量産することではありません。発明者との対話を通じて「技術の本質」を見抜き、お客様の事業戦略を勝たせるための権利化シナリオを描く。その「高度な思考力」にこそ価値があります。
だからこそ、機械にできる書類のダウンロードや転記といった「作業」は徹底的にAIとITの力で自動化する。「AIに仕事を奪われる」のではなく、「AIを使い倒して、人間にしかできない高度なサービスを提供する特許事務所」を創りたいんです。
▍求めるのは作業者ではない。次世代の「幹部候補」へ
――最後に、これから入社してほしい「若手弁理士・特許技術者」に向けてメッセージをお願いします。
石橋: これからの時代、ただ言われた通りに明細書を書く「作業者」は必要ありません。私たちが求めているのは、テクノロジーの力を使いこなし、お客様のビジネスに深く入り込んで「価値を生む知財」を実践できるビジネスパートナーです。
入所時に弁理士資格を持っているかどうかは、実はそこまで重要ではありません。大事なのは、技術を深く理解できる理系のバックグラウンドと、論理的に物事を考えられる力、そして何より「知財業界の新しいスタンダードを創るんだ」というチャレンジ精神です。
当事務所には、旧態依然とした年功序列はありません。私よりも若くて、優秀でやる気のある人がいれば、いつでも代表のポジションは譲るつもりです。事務所の中枢への門戸は、いつでも誰にでも開かれています。
大学院での研究と並行しながら実務を積みたい学生の方も大歓迎です。 人間は、自分の能力の限界を超えた試練をクリアしたときに成長します。私自身がそうだったように、この環境をフル活用して圧倒的に成長し、次世代の特許事務所を一緒に創り上げてくれる方をお待ちしています。
少しでも共感してくださった方は、まずはぜひカジュアルにお話ししましょう!