こんにちは。今回は、HITの受入環境整備部が取り組む、ベジタリアン・ヴィーガン等の食の多様性への対応についてご紹介します。広島を訪れるすべての方に、安心して食事を楽しんでいただくための取組を知っていただければ幸いです。
はじめに
一般社団法人広島県観光連盟(HIT)受入環境整備部です。
私たちは、文化や習慣、宗教、ライフスタイルなどによって異なる旅行者の食のニーズに応え、誰もが広島で安心して食事を楽しめる受入環境づくりを進めています。中でも現在力を入れているのが、ベジタリアンやヴィーガン等に対応できる県内の飲食店を増やす取組です。
食の選択肢を広げるために
日本を訪れる外国人旅行者の中には、肉や魚を口にしない方、動物由来の食材を一切避ける方など、厳格な食事制限を持つ方もいます。しかし、旅先で安心して食べられる料理や、食材について十分な情報を得られる店舗が見つからず、飲食店に入っても選べるメニューがないということがあります。
実際に、食べられるものが見つからず、コンビニエンスストアの塩むすびで食事を済ませるしかなかったという方もいます。せっかく広島を訪れても、地域ならではの料理や食文化を楽しめない状況は、旅行者にとっても、迎える地域にとっても、とても残念なことです。
食事は旅の大きな楽しみの一つです。だからこそ、食の制限がある方にも広島のおいしさや店の温かさを感じていただけるよう、選択肢を増やしていく必要があると考えています。
飲食店に寄り添う伴走支援
この取組では、まずセミナー等を通じて、ベジタリアンやヴィーガン等の食の考え方、対応する上でのポイント、旅行者が求めている情報などを飲食店の皆さまにお伝えしています。単に知識を得ていただくだけではなく、それぞれの店舗の料理や運営方法に合った形で、無理なく一歩を踏み出せるようにすることを大切にしています。
具体的には、既存の料理や地域の食材を生かした新メニューの開発、使用食材や対応内容の英語表記、旅行者が店舗を見つけやすくするためのグーグルマップへの掲載など、実際の受入れにつながる活動を支援しています。
メニューを一つ増やせば終わりではありません。店舗ごとの課題や不安を伺いながら、料理の内容、伝え方、情報発信まで一緒に考え、継続して取り組んでいただけるよう伴走しています。
こうした支援を通じて、福山・鞆の浦や尾道でも、ヴィーガンの旅行者が地域の食を楽しめる店舗が生まれています。実際の取組は、福山・鞆の浦の対応店舗を紹介する記事や、尾道のヴィーガンダイニングを紹介する記事でも紹介されています。対応メニューだけでなく、店を営む方々の思いや地域の魅力まで伝わる事例ですのでぜひご一読ください。
店主の思いに触れて
取組を進める中で印象に残ったのは、飲食店の皆さまのホスピタリティの高さです。新しい対応には、食材の確認や調理方法の見直し、メニュー表記の工夫など、どうしても手間がかかります。それでも、「せっかく広島に来てくれたのだから、喜んで帰ってもらいたい」と考え、真剣に向き合う店主の方々がいます。
できることを一緒に考え、試行錯誤しながら形にしていく姿や、旅行者を温かく迎えたいという人柄に触れるたびに、こうしたお店を広島を訪れる方にぜひ紹介したいと感じます。
食の多様性への対応は、特別な人のためだけのものではありません。一人ひとりの事情を尊重し、「あなたにも楽しんでほしい」という気持ちを、料理とサービスで届ける取組だと思います。
これから
今後は、広島県内のどこを訪れても、それぞれの食のニーズに合った選択肢が見つかり、食事に満足していただけるよう、対応店舗をさらに充実させていきます。
都市部だけでなく、県内各地で地域ならではの食材や料理を楽しめる環境が整えば、旅行者の行動範囲も広がり、地域の魅力をより深く知っていただくきっかけにもなります。そのために、飲食店の皆さまと対話を重ね、現場に寄り添った支援を続けていきたいと考えています。
食の制限がある方もない方も、広島県を安心して訪れ、食事を含めた旅の時間を楽しみ、「また来たい」と思っていただけること。それが私たちの目指す受入環境です。店主の皆さまのおもてなしの心とともに、広島の食の選択肢を一つずつ広げていきます。
※本記事で使用している画像は、イメージを伝えるための生成AIによるイメージ画像です。