広島県観光連盟(HIT)では、2025年10月15日~10日間、大正大学3年の森岡さんをインターンとして受け入れました。インターンの方からみた観光地「広島」とHITの業務について、記事を書いていただきました。
インターンの方には、インターンの最終日に記事を記載いただきましたので、記事の文章は10月24日時点のものとなります。予め、ご了承ください。
目次
【タビマエ】(旅(インターン)の前に得た情報や知識・イメージ)
【タビナカ】(旅(インターン)の中で感じたこと・考えたこと)
【タビアト】(10日間の振り返り)
初めて広島の地に足を踏み入れた。そこには想像と違った「広島の今」があった。
約4か月前、インターン先が広島県観光連盟(以下、HIT)に決まった。広島県は、もともとプライベートで訪れたいという気持ちがあったため、当日を楽しみにワクワクと緊張が入り混じる中、インターンの準備を進めていた。インターン当日までHITや広島県のイメージを膨らませ続けていた。
【タビマエ】(旅(インターン)の前に得た情報や知識・イメージ)
・HITの印象
事前学修としてHITのホームページを閲覧し、どんな事業を行っているのか、なんとなく調べた。主たる事業として8事業があがっていたり、ホームページで宣伝しているイベントが多かったりと幅広く観光に関わっている。デスクワークも多くあり、PCと向き合う時間も多いと思っていた。また、少し行政に近い、厳かなオフィスのイメージがあった。そのため、スーツはいらない・服装自由と言われたときは驚いた。
・広島県の印象
一言で表すと、「平和」「学び」といったイメージ。そのほかに、「悲しい」イメージもあった。修学旅行で行ったことがない私たちでも、広島は悲しいイメージが今も残っていると思っていた。観光といえば「原爆ドーム」「嚴島神社」の2つの世界遺産が目立ち、他の観光資源は知っていたが、あまり目立ってはいない。インバウンド回復の影響が大きく、外国人観光客が多く訪れているというイメージがあった。
【タビナカ】(旅(インターン)の中で感じたこと・考えたこと)
・HITで活動してみて
1日目から三次市へ行ったり、3日目にはモニターツアーに参加したり、サンフレッチェイベントのスタッフになったりと様々な「現場」を体験することができた。デスクワークよりも、「会いに行く」「実感する」ことが多いように思えた。実際に、抱える事業は多かったという事実も分かった。しかし、連携が密に取れる工夫がされていたり、専用のデスクがなく開かれたオフィスであったりしたことから、風通しの良い職場だと感じた。また、イベントも多いことが分かった。1人1人抱えているものも多く、やりがいを感じて仕事をしている人が多いように思えた。私たちも短期間でそれぞれの部署から課題をいただき、ワークを進めてきた。このワークを進める上で印象に残っている学びは、ロジック組み立ての重要性だ。観光施策を考えるとき、中間報告でフィードバックの時間をいただいた。私が考えた施策はターゲットや最終的なゴールを位置づけた理由が明確になっておらず、受け手に伝わりにくいものとなっていた。根拠は大切だと大学の講義でも教わっていたが、どうしたらよいか分からず悩んでいた。そんな時、フィードバックをしてくださったHITの方が一緒に深堀をしてくださり、ロジックの組み立ての重要性を改めて実感し、順序ごとに整理して組み立てなおすことができた。最終報告では、「分かりやすい」「共感しやすい」といったHITの方々の声も聞くことができた。課題をやり遂げられたとき、非常に達成感のあるものとなった。これから大学では卒業研究の論文作成が本格的に始まるため、これらの学びをぜひ活かしていきたい。
・広島県を訪れてみて
紹介したいところはたくさんあるが、私が訪れて感動した場所を3つ紹介したいと思う。
まず1つ目は、自分たちが考案したモデルコースの体験をして廿日市市のカフェに行ったときの川と木々だ。つい1時間前まで「まち」だった景色は「自然」へと姿を変えていた。あまり人もおらず、空気がおいしいのと、透き通った川の情景に癒された。ちょうどどんぐりが沢山落ちている時期で、どんぐりの帽子もたくさん見つけることができた。
2つ目は、ユニークベニュー体験の時に呉市の県民の浜から見た海と空だ。船で広島港から呉港に着き、県民の浜へと到着してイベントに参加した。ちょうど夕暮れ時で、山と海のどちらも写真に収めることができた。県民の浜から見た空の広さは忘れられない感動体験だ。夜は雲が多かったものの、天体望遠鏡で土星を見ることができた。
3つ目は、HITの職場から見えた夕焼けだ。運よく、広電も一緒に撮ることができて、広島を象徴するような思い出の1枚となった。ここから日が落ちていくまでが早く感じ、最後は赤くなって「まち」が暗くなるまでの様子をみることができた。
これらは全て、HITの業務に携わる時間で感じることができた「観光客の目線」の写真である。観光を考えるうえでこの目線はこれからも忘れないようにしていきたい。
【タビアト】(10日間の振り返り)
・全体を通して
私が広島に10日間滞在し、HITの業務に携わる中で一番印象に残っているのは、広島の「穏やかな時間の流れ」だ。モニターツアーでも、ユニークベニューでも、自然と穏やかな気持ちになれたことが印象的だった。身近に心が落ち着く場所があることは、普段から都心で生活している私にとって、非常に貴重なことだった。この落ち着きを観光客にも感じてほしいと思う一方で、10日間も滞在した私たちだからこそ感じることのできる貴重さだったとも思う。もっと短い滞在でも、広島ならではの穏やかな時間を感じられるような仕組みがあると、広島を好きになる人がより多くなるのではないかと感じた。外から見た広島のイメージと、「今の広島」の違いを知ることができ、この10日間で感じたことを周りの人にも伝えていきたいと思う。また、これからの大学生活や人生にも活かしていきたい。
・最後に
HITの皆さん、私たちインターン生を今年も受け入れてくださり、ありがとうございました。10日間お世話になりました。