プロフィール紹介
経営者としてのこれまでのキャリア
もともとはバリスタとして働いていました。いわゆる経営者としての華々しいキャリアがあったわけではありません。
日本茶に出会い、その美味しさに惹かれたことをきっかけに、2019年、京都・嵐山の住宅街にあるわずか2坪の店舗から「八十八良葉舎」を始めました。
そこから店舗運営、商品開発、採用、資金繰り、出店など、必要になったことを一つずつ自分たちで学びながら事業を拡大してきました。現在はHatoyaだけでなく複数のブランドを運営し、海外にも事業を広げています。
経営者として今、力を入れていること
一番力を入れているのは、海外展開と、それを支えられる組織づくりです。
海外に店舗を出すだけではなく、日本と同じ品質やブランドの考え方をどう現地に伝え、継続できる仕組みにしていくか。自分がすべてを見るのではなく、若いメンバーがそれぞれ責任を持ち、国内外で活躍できる組織をつくっていきたいと考えています。
そのため、現在は店舗だけでなく、事業やブランドを一緒につくっていく運営メンバーの採用にも力を入れています。
自分たちにはない経験や、新しい価値観を持った仲間と出会い、会社がさらに変化していくことを楽しみにしています。
創業、そして現在に至るまで
創業、あるいは参画の原体験
元バリスタとして働く中で日本茶に出会い、「こんなに美味しいものが日本にあるんや」と感じたことが原点です。
そこからもっとお茶のことを知りたいと思うようになりました。ただ、当時は自分のような初心者が気軽に学べる情報も少なく、コーヒーのようにふらっと立ち寄って、一杯のお茶を楽しめる場所もそれほど多くありませんでした。
それなら、自分がやってきたコーヒースタンドのようなスタイルで日本茶を提供すれば、これまでお茶に興味がなかった人にも、その美味しさを知ってもらえるんじゃないか。
世界的なブランドをつくろうという壮大な計画があったわけではありません。ただ、自分が感動した日本茶を、もっと気軽に、もっと多くの人に知ってもらいたい。
そんな思いから、2019年、京都・嵐山の住宅街にあるわずか2坪の店で八十八良葉舎を始めました。
苦難と乗り越えた経験
最初から経営の知識があったわけではないので、ほとんどすべてが初めての経験でした。
お金、人、店舗、仕入れ、商品づくり。会社の規模が大きくなるたびに、それまで経験したことのない問題が出てきます。海外に出れば、日本では当たり前だったことが全く通用しないこともあります。
正直、今でもよくエラーは起こりますし、初めて取り組む仕事も多く、「これ、どうしたらいいんやろう」と思うことばかりです。
でも、だからこそ成長できるとも思っています。一度経験したことなら、「前はこうだったから、今回はこうしよう」と対策ができる。失敗したことも、次は改善できる。
分からなければ詳しい人に聞く。問題が起きれば一つずつ向き合う。そして、経験したことを次に活かす。その繰り返しでここまで来ましたし、今もその途中です。
経営課題とやりがい
経営の面白さと難しさ
自分たちが考えたものが実際に形になり、それを国内だけでなく海外のお客様にも喜んでもらえることが、経営の面白さのひとつです。
また、まだ若い会社だからこそ、一人ひとりが関われる仕事の範囲も広いと思っています。僕自身もそうですが、若いメンバーが初めての仕事に悩んだり、苦労したり、時には失敗しながら成長していく。逆に、自分が関わった店舗がオープンしたり、商品がお客様に喜ばれたりした時の嬉しさも大きい。会社の成長を、自分たちの成長としてダイレクトに感じられることは、この会社ならではの面白さだと思います。
そして、事業が大きくなることで、生産者の方々との関係が深くなっていくことも嬉しいです。
農家さんに「この抹茶、今は海外のこの商品に使っています」と伝えると喜んでもらえたり、「Hatoyaさんはこういうお茶が好きやろ」と、僕たちのために工夫してお茶をつくってくださることもあります。
**自分たちだけが成長するのではなく、つくる人から届ける人まで一緒になってブランドが育っていく。**そこに経営の面白さを感じています。
一方で、会社が大きくなるほど、一つの判断がスタッフや生産者、取引先、海外のパートナーなど多くの人に影響します。挑戦できる面白さと同時に、その責任の大きさも以前より強く感じています。
組織文化・働き方の特徴・こだわり
平均年齢も若く、年齢や社歴より「誰が一番そのことを考えているか」を大切にしています。若いから任せない、経験がないからできない、という考え方はあまりありません。
例えば商品開発は、実際に私たちのお客様と同じ20〜30代の女性スタッフが中心となって担当しています。もちろん僕も意見は言いますが、実際に商品を購入してくださるお客様と近い感覚を持つメンバーが考えた方が、より良い商品が生まれる可能性が高いと思っているからです。
だから、代表が言ったことに全員が「はい」と従うような組織にはしたくありません。みんなが自分の意見を言える環境を大切にしていて、ミーティング中に僕の意見がスタッフから全否定されることも普通にあります(笑)。でも、それで良いと思っています。誰が言ったかではなく、何が一番良いのかをみんなで考えたいからです。
その代わり、任された仕事には責任を持つ。良いと思ったことはすぐ動く。失敗したら隠さず共有して、次に活かす。そんなチームでありたいと思っています。
商品や原料についても、実際に自分たちで見て、触れて、理解することを大切にしています。僕自身、毎年お茶の収穫シーズンになると、1日だけ見学に行くのではなく、できる限り期間を通して茶畑に入り、生産者の方々と一緒に働いています。
会社が大きくなり、海外の仕事も増えた今は、正直かなり仕事が詰まっている時期でもあります。それでも、この期間だけは必ず茶畑に行くと決めています。茶畑での休憩中に海外パートナーとオンラインミーティングをすることもあります。
**茶畑に「行ったことがある」のと、そこで実際に働くことは全く違うと思っています。**実際に収穫して初めて分かること、生産者の方々と同じ時間を過ごして初めて聞ける話や気づけることがあります。
海外展開がどれだけ進んでも、会社がどれだけ大きくなっても、この距離感はなくしたくありません。自分たちが扱っているものが、どこで、誰によって、どのようにつくられているのか。それを自分たち自身が理解したうえで、お客様に届ける。
これはこれからもずっと続けていきたいと思っています。
それぞれが自分の意見を持ち、良いものをつくるためには立場に関係なく言い合える。そして、デスクの上だけではなく、自分たちの目で見て、実際に経験する。そんな組織でいたいと思っています。
ビジョン・今後の展望
5年後、10年後、社会にとってどんな存在になっていたいか
5年後、10年後、社会にとってどんな存在になっていたいか
日本には、お茶だけでなく、まだ世界に十分知られていない素晴らしい原料や食文化がたくさんあります。
それらを単に海外へ輸出するのではなく、自分たちが本当に美味しいと思う形にして、一つのブランドとして世界に届けたいと思っています。
Hatoyaも、始まりは京都のたった2坪の店でした。それが今では海外にも店舗を持つようになりました。この経験をHatoyaだけで終わらせず、これからはさまざまな日本の原料や食文化から、世界で長く愛されるブランドをいくつもつくっていきたいです。
そして僕たちの世代だけではなく、そこで働く若いメンバーが次のブランドや事業をつくり、さらに次の世代へつないでいく。5年後、10年後には、そんな会社になっていたいと思っています。
未来の仲間へのメッセージ
僕たちは、まだまだ完成された会社ではありません。
これから新しい国に出て、新しい店をつくり、新しいブランドもつくっていきます。おそらく、そのたびに今まで経験したことのない問題もたくさん出てくると思います。
だからこそ、決められた仕事だけをするのではなく、「これやってみたい」「こうした方がいい」と自分の意見を持って、一緒に試行錯誤してくれる人と働きたいです。
年齢やこれまでの経験は、それほど重要だと思っていません。僕自身も、経営経験ゼロから2坪の店を始めました。
経験したことがないからやらないのではなく、経験したことがないからやってみる。
そんな人と一緒に、次のHatoyaや、まだ世の中にないブランドをつくっていけたら嬉しいです。