100BLGのメンバーを紹介するインタビューです。東京の大学を卒業後に歩んできたキャリア、介護業界に感じる将来性について語ってもらいました。3回にわけてお伝えします。
①介護の世界に飛び込み、BLGと出会うまで
②自分のキャリアを見つけられた理由
③介護の仕事に感じる将来性とお金の話
認知症の人と一緒に、しごとを地域をつくるコーディネーター/研修ファシリテーター 佐藤亜美
2016年、青山学院大学経営学部を卒業。新卒で大手の介護関連サービス会社に入社後、2018年にBLG町田のしごと・地域づくりコーディネーターに。
どのような学生時代を送っていましたか?
中高校生のときは、生徒会をやっていました。ほかにも、体育祭の実行委員長とか、自分から手を挙げて何に対しても積極的にチャレンジしていました。
大学では、アルバイトも、サークルも、楽しくやっていました。それから、海外ボランティアにも参加しました。何にでも手を出してみたかったんでしょうね。
新卒で介護業界に就職した理由は?
大学1,2年生のときに、ベトナムやフィリピンに孤児院や貧困街の海外ボランティアに行ったんです。そのときに偶然、マザーテレサが残した言葉を聞く機会がありました。マザーテレサの有名な言葉に「隣人を愛しなさい」という言葉があるのはご存知かと思います。あの言葉の本当の意味は「国を超えて見ず知らずの他人を助けるよりも、あなたの隣の人は笑顔ですか、幸せですか? 世界平和は、そこから始まるのではないですか?」だということを知ったのです。その言葉が、私の中にすーっと入ってくるのを感じました。私は、この世界でどんな貢献ができるのかを探しに海外ボランティアに来たけれど、本当に大事なのは自分の身近なことなんじゃないかって。
海外ボランティア来たけど海外じゃないってことに、気づいたんです。
もともと、何か社会課題に向き合いたい、世の中を少しでもよくしたいって気持ちを持っていましたが、おばあちゃんっ子だったこともあって、自然と超高齢社会ってところに目がいきました。
超高齢社会って、何をするにもついてくる課題だなと思って。でも、まわりの友人たちは違った。避けては通れない課題なのになんでまわりの人はこんなに無関心なんだろうって。でも、そのことが逆に、自分の心に火をつけたところもあります。
そして、前述のマザーテレサのことがあって、そのときに「ど真ん中」って何だろうってなったら介護の現場だな、と。介護は技術、職人の世界だから、現場のど真ん中にいかないと、自分はできないだろう自分はわからないだろうなって。自分は起用なほうではないから、まず現場の真ん中を経験していないとダメだなって思ったんです。
転職のきっかけは?
最初に働いたのは有料老人ホームでした。そこは入居者されている方々にホテル式のサービスを提供するところだったので、とても管理的だと感じました。リスクをなくすことばかり考えるという文化だったから、どうやったら利用者さんの楽しみだとか、何か活動の場を作れるんだろうっていうのに取り組んだ2年半だったんですね。そんな中でお互いに消耗してしまうような日々が続いたんです。
そんなときに、「生み出す介護」があるのかなっていう視点でいろんなところに行って、勉強会やら参加しました。そこでたまたまBLG町田の前田さんの講演を聞いて、このBLGのあり方に感銘を受けました。利用者さんと職員が一緒に活動しているって構図が頭の中に浮かんで、これヒントになるだろうなって感じました。で、善は急げで、遊びに行ってみたんですね。
そうしたら、同じ介護の仕事なのかと思うくらい空気が違った。
いわゆる、お世話型の介護ではなくて、私が探していた、お互いのエネルギーをプラスにしていくっていう介護だなって。社会に向けて、お互いができることを提供し合って、一緒にやっていこうっていう、お互いのエネルギーがちゃんと生きてるんですよ。
これを感じたのがきっかけでした。
BLGでの日々で学んだこと
実ははじめはけっこう苦労しました。
自分がすごくやり方を間違えてたなと思うのは、メンバーさんに対して、何がしたいんですか?と聞いて、自分がそれをセッティングして実現してあげる。
相手の矢印を自分に向けてたんですよね。信頼関係もそもそもない中で。
このやり方がすごくナンセンスだったですね。
人って誰かに何かをやってもらって、「ありがとう」を言い続けると、弱まるんですよね。自分がお荷物になってるっていう感覚って、自分を出せないし、弱くさせるなっていうのをすごく感じて。
これって認知症あるなし関係ないんだなって思ったときに、私が今までやっていたのは相手を弱らせることだったんだなっていうことに気づいたんですよね。
相手に「ありがとう」と言わせちゃう関係。
だからやらなきゃいけないことは、相手の願いを考えることじゃなく、一緒にできることを提供し合うことなんだなって。
相手の活躍の場というか、相手が何か一緒にできること、それを繋げるっていう方がよっぽど楽しいよな、よっぽど自分が出せるよな。
まずは仲間がいるとか、そういう安心感。自分がちゃんとこの場にいていいんだって思える居場所っていうのが担保されていいないと、自分っていう存在が、いなくてもいいんじゃないのか、出す必要ないんじゃないのかってなってしまう。
私がしなくちゃいけないことは、メンバーさんとの関係を構築して、別に失敗しようが失敗しまいが、皆がいるから、フォローしてくれるから、全然気にしなくていいですよみたいな関係性をつくること。それがわかってからは、毎日がすごく創造的で、充実したものになりました。
(第二回に続く)