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暖簾分け

『100BLG』立ち上げメンバーである前田隆行、徳田雄人、猿渡進平、河野禎之、平田知弘が一堂に会し、『100BLG』の発足についてそれぞれの想いを語りました。

— この回では、前田の「DAYS BLG!」の立ち上げまでと、大切にしてきた思いを中心にお伝えしていきます。

前田 隆行

  • 『100BLG』のCEO(代表取締役)
  • DAYS BLG!代表
  • NPO町田市つながりの開理事長
  • 特定非営利活動法人若年認知症サポートセンター理事
  • 特定非営利活動法人認知症フレンドシップクラブアドバイザリーボード
  • 一般社団法人日本認知症本人ワーキンググループ理事

1976年、神奈川県生まれ。江戸川学園江戸川大学社会学部卒。老年精神科ソーシャルワーカー、在宅介護支援センター、第三セクターのE型デイサービス、木之下徹Dr.の元で認知症当事者ネットワークづくりなどを経て、現職。また世界認知症若手専門家グループ(World Young Leaders in Dementia)の一員。

前田 僕は介護の現場一筋でやってきました。大事にしてきたこと……「本人の思いをどうカタチにできるか」ということ。その想いは、社会福祉法人に勤めていたときも一貫してあって。認知症の方々のしたいことに耳を傾け続けてきました。

 そのなかのおひとりが「働きたい」と言っていて。もう10年以上前になるでしょうか。その方の思いをなんとか実現しようと、試行錯誤を繰り返して。ベテラン職員に猛反対にあって、半数が辞めていったり、そりゃあもういろんなことがありましたよ。だけどそんなときも、本人の発する言葉に勇気をもらえたんです。自分のやっていることが間違ってないんだって、信じることができたんですよね。

 2012年に独立して、東京・町田で「DAYS BLG!」を立ち上げて、企業のHONDAさんとつながって。洗車の仕事に対して謝礼をもらって。 だけど、ここまで来て、仕事を見つけることに一生懸命だったということに気づきました。

 この間、「DAYS BLG!」のメンバーさんに言われたんですよね。
「俺は洗車がやりたいからここに来てるわけじゃない。一緒にいる仲間がいるから、俺も行くんだ」

 仲間と一緒に活動すること、仲間と過ごす時間に価値があるということを教えられました。最近は仲間意識をどうつくっていくのか、ということに重点を移しているところです。 認知症を受容し、弱いところを見せ合えるメンバーがいる。失敗しても許される場、素の自分を見せられる場所だということが、「DAYS BLG!」の空気感をつくっているんだと思います。

平田 僕もここにいると素の自分でいられる。とっても楽になるんです。

徳田 誰もがふっと入っていけるのは、そういうことかもしれませんね。ただ、町田だからできる、前田さんだからできる、と思われるのは避けたいんですよね。  たしかに「名人芸」なところがある。たとえば、前田さんがラーメン屋の店主だとして、「この人しか出せないスープ」だと暖簾分けが難しいじゃないですか。だけど、このスープのコクを、風味を、100か所に広げていきたいんですよね。

・・・ つづきは https://100blg.org/philosophy/maeda/

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