INTERVIEW「ボードメンバーが語る。AmaductioNのコアバリュー&クレドと、カルチャー」
エンターテインメントでコミュニティを生み出し、新たな事業を創造する株式会社AmaductioN。事業の拡大の中で新たに設計したコアバリューとクレドについて、代表の稲留慶司、執行役員の利根川、事業統括マネージャーの青山&榑林の4名を招き、このタイミングでコアバリューとクレドをつくった経緯やAmaductioNの人材との向き合いについて語った。
コアバリュー/クレドが掲載されたAmaductioNの採用ピッチ資料はこちら
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−−AmaductioNではコアバリュー&クレドを改めて設計されましたが、つくった背景を教えてください。
稲留 慶司(以下、稲留) 会社として大事にしていることを言語化することが必要なフェーズになったことが理由です。ベンチャー企業は社長と社員の距離が近いので、あえて言語化しなくても同じ方向を向いて仕事ができることが多いです。でも、チームが大きくなったり、事業が多角化してくると、なかなかそうはいきません。特にビジネスに悩んでいる時に、何のためにやってるのかを立ち戻って考えられて、みんなで目線が合わせることが必要になってきたので、このタイミングで設計しました。
−−かなり綿密に練られてAmaductioNのカルチャーを端的に表しているように思えますがどのようにつくっていったのでしょうか?
利根川 貴史(以下、利根川) 主には稲留と私で議論をしながら設計していきました。現在、事業もどんどん拡大していて、採用も強化しているので、あらたにジョインいただく皆様にもAmaductioNがどんな会社か伝わるように言語化したつもりです。とはいえ、コアバリューやクレドのために言葉をつくったわけではなく、従来からあるAmaductioNのカルチャーを端的にわかりやすく示したものになっています。
−−元々AmaductioNにあった文化を言語化したということですか?
利根川 そうですね。僕はAmaductioNの創業年にジョインしましたが、その時から稲留が言っていることは一貫しています。最近はチームも大きくなってきているので、新しくジョインしていただいた方に、会社の方針とか稲留が考えていることが上手く伝わらないと感じることがあったので、採用強化ともに新しいメンバーとの意識の共有に活用できればと思っています。
−−事業や組織が大きくなると、どうしても意識のズレが起きてくると思います。事業も組織も拡大することで、コアバリューやを言語化し、浸透させていくことが必要なフェーズになったんですね。
稲留 利根川くんが言ったように会社としてはコアバリューにかかげている3つのテーマは創業時から全く変わっていなくて。私も日常的に言っていることなので、正確に伝わるように言語化することを心がけました。あとは、自社のイベントコンテンツ(UNIDOLやUNIKP)の出身者などAmaductioNのビジネスに触れて入社された方と、そうではない方で会社の理解度に差ができてしまうこともあったのも理由の一つです。
(左から 株式会社AmaductioN 代表取締役 稲留慶司 / 榑林、青山、利根川)−−コアバリューについて少し深掘りさせてください。コアバリューでは、「ビジネスストーリー」、「ロマンとソロバン」、「アセットの循環」という3つを挙げています。「ビジネスストーリー」については、これまでのインタビューや会社紹介でもお話しいただいていますが、「ロマンとソロバン」と「アセットと循環」について、少し解説いただければなと思います。 まず「ロマンとソロバン」はいかがでしょうか。
稲留 「人を支えたい」「事業を大きくしたい」といった「ロマン」を持つことは、私たちのビジネスの原動力です。それに加えてAmaductioNでは事業における「ソロバン」、つまり確実な収益構造と継続性も、ロマンと同じ熱量で追求し続けています。ロマンだけでなくソロバンもコアバリューとして掲げることで、全社員がこの2つのバランス感覚を大切にしているのは、当社のユニークな点だと思います。AmaductioNが「ロマンとソロバン」を大事にする背景には、独立資本経営であることがあります。外部株主の利益にとらわれることなく、生み出した利益を、共に汗をかくメンバー(社員、インターン、アルバイト)や業界へダイレクトに還元したい。そう強く願い、強くこだわっているからこそ、一過性の成功ではなく「持続可能な収益構造」を重視しています。健全な利益を還元し、コミュニティを豊かにすることが、次のビジネスストーリーを生み出すことにつながると思っています。
−−「アセットの循環」についてはいかがでしょうか?どのような視点で3つのテーマに入れたのでしょうか?
稲留 事業を超えて会社の財産をリンクさせていくことと再現性を持つことです。AmaductioNは広告事業、イベント事業、飲食事業を展開していますが、それぞれの事業は独立しているように見えて、実はリンクしながら事業を成長させています。加えて、再現性も大事にしていて、新しい方がジョインしてもすぐに活躍できるような働きやすい環境を作るとか、仕組みを整備することで、再現性を大事にした組織運営を目指しています。
−−榑林さんと青山さんにお伺いします。コアバリューやクレドを見た時のファーストインプレッションはいかがでしたか?意外な部分はありましたか?
榑林 奈津美(以下、榑林) 意外な部分はなかったですね。稲留が常に言い続けていることをあらためて整理し言語化したのかなと思いました。
青山 亮介(以下、青山) 全く違和感は無くて、会社っぽくなったかなと思いました。私が入社した時は飲食事業は1店舗のみで少人数体制でしたが、現在は店舗もどんどん拡大していて、人数も増えてきているので、会社として一致団結するためには言語化することは必要なことだと思っています。
−−コアバリューやクレドの中で、特にAmaductioNっぽいなというのをあえて言うと?
榑林 誰もが大きい裁量を持って仕事と向き合える会社で、飲食事業は現場に出ながら、事業目線も持って動くことが多くて。クレドの多くの部分が当てはまると思いますし、今後、クレドが浸透していくと、みんながより一層、働きやすくなるかなと思います。
−−青山さんはいかがですか?
青山 「アセットの循環」は稲留が昔から言っていたことで、エンタメコンテンツを核にしたコミュニティ形成し、コミュニティから飲食店のキャストを採用、そうしてまた新たなコミュニティができていくというような飲食事業の仕組みをつくっているのは、分かりやすいAmaductioNの特徴の一つだと思います。コアバリューもクレドもAmaductioNを端的に示した言葉だと思うので、特に新たにジョインした方々に理解してもらえるようにしたいですね。
−−クレドについて伺います。この7つを設定されたのはどういった経緯があったのでしょうか?
稲留 コアバリューと同じで、10年ぐらいずっと言い続けてきたことを言語化したっていうのが一番ですね。自分の使命とか役割を持って、裁量権を持って働くというのが、AmaductioNの特徴なので、そのために必要な指針を形にしました。
−−みなさんご自身の経験でクレドを体現するようなエピソードはありますか?
利根川 私は社歴も長くて、立ち上げから在籍していますが、「自分の枠を超えて信じて挑戦しよう」「やるからには本気で情熱を持ってこだわろう」に特にAmaductioNらしさを感じますし、存分に体験させてもらったと思います。
−−具体的なエピソードなどはありますか?
利根川 私は広告事業を担当しているのですが、入社当初から、 事例や実績がないチャレンジングな企画を提案して、受注後にやり方を考えることもありました。エピソードを挙げるならコロナ禍における家電メーカーへのBGV(Background Video)の提案です。当時、BGVは一般的では無かったですが、生活に馴染むような映像をどうやって撮影するのか、音源などの権利関係はどうすれば良いか、など事例がない中で、社外の様々な方に相談したり新たなパートナーを開拓しながら、一緒に実現しました。最終的には業界誌でも取り上げられたり、この施策がきっかけで後に大型野外フェスの協賛にもつながりました。まさに枠を超えた挑戦だったと思います。
(株式会社AmaductioN 執行役員 利根川貴史) −−青山さん、榑林さんはいかがでしょうか?お二方とも大企業からの転職と思うので前職との違いなども大きかったのではないでしょうか?
青山 私のファーストキャリアは大手ビールメーカーで、その後フルコミッションの営業をやったり、自分で飲食店を立ち上げたりしました。大手企業との違いは、入社してすぐにチャレンジできる機会があることですね。大手だと入社して数年間はなかなかチャレンジはできないし、仮にやってみたい企画があっても上司から止められることも多いと思います。AmaductioNはやりたいと思ったことにチャレンジできるのは魅力的ですし、もっと言うとそのチャレンジが大きな失敗にならないようにブレーキ係がいることも強みです。チャレンジとブレーキのバランスがとれていることは、新しくジョインする方の働きやすさにつながっていると思います。
−−大きな挑戦には大きな責任が伴います。仮に失敗したときにはダメージも大きいですが、AmaductioNは組織としてサポートがある中でのチャレンジになっていることは魅力的ですね。
青山 クレドにもある「ワクワクしていよう」を実現するためには、安心して働くためにも、組織が背負うべきリスクをしっかりと明確にしておくことは必要ですね。
(株式会社AmaductioN 飲食事業支配人 青山亮介) −−榑林さんはいかがでしょうか?
榑林 私の前職は大手の飲食店で、新店舗の立ち上げを担当していました。決められたことがたくさんあって、その枠の中で仕事と向き合うことが多かったです。AmaductioNにも最低限のルールはありますが、それ以外のところは自分で決めることもできて、裁量を持って仕事ができると思います。もちろんロジックやデータなど、挑戦するために必要なことはありますが、挑戦を提案できる機会があります。入社時の飲食事業は2ブランドだったのですが、今は5ブランド、12店舗まで拡大しています。ブランドの立ち上げから出店計画まで経験できて、裁量を持ってみんなと仕事に向き合えたことに成長を感じています。ここまで裁量を持ってチャレンジできるのは、AmaductioNならではかなと感じています。
(株式会社AmaductioN 飲食事業統括マネージャー 榑林 奈津美) −−少し話は変わりますが、コアバリューやクレドは若手のメンバーの方々にはもう接続済みですか?若手の方々のファーストインプレッションはどうでしたか?
稲留 浸透という意味だとこれからですね。初めて話した時は頷きながら聞いてくれていて、言っていることは変わってないというのと、わかりやすくなったという反応でした。
利根川 カタチになったり、言語化されたことで、確認しやすくなったかなと思います。
−−飲食事業の若手社員の反応はいかがでしたか?
榑林 コアバリュー、クレドともに、普段の働き方とのギャップは感じていないと思います。
青山 AmaductioNでは月に1回、事業部を超えた全社ミーティングがあって、そこで普段から事業を超えた情報の共有ができていて、誰もが事業横断情報を交換できているので、コアバリューやクレドの理解も早かったのかなと思います。
稲留 月1回の全社会議はいろんな経営者からもご評価いただくことは多くて。月1回は全員で集まって、事業状況を共有したり、今後の展望についても話しています。
−−自分が所属していない事業の解像度も上がりますね。
稲留 それぞれの事業が単一事業と思っていないからこそ、アセットの循環やチャレンジが生まれているのかなと思います。
−−ここまでコアバリューとクレドを中心に話をうかがってきましたが、AmaductioNにマッチしている人材、あるいはどのようなキャリアビジョンを持っている方にジョインしてほしい、などはありますか?
稲留 コアバリューに共感してくれたり、クレドのような働き方がしたい方はもちろんですが、あえてそれ以外で言うと、責任感が強い方ですね。どれだけ優秀な方でも責任感がないと結果にはつながってこない。逆に責任感があればどんどんチャレンジして、たくさん失敗してもらって大丈夫です。挑戦と失敗の繰り返しが成長につながると思っていますので、責任感を持っている方とぜひご一緒したいですね。
−−利根川さん、いかがでしょうか?
利根川 裁量を持ってチャレンジできるのは素敵な環境だと思いますし、ジョインいただく方には上手くAmaductioNを活用して成長してもらえれば思います。少し違う観点でいうと、コアバリューやクレドに組織としてどうあるべきなのかの観点も意識的に入れています。当たり前ですが、仲間同士で尊敬し合うとか、謙虚で素直でありつづけようというメッセージを入れていて、個人プレーではなくてチームみんなで成長していきたいと思っています。仲間を尊重し合って高め合っていただける方にジョインしてもらえるともっと良い会社になっていくと思っています。
−−青山さんはいかがでしょうか?どんな方と一緒に成長していきたい、働きたいというのはありますか?
青山 シンプルに熱意ですかね。スキルや経験を活かした転職は多いと思いますが、いい意味でそれだけを求めないのがAmaductioNだと思います。全然違う事業をリンクさせてアセットの循環をしているので、そもそも即戦力になる方が少ないということもあります。飲食事業でいうと、ビジネスの仕組みやマネジメントの準備はできているので、自分でエンターテインメント系のカフェとかバーとか作りたいという熱い思いはあるが、資本が無かったり、一人だと不安な方などは、ぜひ一緒にできたらと思います。
−−榑林さん、いかがですか?
榑林 業界経験やスキルがあるに越したことはないですが、AmaductioNは、苦手なことチームや仕組みでカバーしながら、自分の得意分野で活躍できることを大事にしています。今期から飲食事業はジョブ型雇用も始まっていて、会社としても個人の強みを活かす方向にシフトしています。
−−ありがとうございます。ここまでコアバリューやクレドを中心にAmaductioNの事業や人材育成の哲学をうかがってきましたが、最後に稲留さんから一言お願いします。
稲留 AmaductioNのコアバリューやクレドに共感いただいた方々がいれば、ぜひ一緒に事業を大きくしていきたいと思っています。枠を超えて挑戦したい方をお待ちしています。
過去のAmaductioN CROSS INTERVIEWはこちら
#1 × 鶴見至善(クリエイティブ・ディレクター/コピーライター)
#2 × 鶴見至善(クリエイティブ・ディレクター/コピーライター)
(インタビュー:STREAM / 撮影:板原豪士)