僕の原体験。アリゾナの砂漠で感じたサバイバルとアートが結びついた時と、そこから生まれる事業について
僕はアメリカを旅していた時に、完璧な光景というのを目にしたことがある。
冬のグランドキャニオンを出て北を目指し、ハイウェイを運転していた時だ。
降り出した雪はみるみるうちにタイヤの高さを越えて積もり、先を行く車が次々にスリップしているのが見えた。
”これは運だな”と思い、御守りを握りしめながらなんとか進んだ。
しばらく行くと雪が雨に変わり、ワイパーがいつの間にか、キュッキュッと音を立てるまでになった。
ようやく抜けられたのだと、肩の力を緩め、周りに目をやった。
僕はその光景に目を奪われた。
前方にある雨雲からは稲妻が間髪入れずに地上に落ち、その雲の切れ間からは光が一直線に伸びてハイウェイ...