僕は、2014年7月1日くるーず薬局を立ち上げました。
それまでは、大手の調剤薬局、中規模調剤薬局で働いてきました。
僕が薬剤師という道を選んだ理由を振り返ってみたところ、小学生だった僕は、怪我をしたのか風邪をひいたのか忘れてしまいましたが、一人で薬局に行き、薬剤師のおばさんに子供扱いされず親切に対応してもらえたということが、嬉しかったということがきっかけでした。
高校生になり、いざ進路を考えることになった時、「化学ならなんとか出来るし、人の役に立てる職業…そやっ!薬剤師になろう!」という具合に進路が決まったのでした。薬剤師になるという「目標」はありましたが、薬剤師になる「目的」はありませんでした。良くも悪くもこうやっ!と決めると突き進んでいくところもあり、浪人もしましたが、なんとか近畿大学薬学部に合格することが出来ました。入学したものの明確な「目的」がなかったこともあり、遊び中心の自由気ままな大学生活を過ごしました。そんな学生時代に夢中になったのがスノーボードで、冬休みや春休みには、信州のペンションに住み込むほどにのめり込みました。
そんな僕の大好きなスノーボードには『クルージング』という言葉があります。山の斜面を自由に滑って楽しむ、それが『クルージング』です。山の上から下まで滑り降りというシンプルな遊びに無限の可能性が詰まっていて、ちょっとした凹凸や壁も視点を変えると、滑走を楽しむアイテムへと変わっていく、『クルージング』は創造の塊です。そんな魅力にとりつかれた僕は、会社名・薬局名に『クルージング』を取り入れることにしました。大航海時代のように、未知なるものへの憧れに向かってチャレンジするという意味も掛け合わせ、『くるーず薬局』と命名しました。
薬剤師として社会に出たあとも、スノーボードにのめり込む姿勢は相変わらず、スノーボードをするために働くといった、そんな具合でした。僕が働き出したころの調剤薬局は、病院の横にあり外来対応のみ、説明はそこそこに、ただ早く、間違えずに患者様に薬を渡す。それさえ出来ていればOKとされる時代で、「薬の知識を活かしたプロフェッショナル」ではなく「薬を渡す人」といったところでした。当時は働く「目的」はスノーボードをするためだったので、違和感や反発なども大してなく日々淡々と仕事をしていました。ただ、4年間もこんなスタンスで働いていると、僕はなんの為に薬剤師になったんやろ?と考えるようになりました。
そんな時に、大学時代の憧れの先輩が、MR(薬品の営業)を辞めて調剤薬局に転職したと聞き、こんな世界になんで転職したのだろうかと不思議に思っていました。
ひょんなことで再会し、その薬局に見学にいかせてもらうことになりました。そこで目にしたのは、自分の姿と違う、在宅の現場で活躍している薬剤師の姿でした。患者さんだけでなく、医師、看護師、ケアマネ、家族など多くの人とやり取りする姿を見た時に、かっこいいっ!僕もこんな風に人の役に立ちたいと思ったのを今でもしっかり覚えています。
僕はすぐに転職を決意。当時4店舗の小さな会社で、薬剤師としてのやりがいを感じながら、必死に働きました。当時の社長は、とても面白い方で、仕事を遊ぶように楽しむ方でした。仕事は仕事、遊びは遊びとずっと考えていた僕にとって新鮮でとても魅力的な姿でした。
「WORKDAYS BECAME PLAYDAYS」というメッセージを僕が大切にしているのは社長の姿が影響しています。
多くのことを経験していく中で自分が大事にしたい姿勢が明確になってきました。それは、今も大切にしている「繋がるすべての人達の人生を豊かにしていく」ということです。自身のありたい姿が明確になってきたことで、社長の考える方向性と少しずつずれを感じるようになってきました。
そのずれから自分が描く姿で、医療を、薬局をつくりたいと思う気持ちがだんだん強くなっていきました。僕は、その中で独立を決意しました。
妻に伝えたところ、「やりたいんやったら、やったら」、そんな言葉でドンと最後に背中を押されメディカルクルーズは動きだしたのです。
必要とされたり、頼られたらそれに何とか応えたいという想いでした。毎日ガムシャラに、期待に応えようという姿勢でやっていると患者さんに頼られ、仕事も増え、期待に応えるためにもスタッフも増やしました。そんな中で、いろんな責任にも気付かされました
仲間で成し遂げていくことの楽しさも知り、人の生活を支えていくためにも必要な覚悟を持つことができました。その覚悟を背負うことで初めて知ることが出来た喜びもあります。
メディカルクルーズのみんなが「生きていることの価値を高める」という想いを持って、毎日頑張って働いているうちに、人の役に立てたり、自分が成長したり、人を大切に思うようになれたり、仲間と共に成し遂げる喜びを知ったりして、ちょこっとでも人生の豊さを感じるきっかけを与えることが出来たのなら、これこそが企業理念を表現出来たことになるんじゃないかと考えています。
僕は繋がるすべての人たちの人生を豊かにしていくために、仲間と共にチャレンジし続けると心に決めています。
企業理念に向かって、縦横無尽なクルージングで楽しく、新しく、繋がる未来をみんなでチカラを合わせて創る。チームくるーずをより成長させていきたいと考えています。
さぁ~みんなで
今日も、明日も、明後日もCRUISEし続けよう!