森を社会のインフラに。
僕が森に関わるようになったのは、建築業からでした。
木を使い、人が暮らす空間をつくる。
でもそのうちに気づいたんです——
「木を使う」ことの前に、「森を育てる」ことが必要だと。
そこから林業に入り、製材、建築、地域連携、エネルギーへと事業を広げてきました。
どの仕事も結局、根っこは「森」。
森が元気でなければ、地域も元気にならない。
そんな想いの中で出会ったのが、
**丹波県民局が発足させた「シリ丹バレー構想」**でした。
その中の第4分科会「丹波ウッドバレープロジェクト」の代表として声をかけていただき、
行政・企業・教育・NPOが垣根を越えて動く経験をしました。
この活動を通じて、僕の中で強く残ったのは、
「森の課題は、一つの業界だけでは解決できない」という気づきでした。
森林整備は林業だけでは成り立たない。
そこには教育、エネルギー、建築、観光、地域コミュニティ——
森を取り巻く多様な“人と仕組み”が必要なんです。
そうして生まれたのが、
一般社団法人 丹波森林LSC(Local Sustainability Council)です。
この法人は、
森と地域と企業が同じ方向を向いて進むための「連携のハブ」。
それぞれの得意分野を持ち寄り、森を“社会のインフラ”として再構築していく。
丹波森林LSCの“L”はLocal(地域)、
“S”はSustainability(持続可能性)、
“C”はCouncil(協議・共創)を意味します。
森は、誰かの所有物ではなく、みんなの未来。
一人ではできないことを、みんなで挑戦する。
そのためのプラットフォームが、丹波森林LSCです。
これからは、企業や教育機関、行政、そして地域の人たちと一緒に、
森と社会をつなぐ新しい地方創生モデルを丹波から発信していきます。
森を守るのではなく、森と共に生きる。
それが僕たちのミッションです。