コンサルタントが経営の会議に出る、と聞くと、少し離れた席で話を聞き、最後に意見を述べる姿を想像される方が多いと思います。外から助言する立場として、議論に距離を置く関わり方です。
私たちの関わり方は少し違います。外部CFOとして月次の経営会議に入るとき、私たちは意見を述べる側ではなく、数字をつくる側に回ります。今回は、会議の場で私たちが何を大切にしているのかをご紹介します。
会議の前に、数字をそろえておく
会議の質は、始まる前にほぼ決まると考えています。前の月に何が起きたのか。計画と比べてどこがずれているのか。その材料がそろっていないまま集まると、議論は印象や記憶の話になりがちです。
だから私たちは、会議の前に数字を整え、状況を掴み切っておくことを大事にしています。資金繰り表も、経営者に「作ってください」とお願いするのではなく、一緒に作って運用します。打ち手を考えるのは、材料がそろってからです。
準備の段階で気づいた違和感は、会議を待たずに確かめます。数字が動いた理由を先に聞いておけば、会議の時間を、事実の確認ではなく判断に使えます。限られた時間をどこに使うかも、準備で決まると考えています。
「順調です」で終わらせない
会議でよく聞く言葉に「順調です」があります。便利な言葉ですが、人によって指している状態が違います。どこまで進んでいて、あといくつ残っているのか。言葉だけで確認すると、認識のずれに気づけません。
私たちは、社内でも経営者とも、認識合わせを数字で行います。計画との差分がどれだけあるのかを示せば、話すべき論点は自然と絞られます。差分が見えれば、次の一手も具体的に考えられます。
決めるのは経営者、材料と選択肢を出すのが私たち
会議の場で何かを決めるのは、経営者です。私たちは意思決定の代行者ではありません。
その代わりに、本来どこを目指していたのかを一緒に整理し、判断に必要な材料と選択肢をそろえます。外部の人間だからこそ聞けることを聞き、ときには耳の痛い数字も、そのままお伝えします。言いにくいことを言いにくいまま残さないことも、会議に出る者の責任だと考えています。
会議が終わってからが、本番
会議で方針が決まっても、それだけで会社は変わりません。決まったことを、誰が、いつまでに、どう進めるのか。私たちは、その実行の工程にも一緒に入ります。
そして次の会議では、前回決めたことがどうなったのかを、また数字で確かめます。話して終わりにせず、実行して、確かめて、次を決める。この繰り返しを経営者と一緒に回していくことが、私たちの仕事の中心にあります。
自分たちが実行する前提で考えると、会議での提案も自然と現実的になります。机の上では美しくても現場で回らない案は、当事者であれば最初から選びません。
創業期に、この仕事の型を一緒に磨く
私たちはいま創業期にあります。会議への入り方も、数字の見せ方も、まだ磨いている途中です。入ってくれた方の工夫が、そのまま次の型になっていきます。
経営の議論を外から眺めるのではなく、その内側で数字をつくり、実行まで手を動かしたい。そんな働き方に関心を持っていただけたなら、まずは一度、お話ししてみませんか。