財務や経営の仕事に未経験から入ると聞くと、まず専門用語を覚え、会計の知識を固め、分析の手法を一つずつ身につけていく姿を想像される方が多いと思います。知識を積んでから現場に出る、という順番です。
私たちの考え方は少し違います。知識や手法は、仕事を続けるうちに身についていきます。それより先に身につけてほしいのは、仕事への向き合い方です。今回は、未経験から私たちの仲間になった方に、最初に大切にしてほしいと考えていることをご紹介します。
分からないことを、分からないと言う
財務の世界は、横文字も略語も多い領域です。知らない言葉が出てくるたびに、気後れしてしまうかもしれません。
ただ、私たちが危ういと考えるのは、知らないことそのものではありません。分かったふりをして、理解しないまま話を進めてしまうことです。正確に理解しないまま進めた仕事は、どこかで行き詰まります。
だから、分からないことはその場で聞いてほしいと考えています。「分からないので教えてください」と言える誠実さは、知識の量よりも信頼につながります。用語は経験とともに覚えていけます。
相手の話の、論理と前提をつかむ
では、用語の代わりに何に頭を使うのか。相手が何を伝えたいのかを、正しく理解することです。
経営者との対話では、この会社がどう歩んできて、何を目指し、いま何に困っているのかをつかむことが出発点になります。その話はどんな論理で組み立てられ、どんな前提の上に立っているのか。「要するに、どういうことですか」と踏み込めるかどうかで、仕事の質は変わります。
この姿勢は、資料をつくるときも、社内で報告するときも同じです。相手の立場に立ち、何を見たいのかを考える。形式ごとのやり方を覚えるより先に、この芯をつかんでほしいと考えています。
当たり前を、外さない
もう一つ、最初から求めることがあります。挨拶、報連相、期日を守ること。どれも当たり前のことです。
私たちの仕事は、経営者の大事な判断に関わります。だからこそ、小さな約束を守り続けることが信頼の土台になります。専門知識がまだ浅い時期でも、基本を外さない人には、安心して仕事を任せられます。未経験であっても、ここは初日から実践できることです。
30点で出して、振り返る
完璧に準備してから動こうとすると、手が止まります。私たちは、30点でもいいから出してみることを勧めています。出してみて、指摘を受けて、直す。この回転を速く回すほど、力は早くつきます。
そして、できたことは振り返って型にします。最初に時間がかかった作業を、次はもっと速くこなせるようにする。その繰り返しが、小さな自信の積み重ねになります。
創業期に、一緒に育つ
私たちはいま創業期にあります。育て方や教え方も、まだ磨いている途中です。だからこそ、入ってくれた方の気づきが、そのまま次に入る人のための仕組みになっていきます。
経歴の華やかさより、前に進もうとする姿勢を見ています。分からないことを素直に聞き、相手の話に本気で耳を傾けられる方。未経験であることを理由に、ためらう必要はありません。まずは一度、お話ししてみませんか。