コンサルティング会社と聞くと、多くの方は「分析をして、報告書を渡して、去っていく」姿を思い浮かべるかもしれません。整った資料と、筋の通った提言。それ自体は価値のある仕事です。
ただ私たちは、その型に自分たちを当てはめないと決めています。何をするかより先に、何をしないかを決めておく。そうしないと、忙しさや目先の評価に流されて、いつの間にか「普通のコンサル」に近づいてしまうからです。
今回は、私たちが決めている「やらないこと」を4つご紹介します。
きれいな正論で終わらせない
分析をして課題を並べることは、実はそれほど難しくありません。難しいのは、その先です。中小企業の現場では、経営者も社員も日々の業務を回しながら改善に取り組むことになります。どれほど正しい提案でも、実行されなければ何も変わりません。
だから私たちは、実行できない提案はしないのと同じだと考えています。提案した後も手を動かし、進み具合を一緒に確かめる。報告書の完成度より、現場で何が変わったかで自分たちの仕事を測ります。
感覚や勢いで語らない
耳当たりのよい言葉や、その場の熱量で話を進めるのは簡単です。しかし経営の判断は、あとで数字として結果に表れます。私たちが拠りどころにするのは、実績の数字と事実です。
見通しを立てるときも、楽観に寄せるより、現実に紐づいた保守的な数字を置くようにしています。派手さはありませんが、そのほうが経営者は安心して次の一手を考えられるからです。
焦って背伸びしない
成長を急ぐあまり、大きな投資や採用に踏み切って足元を崩す。そうした失敗は、規模を問わず起こりうるものです。私たちは、成長は勢いではなく規律でつくるものだと考えています。
打つべき時を見極め、それまでは余力を温存する。この考え方は、支援先への助言だけでなく、私たち自身の会社運営にも同じように当てはめています。人に勧めることを自分たちが守れていなければ、説得力がないからです。
理想だけを描かない
理想の姿を描くことは、比較的たやすい作業です。本当に難しいのは、いまの現在地とその理想をどうつなぐかです。人、お金、時間といった手元の資源から積み上げて、具体的な打ち手に落とし込む。
夢を語るだけでも、悲観に沈むだけでもなく、その間にある地に足のついた計画をつくる。私たちが目指しているのは、そういう仕事です。描いた計画が現実とずれたときは、理想を下げるのではなく、つなぎ方を見直します。
地味さを、価値だと思える人と
ここまで読んで、ずいぶん地味な会社だと感じた方もいるかもしれません。実際、私たちの仕事の多くは、派手な提言よりも、地道な確認と実行の積み重ねです。目に見える変化が出るまでに時間がかかることもあります。それでも、事実の上に積み上げたものは簡単には崩れないと私たちは考えています。
私たちはいま創業期にあります。ここに挙げた「やらないこと」も、これから加わる人と一緒に磨いていくものだと考えています。決まりを守るだけでなく、なぜそう決めたのかを議論し、より良い形に変えていける段階です。
地味さの中に価値があると感じられる方、正しいことを言うだけでなく最後まで手を動かしたい方。そんな方と、一度お話ししてみたいと思っています。